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Adonai's Failure  作者: 白河田沼
第一章 鏡の国
18/45

第17話 非対称

「禍根鳥憂喜。」

意図せず言葉が漏れた

少女を見つめる


白髪を二つに結び、黒い外套を羽織りつつも黒の衣裳を内側に着込んだ左右非対称(アシンメトリ―)な黒布の目隠しが特徴的な少女、吐き気を催すような邪悪な気配を漂わせる少女。



彼女は・・・・間違いなく・・


「怪物。」



声の方向に目を向ける

少年の手に握られた杖がギシッと鳴る。

少年、乃瑠夏の呟きに頷いた

・・・・こいつは..............化け物だ。




「ひどいじゃないか、少女(わたしたち)にも痛む心はあるというのに。」



「人体実験マニアの赤子殺しがよくほざく。」


少女の言葉に乃瑠夏が応える

その瞳に目を開いた

”掟破り”の愚か者にすら浮かべたことのない程冷たい、冷たい蔑如の目。

それが目の前の少女に向けられていた。

驚いた、乃瑠夏がここまでの表情をするだなんて

加えて彼の言動。

先程少女を「怪物」と呼んでいた人間と同じだとは思えないくらいには、威圧的なモノだった。

けれどどうしてだ、


気持ち悪い




「さて話を続けるが、これから」




「貴様。」

乃瑠夏を意に介さず少女は言葉を発した。

どうしてか周りにいる少女達は言葉を発しない、ただ手腕花開く中、当然のように佇むのみだ。

目の前の少女以外は、言葉を発するこの野太い声の少女以外は

けれどそんなことはどうでもいい。


気持ち悪い



「落ち着き給え、我々が争ってもしょうがないだろう。そうは思わないか「暴食」。」



「・・・・まあ同感だ。」


鈴が杖を霊子へと返し静観の姿勢をとった。


鈴の音が響く中少女、そして少女達も霊子を杖に変え地面に一斉に打ち付ける、

足元の(手腕)が魔素に還った。

杖を霊子に還す


黒が舞い立ち消えていく

きっとどちらも争う意思を放棄したのだろう、自身のことを何も知らない自分にだって本能でそこまで知れる、出来る。

けれどどうしてだ


気持ち悪い

喉元まで上がった吐き気にその根本を押える

呼吸がしづらい、いくら吸っても酸素を取り込めない。


気持ち悪い



思わず口許を押さえれば瞬刻、灼熱があふれ出した


膝を折り蹲る。

床材に熱が零れた、口元から手を放せば掌に吐瀉物がこびりついている。

鼻を刺す胃液の匂いと尽きない吐き気に思わず再び内容物がせり上がった


気持ち悪い

「どうした、少女。何故胃液を吐き出した。暴走の影響か、だが良い。」



背に手が置かれ、撫でられる

それはどうしてか柔らかく心地いい。



「・・・・・よしよし、吐き出せ、吐き出せ。」

目を半ば以上まで閉じつつその声に顔を向けた

白髪を二つに結び左右非対称(アシンメトリ―)の目隠しをした少女はどろりとした気配ながら同性にさえ魅力的に映るだろう唇で心地よい歌を紡ぐ


もっともその歌は吐き気を増進するものだったのだが





「オ"ッェごえ」


「よし、いいぞいいぞその調子だ。」


・・・・・見事に吐き出せた。

見事にぶちまけた。

マジでじんどいまぢ無理。

けれどこの感じ全部吐き出せた

もう吐き出さんだろう、多分!!



「どうしたもう大丈夫なのか。」


気持ち悪い

耳朶を打った少女の野太い声に図らずとも口元を手で押さえた。

熱が唇に触れ、あにはからんや手が離れた。

息を少しだけ吐き、飲み込む。


手指を数度払う。

手の平にべっとりと付着していた吐しゃ物を払う

戻しかけた胃液の匂いが鼻腔を満たす、不快だ、果てしなく。

もう吐き出さないかと思ったが多分は多分ということなのだろうか



「違いますよ、愚か者。ねぇ赤子殺し。」


「ふむ、そういうことか。」


疲れ眼で振り向く。

少年と少女の言葉にカイブツ(少女達)の濃い気配に吐き気を覚えた。

どうしてだろう?

少女達の気配のせいだけではないのだろうか?

