TPPが意味する太平洋諸島文明圏
TPP(環太平洋パートナーシップ)条約が締結されました。
TPPからはアメリカも中国も離脱して、日本を始めとする十一か国による協定となりました。
参加国は、日本、カナダ、メキシコ、ペルー、チリ、ニュージーランド、オーストラリア、
マレーシア、ブルネイ、シンガポール、ベトナム、の十一か国です。
不参加国は、
インドネシア、タイ、フィリピン、台湾、コロンビアです。
かなり、ぶっ飛んだことを今から書きます。
TPP条約の意味するところとは何なのか。
それは、太平洋文化圏という諸島文化圏による神話同盟を意味しているのです。
世界を大きな文明圏に分ける構想があります。
新大陸文明圏(アメリカ:インディアンのトーテム神話、ガンマン文化、サーカス文化)、
中国文明圏(儒教文化)、
旧ソ連文明圏(革命主義文化)、
ヨーロッパ文明圏(キリスト教文化)、
イスラム文明圏、
インド文明圏、
アフリカ文明圏、
そして、太平洋文明圏(日本神話を含む)、
の八個の文明圏に分類するものです。
TPP条約の意味するものとは、日本を中国文明圏から突き放し、
アメリカ文明圏からも突き放し(つまり、それは戦後レジームの脱却を意味します)、
日本は太平洋諸国としてこれから活動していくことを目指すという決意表明です。
日本の特徴は、島国だということが重要です。
中国やアメリカは、強い海軍を持っているといっても、やはり、大陸文化なのです。
まず、「陸軍ありき」なのか中国やアメリカであり、
それに対して、日本はまず「海軍ありき」という海軍国家なのです。
そして、太平洋諸国で、これから神話づくりをしていくという展望を見い出します。
もちろん、それは無意味な構想ですが、
無意味だから外交の支柱になるということもあるでしょう。
今、軍事外交では、
歴史戦(歴史認識による国家の魅力の戦い)や、
物語戦(幻想小説の魅力による国家の戦い)が行われているのが現実なのです。
外交において最も重要なのが、兵隊の士気高揚だというなら、
士気高揚を最ももたらすのは、空想的イデオロギー、ただの「幻想小説」なのです。
兵士が忠誠を誓うのが、祖国の女と祖国の物語なら、
日本がこれから作るべき物語は、太平洋諸島の文明圏における神話づくりなのです。
あるいは、外交において最も重要なのが、
常日頃からの兵装であり、それを維持、開発する技術者だというなら、
技術者が忠誠を誓うのは、祖国の女と祖国の物語なので、
同じように、日本がこれから作るべき物語は、太平洋諸島の文明圏における神話づくりなのである。
大雑把な要素を無責任に書いてみます。
太平洋諸島文化における神話の凡例。
日本神話における「島産み神話」。
ガリバー旅行記。
沖縄や奄美黄島における太陽の昇る海「ニライカナイ」の神話。
東南アジアのカヌーでの移住の神話。
メラネシアの「力」の神話。
ムー大陸神話。
カーゴカルト(支給物質信仰)。
モアイ。
ガラパゴス諸島の進化論神話。
などです。
日本人の創作家は、
これから太平洋諸島文化の構築を頭の隅において創作するとよいかもしれません。
聖書が文化の中心などという欧米の文化侵略に屈するわけにはいけません。
白人文化ばかりをもてはやすのではなく、
日本に、太平洋諸国に、「聖書と同じかそれ以上の神話の聖典を作らなければならない」のです。
それがTPP(環太平洋パートナーシップ)です。
孫子の兵法における「戦わずして勝つ」には、歴史戦、物語戦に勝利しなければなりません。