必死の足掻き
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感想蘭で募集してます。
俺が俺だと気がついたのはいつだっただろう。
生前、俺が持つ最後の記憶は、苦痛と生への欲求だった。
この世に生を受けた時、こう誓った。
「今度こそ誠実に生きて、ハーレムを築く!」、と。
俺は運がよく貴族生まれだったおかげで、物心がつく年齢になったころから英才教育を受け、真面目に地理、座学や武術を習い、そして一番興味を持った魔法学が俺の才能を開花した。
まぁ、赤ん坊の頃から物心ついていたけど。
生前ではよくアニメや漫画を見ていたので、異世界もので魔法がある世界の魔法の鍛え方を真似をしてみたら意外と合っていたらしい。
その鍛え方は全魔力を何らかの形で消費することで上限魔力が上昇する、体中の魔力の操作などなど。
生前の知識?のおかげで、かなりの実力を得た。
貴族では四男だっため後継ぎではないので、自由に行動ができるようになり憧れの冒険者になった。
今ではSランクまで上り詰めていた。
実力があり、実績もあるのにモテなかった。
何故モテない‥‥。
一週間前、ある貴族の依頼で貴族のボディーガードとなった。
そして、今日。俺は運命の出会いをした。
◇
俺がオルトとロスの元へ着いた時には、ほとんど傭兵が地面に倒れていた。
「ひぃっ! こ、この役立たずが! どのくらいの金で雇ったか分かっているのかぁ!」
大太りの貴族が尻餅をし、震え声になりながら叫んでいた。
「さぁ、この村から出ていきな! もう勝ち目なんてないよ!」
「こ、この犯罪者が!調子に乗るなぁ! お、おい、お前ら何とかしろ!」
「あ、ああ‥‥」
その中で貴族の傭兵の青年がオルトの近くにゆっくりと歩み寄る。
「‥‥《威嚇》」
「くっ‥‥!」
彼は、歩み寄りながら体内から魔力を纏うように放出する。
《威嚇》‥‥魔法とは違うスキル、《魔力術》からくる応用技だ。
《魔力術》とは、体内の魔力を放出し、自由自在に魔力を操れる基本なスキルである。
《マジックシールド》や《フィジカルシールド》といった魔法も《魔力術》である。
オルトは、威嚇により彼の魔力に当てられ、後ろに一歩後ずさる。
「君があの豚貴族が言ってた女の子か‥‥、可愛い‥‥。 ね、ねぇ? 俺のとこに来ない? 今なら罪を取り消したり、幸せにするよ? 俺はこう見えて、貴族なんだ」
彼は、《威嚇》で魔力を放ちながら、オルトに近づく。
「(何‥‥あの力‥‥。この私がビビってる? そんなことは、ないっ!) 威嚇したって、私は‥‥屈服しないっ! 《波動拳》」
オルトは右手を引き、気を溜める。
その時、オルトを中心に不自然な風が巻き起こる。
「へぇー、なかなか面白い技を持っているね。 これだったら、最初は俺と一緒に冒険者やらない?」
「それ以上近づくなっ! 撃つぞ!」
「気の強い子は嫌いじゃ、ないよっ!」
彼は疾風のごとく駆け走る。
一瞬でオルトの一足一刀の間合いまで近づいた。
「んなっ!? こ、このぉー!」
この距離なら当たると確信して、青年に向かって正拳突きのように気弾を放つ。
だが、簡単にサイドステップで避けられる。
「いい威力だ。だが、速度は遅い! 《強風の拳》っ!」
彼の右手に魔力によって風を纏い、オルトに殴りつける。
「――《衝撃拳》」
彼の魔法を見た瞬間、直撃したら骨折じゃ済まないと自分の身体から危険信号のサイレンが鳴る。
少しでも威力を弱めようと、衝撃を放てるスキルを発動する。
