みなと君と先輩2
移動教室の授業が終わり、昼休みに入る。今日は天気がよく、風も強くないので、外で昼ごはんを食べることになった。
メンバーは、仲良しこよし♡蛍都ちゃんと隣のクラスの幼馴染☆純ちゃんだ。
因みに、純ちゃんは購買へ昼飯を買いに行っているため不在! なので、蛍都ちゃんと二人っきりなのだ。そう、女の子と二人っきり。いや、ここ女子しかいないから女の子が二人なのだ。
フフフ、友情イベントのいう名のロマンスが始まりそうだな。
「せっかくだし、おかずを交換しない? しかも、お弁当の中から一番の具を」
「いいよー、でも絶対二つ以上あるおかずだけだよ。今日はお母さんが作ったお弁当で、とても楽しみにしているから一つだけねー」
悪いな蛍都ちゃん、今日のお弁当は、みなとちゃんのママン作なので、卑しいと思われても独り占めしたい気持ちが強いんだ。
「おばさまの料理は、とても美味だから残念ね。ねぇ、純とは交換するの?」
「ぜーーったい、しないよ」
これ以上おかずを減らす訳がない。おとこわり、じゃなかったお断りしますよ。ホント、マジ、あり得ないっすから。
「……そうよね、交換しないよね、良かった。湊、わたし、純が気になるから、ちょっと見に行って来るわ。わたしのお弁当を預けて置くから、ここで待っててね」
えぇー、ちょっどっか……っていうか、純ちゃんのとこに行ってしまうの、カムバック蛍都さーん。クウゥゥーーーッ、蛍都ちゃんに愛されている純一、まじ羨ましいぜ。
「あぁ、ホントに行っちゃった」
大きな木の下のベンチに独りきり。
くすん、ぼっちになってしまった。早く二人とも帰ってこないかな。暇、ひま、ヒマなのだよ。
……みなと君は、今、ひとり・ロンリーです。メチャメチャ退屈なので、知り合い・顔見知り・イベントを募集中です。なんでもいいから時間潰しくれー、プリーズ。
「ん? こんな所で一人飯か。お前、友達いないのか」
「は?」
お弁当を抱え込みながら俯いていると、突然何者かに喧嘩を売られてしまった。
ムカついて思わず顔を上げると、
「なんだ、もっと陰気臭い女かと思ったら、普通だな」
私服先輩が立っていた。しかも、俺の目の前で立っていた。顔が近い。俺はパーソナルスペースが野郎相手だとかなり狭いので、離れて欲しいぜ、全く。
あ〜〜っ、俺は暇潰しが欲しいなぁと確かに思ったけどさ、攻略対象キャラが欲しいとは思っていなかったんですけど。
そーゆーの望んでなかったよ、俺。
クソ、どうして『なんでも』なんて希望してしまったんだ、俺。
どうせなら、筒見君が来て欲しかったぜ、攻略キャラの中ならな。スーパー癒し系(仮)キャラ筒見君、希望ンヌ!
はぁ、時間は巻き戻らない。これは当たり前だ。
よし、私服先輩をなんとかして、あしらうか。




