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みなと君と料理部4

「湊、そろそろ代わりましょう」

「うん、そうだね」


 おっと、一緒に見学してしまうと、ついつい夢中になっておしゃべりしてしまうので、交代で先輩方のお料理SHOW(ショー)を見ることにしたんだった。

 だから、今度は俺が二年生の先輩たちへ、蛍都さんは三年の先輩方へ移動することになる。


 さてさて、二年生の先輩たちは、どんなおにぎりを作るのだろうか~?









「おう! よく来たな、一年。梅おかか味が丁度終わったところなのだーっ!」

「えっと、次は、しゃけ昆布こんぶ、あと海苔のり佃煮つくだにだっけ……?」

「うちらのおにぎりは、ふりかけと白胡麻しろごまで『美味しくなーれ・美味しくなーれ』って魔法をかけるんだよ。まじ、激・うまっ・握り飯に変身なんデース!」

「……は、はい」


 二年生は二年生で濃いメンバーがそろっている。

 特に、『なのだ』が語尾の先輩がすごい。

 一時期、(俺の中では)絶滅が危惧きぐされている程少なくなった口調であったのだが、まさかの、料理部(ここ)に天然タイプが居るとは……熱心な保護活動家がいたのだろうか。


 なのだ先輩は、見た目がロリロリキュート系で、割烹着かっぽうぎ姿で無邪気にお料理☆参戦中!  

 嗚呼、小・中学校の給食を思い出す。これでガーゼマスクをしていれば完璧だったな。なのだ先輩、そのルックでコロッケや厚揚げをぜひ配って欲しい。それだけで、あの懐かしい日々がかおる、なのだーっ!


 そして、最強の装備中『なのだ先輩』にVS(対戦)するのは、普通のエプロンと三角巾をしている二人の先輩たちだ。


 一人目は桜のような淡い色のエプロン(フリル付き)に、菜の花柄の可愛らしい黄色の三角巾で、春色のカラーで攻めている先輩である。

 二人目は、藍色のデニム生地きじのエプロンに、あざやかな赤い色のバンダナを海賊風に頭に巻いている先輩だ。


 うむ、普通に可愛いくて格好いいエプロン姿である。


 だが、なのだ先輩に勝つには普通では駄目だ。勝利するには、やはりインパクトが必要! 


 俺のオススメは、メイド服のエプロンドレスです。なのだ先輩に対抗して着用してみては、どうでしょうか? 

 圧倒的な可愛いとエレガントな美しさをそなえていますよ。おにぎりを、にぎにぎと握るメイドさん、大変良いと思いますっ!! 

 フッフッフッ、俺的には、メイド服を推して推して推しまくりたーい、なのだ。






「えっと、気付いた? 私たちと先輩では、形が違うのに」

「……そ、そうですね、先輩たちのは、『丸い形』と『縦に細長い形』ですよね」


 あ・ぶ・ねー、ちょっとボケーッと、し過ぎたわ。失敗、失敗。

 俺はエプロン姿を見に来たのではなく、先輩たちの勇姿を見学しに来たのである。うっかり。


 遅れてしまったが、心のカメラで、パシャパシャしないと。


 へい、おにぎり。ハイ、チーズ。はい、ちーす。

 君、なんつーか細長いよね。お寿司の酢飯シャリ部分と形が似ているって言われない?



「そっちは、たわら型っていうのよ。よく覚えておくのデース!」

「なるほど、俵型っていう名前の形なんですね……」


 八重歯やえばをキラリと見せながら、バンダナを巻いた先輩が教えてくれる。

 ふむふむ、またみなと君は賢くなってしまったな。

 天才or秀才の道へ一歩進む。



「ふりかけをかけて、おにぎりにお化粧するのだ~っ!」


 なのだ先輩が楽しそうに、戦隊ヒーローのパッケージのふりかけを、サラサラかけている。ふりかけの味は、たまご味が一番好きだな。



 それにしても、三年生と二年生では、おにぎりの形だけが違うわけではないのだなぁ。


 三年生のおにぎりに振り掛けるのは、胡麻塩オンリーだったし。胡麻塩以外は無しで統一されているし。

 逆に、二年生の先輩たちは、ふりかけや白胡麻を表面にかけている。あとは、鰹節かつおぶし若布わかめをご飯に混ぜている。二年生の方がバリエーションが有るかんじかな。


 まっ、今日は二年生の方が人数がいるから、仕方がないかー

 料理部は、本日参加していない先輩や掛け持ちしている先輩もいるみたいだし、全員を紹介するのは正式に入部する時だろう。







 活動報告に更新日の予定を書き込みました。

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