強風を纏った彼の拳とオルトの拳が当たる。
相殺すると思いきや、強風によって弾かれ吹き飛ばされ、壁に衝突する。
「きゃっ‥‥‥!?」
「おっと‥‥、強すぎたか? 大丈夫かー?」
「お姉ちゃんをいじめるなぁああああー!」
「うおっ!?」
オルトがやられたことにより、妹のロスが剣幕した様子で馬上槍を青年に突き刺そうとするが、彼は間一髪で避けられる。
「次は当てる! 《追尾突き》」
ロスは、持っていた槍を青年に投げる。
青年の胸辺りに赤い点が表れ、そこに目掛けて槍が飛んでくる。
彼は、赤い点が表れたことで照準されたと気づいた。
「チッ! ロックオン系のスキルかっ! 《身体強化》、《感覚強化》っ!」
《感覚強化》。
視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚の感覚を強化して鋭くなる。
避けても彼の元へと飛んでくるので、スキルを発動する。
全身を強化したことにより、飛んでくる槍がかなり遅く感じる。
「《強風の拳》」
彼はタイミング良く、飛んでくる槍を叩き落とす。
それにより槍が地面に突き刺す。
「‥‥槍が遠い」
槍がなくなったことにより、ロスは無防備になる。
「自分の武器を投げちゃダメだよ。ほら、お兄さんがこんな近くまで寄っちゃうよ?」
彼はロスの弱点を指摘しながら、武器を持たないロスに向かって、ゆっくりと近づく。
「うぅ‥‥、こ、こないで‥‥! 《身体強化》、《手刀突き》っ!」
近づいてくる青年に向かって、手に魔力を集中させ高速で手刀で撃つ。
振った手刀から魔力を飛ばし、飛んできた魔力が斬撃のように切り裂く。
それを彼は余裕があるかのように回避する。
「恐ろしく速い手刀、オレでなきゃ見逃しちゃうね」
そして彼はロスに近づき、手首を強く掴んで攻撃を中断させた。
「は、離して!」
手首が握られていることにより、足を暴れさせ抵抗する。
「ロスの手を放せぇええええ! 《剛拳》っ!」
「お、お姉ちゃんっ!?」
《剛拳》。
自分の手を鋼鉄のように硬くして強化をする。
オルトの灰白い光を纏わせた右拳が青年の顔面に殴りつけ、クリーンヒットする。
その瞬間青年は吹き飛ばされ、凄い勢いで地面に転がる。
彼は頭から血がだらだらと流れる。
「いってぇー。 あぁー頭がクラクラする‥‥」
そう言いながら、ズボンのポケットから手の平サイズのグラスビンを取り出した。
蓋を開けて青色の液体のドリンクを飲む。
すると、見る見るうちに傷が塞がり、出血が止まる。
そう、彼が飲んだのはポーションだ。
「やっぱり、つえーな。 なぁ、やっぱり貴族に謝って俺と一緒に冒険者をやらない? いくら寛大な俺でも目を瞑れなくなるよ‥‥」
彼は土で汚れた服を掃いながら言う。
「これ以上やると容赦なく捕まえるよ?」
「我らは貴様の元へもいかないし、捕まる気もないっ!」
「なら、力尽くで捕まえてやるっ!‥‥グヘヘ」
彼はオルトに向かって少し不気味に笑い、そのまま襲い掛かる。
「ヒィッ!? く、くるなー! 《地壊》」
「うおっ!?」
拳に魔力を込め、地面に殴りつける。それにより地面にはクレーターができ、衝撃によって衝撃波が発生する。
その衝撃波により、彼がふらつき体勢が崩れる。
「(今だっ! このチャンスを逃さないっ!!!!) はぁーっ! 《彗星拳》っ!」
蒼白く輝く光の魔力が拳に纏わる。
その拳が殴る様はまるで、数発の弾丸を放っているようだ。
「くっ、ぐはぁっ‥‥‥「《地獄落とし》!」」
たった一つの隙のせいで、彼は致命傷を負う。
