出版業界の構造改革の素案
日本に出版社は1134社ある。
大手出版社の編集者は、日本に数万人しかいないが(正確な人数は不明)、平均年収1000万円以上を稼ぎ出す。
毎年、採用は百人いるかいないかである。
中小出版社は、売上こそ小さいものの、社長や常務を自分でできるフリー編集者であるため、
数十万部のベストセラーが一冊出せれば、収入は一億円を超える。
出版業界の市場規模は、一兆五千億円である。
うち、漫画は4400億円をしめる。
2016年のコミック(紙+電子)市場を発表しました
出版科学研究所は2017年2月24日、2016年(1~12月期)のコミック市場(紙+電子)の統計を発表いたしました。
コミック市場(紙版&電子)販売金額推移
2016年のコミック市場全体(紙+電子)の推定販売金額は前年比0.4%増の4,454億円で微増となりました。
内訳は紙のコミックス(単行本)が同7.4%減の1,947億円、
紙のコミック誌が同12.9%減の1,016億円。
電子コミックス(作品単体として独立して配信されているもの)が同27.1%増の1,460億円、
電子コミック誌が同55.0%増の31億円。
コミックスとコミック誌を合わせた市場規模は紙が同9.3%減の2,963億円。電子が同27.5%増の1,491億円。
紙の落ち込みと電子のプラス成長が対照的でした。
2017年の電子出版市場は前年比16.0%増の2,215億円。
内訳は電子コミックが同17.2%増の1,711億円、
電子書籍(文字もの)が同12.4%増の290億円、
電子雑誌が同12.0%増の214億円となりました。
2017年の紙の漫画の売上がわかりませんが、単行本ではおそらく電子書籍が紙より多くなっていると思います。
世界の漫画市場はこうなっている。
世界の漫画の市場規模推定。
世界の漫画市場をGDP比で見た時、全世界で7兆6700億円と言われています
(世界のマンガ市場は7兆6700億円のポテンシャル?(GDP換算で試算)なんと日本の19倍!!)。
市場規模が大きい順で、アメリカの1兆7200億円、中国の1兆200億円、日本の4570億円、
ドイツの3850億円、イギリスの2930億円、
日本のコンテンツに親しみを持っているフランスは6番目になります。
そのため、漫画の市場規模を比較するとアメリカは日本の約4倍、中国は日本の約2倍ということになります。
そして、書籍の価格の内訳はこんな感じだといわれています。
作者10%、出版社30%、印刷会社20%、流通(取次、本屋、配達など)40%。
作者の印税10%は、常識的印税であり、立場の弱い新人作家は5%や6%などで契約を結ばれてしまうこともあるそうです。
それはすべて、権力者である編集者が美味しい思いをするために他なりません。
電子書籍の普及や、流通構造の変革によって、出版業界は大きな業界構造の変革が行われるべきでしょう。
その時、最もがんばっている漫画家や作家がたったの10%しかお金をもらえないというのはあまりにもひどい話です。
漫画家の平均年収は400万円です。活字の作家になると平均年収は200万円で、ほとんどが副業で書きます。
編集者の平均年収が1000万円以上なのにですよ。
ふざけるなといいたいですね。こんな出版業界の国で良い知恵を育む出版業などできるわけがありません。
印刷、流通構造の変革にともない、作者の印税を30%くらいにあげるべきでしょう。
そうすれば、漫画家の平均年収は編集者と同じ1000万円になり、めでたく幸せな国ができあがることでしょう。
このように改革すべきだと強く提言します。
作者の印税を10%以下で契約した編集者は刑務所にでもぶち込んだ方が世の中のためだと思います。
追記。
なんか、記事書いた直後に、アマゾン日本が書籍の取次を飛ばして流通させる構造改革をする発表がされました。^
日本の出版業界には、日販、東販という取次店があり、全出版物の流通を統制していました。取次の取り
分は書籍価格の6%~8%くらいだそうですが、これがなくなるそうです。いやあ、うれしい知らせですね。
アマゾン、出版取次外し加速 印刷工場から直接調達
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO26392390R30C18A1TJ2000/
っていうか、調べてみたら、
日販:日本出版販売株式会社
売上、6200億円。社員、2989人。
東販:株式会社トーハン
売上、4600億円。社員、1309人。
ふざけるな。
今まで、どうでもいい流通の元締め会社に売上一兆円、社員4300人を贅沢暮らしさせるために本の値段が高かったのか。
こんなもの、速攻でぶっつぶして当然だよ。
と思ったけど、
ああ、出荷総額なのか。勘ちがいした。つまり、
出版市場1兆3000億円のうち、1兆円の出荷は、取次を通していたってわけね。
追追記。
漫画単行本、電子書籍と紙の売り上げ逆転 市場規模はピーク時の4分の3に。
出版科学研究所(東京都新宿区)は26日、昨年の漫画市場規模を発表し、
単行本の電子書籍の売り上げが前年比17・2%増の1711億円となり、
初めて紙(1666億円)を上回ったことを明らかにした。
紙は前年比14・4%減で、過去最大の落ち込み。
紙の売り上げは苦境が続いており、単行本と雑誌を合わせた推定販売金額は
前年比12・8%減の2583億円で、16年連続のマイナス。同研究所は、読者の
電子書籍への移行や、これまで市場を支えた人気作が近年相次いで完結
したことなどを理由に挙げた。
漫画市場全体では、前年比2・8%減の4330億円。ピーク時の平成7年(5864億円、紙のみ)
と比べると、販売金額は4分の3に縮小した。漫画雑誌は、紙は前年比9・7%減の
917億円と減少に歯止めがかからない一方、電子書籍は16・1%増の36億円に留まった。
http://www.sankei.com/entertainments/news/180226/ent1802260015-n1.html
2014年9月22日 日本語漫画の電子書籍発売開始
2016年
漫画単行本(紙):1947億円
漫画単行本(電子書籍):1460億円
漫画雑誌(紙):1016億円
漫画雑誌(電子書籍):31億円
漫画合計:4454億円
出版市場規模:1兆3000億円
2017年
漫画単行本(紙):1666億円
漫画単行本(電子書籍):1711億円
漫画雑誌(紙):917億円
漫画雑誌(電子書籍):36億円
合計:4330億円
出版市場規模:1兆3000億円
電子書籍は激動の四年間だった。
追追追記。
平均とれば、編集者は漫画家より収入は三倍。
漫画家はデビューするのに編集者の十倍努力する。
ファンの女の子を管理するのは編集者。ファンの女の子と先に結婚するのも編集者。編集者の奥さんのが漫画家の妻より美人。
子供たちが幸せになるのも、収入が三倍ある編集者だ。
仕事で威張ってるのも編集者。よほどの大作家にならないかぎり、編集者が頭を下げる必要なし。
編集者の責任は、会社でごまかしてくれる。漫画家は責任は一人でとることになる。
素人みたいな作家がいるといっても、素人みたいな編集者はその四倍はいる。