連休前のみなと君
――明日は俺も含めた四人で、妖精国へ買い物に行く予定。
ゴールデンウィークは宿題を多めに出されるけど、やっぱり連休中は、とことん遊びたいぜ…………ドウシテ、みなとちゃんの学校は、こんなに課題を出すの?
そう! 友人や女の子と楽しく過ごしたいものだ…………未知の不思議なチカラによって、一割ぐらいに減らねーかな。
ゆっくりと休養も良いけど、思い出作りも大事だよね。俺は、そっち派の人間だ…………あー、ヤダヤダッ、最終日に予定を空けなきゃいけないじゃん。
さて、男女混合のグループで遊びに行くけど、これって保護者込みのデートか? それとも、お友達デートに入るのか?
どっちなのか、気になる。
アンケートを取って確かめてみたい案件だなー
楽しく遊び尽くす予定の連休。嫌なものをチラつかせながら、カレンダーの日程をじりじりと見つめるなんて、虚しくてつまらない行為は、絶対にしたくない。
一旦、宿題のことは、頭ん中の片隅にでも置いとこう。
何かあっても、最終日ぐらいに存在を思い出せば、多分ギリギリ間に合うだろうし。俺のスーパー頭脳ならば、パパッと片付けられるはずだ。俺は信じているぜ!
「学校で出された宿題の記憶は、忘却の遥か彼方へ、カッキーンと吹き飛ばしておいて……っとお、アイス、明日着ていく服を選ぼう!」
「学校から帰って来るなり、僕へ最初にかける言葉がそれなのか。ミナミナは、どれだけ楽しみにしていたんだ……」
「おっと、いけない、いけない。まだ言ってなかったようだな。アイス、ただいまーっ! 主人公のお帰りですよー!」
アイスに帰宅への挨拶をしながら、リュックサックと手提げ鞄を学習机に置く。ふー、荷物が多くて重かったな。
そして、箪笥から適当に選んだ服をベッドの上に出しとく。
ブレザーの制服は、どうしようかな。ゴールデンウィークが終わるまで着ない予定だし、Tシャツに着替えたらクローゼットの方へ仕舞っとくか。
はー、それにしても、今日は暑かった。夏服が恋しいぜ。
「はいはい、おかえり。うん? 随分と汗をかいたようだな。軽くシャワーを浴びてから着替えた方が良くないか?」
「……うん、そうする~」
手をパタパタと扇いで、弱い風を首に送りながら、俺はアイスの提案に同意する。だって、首元がベタベタして不快だもん。
何だか、着ている水色のワイシャツが汗臭いような気がするし、湿度が高めでベタつく感じが嫌だ。
早く汗を流して、さっぱりしたいなぁ。