オルトは、致命傷によるダメージで身体がうまく動かせない隙を狙い、踵に赤黒いオーラが踵に纏う。
止めを刺そうと彼に向かって踵落としをする。
「《強風壁》さすがにこれは‥‥厳しい、な‥‥。 ぐっ‥‥。」
だが、彼の前に現れた風の壁によって妨げられる。
それによって少しの時間ができ、ポーションを取り出し飲み干し、空の瓶を地面に投げ捨てる。
一滴のポーションが口から垂れたので、腕で拭く。
「なぁ!貴族さんよぉ! ‥‥これじゃあ割に合わねぇ」
「お、お前が! 本気を出せば、簡単に殺せるだろっ!?」
「ふんっ!」
「それじゃあ、意味が、ないだろっ!」
彼はオルトの攻撃を避けながら言う。
「(しょうがねぇ。 本気を出さなければ死ぬかもな、運が良ければ気絶で済むはずだ) もうやめだ。 オルトちゃんは諦めるよ。 本気を出すから死ぬなよ? オルトちゃん。 ――《威嚇》」
「な、なんなの‥‥。 さっきよりも力が違う‥‥‥。 足がすくんで動けない‥‥!? こ、怖い‥‥」
彼が解き放った魔力はさきほどの《威嚇》とは比べ物にならないほど濃く、殺気も含まれていた。
それに当てられるオルトは初めて死ぬかもしれないと、身体が震える。
「《コントラクタ》。 さぁ、出てこい」
魔力を練り出すと地面に魔法陣が出現する。
すると、漆黒の体に漆黒の翼が目立ち、爪が1mほど伸びきっている者が魔法陣から出てきた。
そう、悪魔だ。
突然、その悪魔は大鎌へと変化した。
彼はその大鎌を手に持つ。
「ふっ!」
「っ!? ――《剛拳》」
彼は大鎌でオルトを切り裂こうとするが、剛拳によってオルトの拳が鋼鉄のように硬くなり、鎌を弾いて防ぐ。
「チッ! 《ブラスト》」
彼の鎌に風を纏わせ、切り裂く速度を飛躍的に上昇する。
その速度によって、オルトは反応できずくらってしまう。
「くっ‥‥!?」
オルトは痛みにより気絶し、地面に倒れる。
「お、お姉ちゃんっ!?」
「さぁ、ロスちゃん。俺と一緒にいかない?」
彼はロスに近づこうとする。
貴族はチャンスだと思い、気絶したオルトを近づき連れ去ろうとする。
「待て、豚。 オルトをどこに持っていこうとする?」
「こ、こいつは‥‥犯罪者だ。 牢屋に連れて行く」
「そうか‥‥。だがそうはさせない。 クソッたれの貴族が幼女を連れ出そうだなんて、俺が許さない」
俺は、《格納》を使い虚無から【魔法断切剣】を取り出し、貴族の首を跳ねる。
「あぁーあ。殺っちゃったね♪ これでお兄さんも犯罪者だー♪」
「なぁ、神様。こいつらの記憶を操作できる?」
「できるけど?」
「んじゃ、この豚貴族の存在を認識している者から豚貴族の存在を忘れさせてくれ」
「オルトちゃんとロスちゃんを助けるために、私の力を使うなんてね。 まぁ、いいか。 それじゃあいくよー。 《世界の理》」
すると、神様を中心に世界がズレるような感覚に一瞬陥る。
「これで、オルトちゃんとロスちゃんは犯罪者ではなくなった?」
「うん♪」
「そっか‥‥」
「でも、あの変態はまだロスちゃんを狙ってるんだけど‥‥」
「じゃあ、助けないとね、王子様みたいにね♪」
「はいはい」
誤字・脱字あったらすみません。
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悪口はやめてね。作者は豆腐メンタルなので泣いちゃうから‥‥(´;ω;`)
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