さっきから言葉や些細な所作なんかで胃の中身が昇ってくることばかりだ


「大丈夫だ、ぶちまけろ。」

少女の言葉と背中の撫でに息を吐き出す。

目を瞑り口許を抑えればふと頬を風が撫でた

温かい風、それに目を開けば、目の前に





光があった。













「どうやら落ち着いたようだな。」


その声に目蓋を開ける

目に映るのは天井。

顔を横に向ければそこには黒髪赤目の少年、吸い込まれるような髪と瞳の美女、

そして・・・・


「吐しゃ物も全て処理した。君が気にする必要はない。」

白髪を二つに結び左右非対称(アシンメトリ―)な黒布の目隠しをした野太い声を持つ少女がいた。


「ここはどこ。」

けれどあらゆるモノを飲み込んで私はそう問う。

見えるのは白い天井、香るのは医療用アルコールの匂い。

これらから連想されるのは一つしかない・・・・




「もしかして保健室?」


「少し違う、ここは医務室だ。我々としても君の体調不良が続いては都合が悪いのでな。」

少女は野太い声で平然としながら整然と話す

体内の魔力を調整したこと

私をここに運んだこと



そして



「君の衣服はここだ。」

私をマッパにしたことを。

折りたたまれた服が目に入る。

そこには当然のようにブラとパンツもあった。

というか一番前である

・・反射的にシーツを捲り上げた

そこには最近ますます白さを増している私の素肌。

そして・・・・




「うぉ、でっか!!!」

私の胸部があった。











「とりあえず服は着たけど。これからどうするんだっけ?」

タイを結びボタンを閉じて脇のチャックを閉める

瞼を開き目の前の光景を再び確認した。




赤目の少年、乃瑠夏


おかっぱ頭の美女、鈴


最後のヤバ目隠し、禍根鳥・・


「さん」


「どうした、文脈と目線から私の名前を思い浮かべたのは分かったが、どうした。」


禍根鳥が私の目の前の椅子に座り、後ろに乃瑠夏が見張るように立ち、

そして鈴がドアの背にもたれ目を瞑る。


そんな状態だった



「いいや、畏敬の念を込めただけだから。ていうか心読んでんだね」



「ああ。」

禍根鳥は首を動かさず答えた

体は揺れず、漂う気配もそして言葉も吐き気を齎さない。

それがどうしてかどうしても、気持ち悪かった。

まるで粗悪品を更なる粗悪品で取り繕っているような

言いようもない不快感

救いようもない違和感





「加えて君に話しておきたいことが二つある。」


少女は続ける

これまで通り、揺らがず

慈悲深く




「君の吐き気の原因だが取り除いておいた。」



「・・・成程、道理で・・」

思えば起きてから吐き気が一度も無かった。

禍根鳥の吐き気を催すような気配がきっかけだろうが、きっとなんとかしたのだろう。

魔力の調整というのが少女自身にも施したのだとすれば自然だ

と考え思い出す。



あの少女達は、私達三人の周りに佇んでいた

あの怪物達はどこに。



「ここに居ますよ、少女。」




「こんにちは。」

ふと視線を少女の肩に向ける

布の塊が目に映った。



いいや違う布は布でも毛布だ

それも黒い毛布あるいは着ぐるみとでもいうべきか



浮いていたのだ

浮いている

浮いている?


「禍根鳥、これは。」


「ああ、これが少女(わたしたち)だ。」

意図せず首を捻る

この着ぐるみがあの怪物達、そして目の前の少女、禍根鳥憂喜の分身体その正体・・・・なのか?





「正確には違うがな」


目隠しの少女は動じない。

肩の上に着ぐるみを浮遊しているというのに、全く。




「さっきまで居なかったでしょ。いつ、なんで、どうやって肩の上で浮いている?」


「初対面の人に中々いっぱい質問を投げかけて来る奴だな。色々と大丈夫かよ?」



そう嘯くのは着ぐるみ、しかも拳大程の黒毛布だ。

横に伸びた瞳孔、結膜は黄色に染まり不気味な黒と合わさってか不気味な印象を与えるだろう

しかし多くの者がその可愛らしさに憑りつかれる見た目(ビジュアル)がそこにあった。

何故なら・・・・・



「デフォルメされてる。」


デフォエルメされていたのだ

なんかかわいい感じで、二頭身で

体はくびれ乳房は発達しているもののヤギの角と顔の毛深さによって女体の艶めかしさは軽減され、バフォメットであるという言いようもない不快感を悉く掻き消していた

その点を鑑みても


正しく、、マスコットだった。

口調は毒を含んでいたが

なんだかんだ着ぐるみも頭しかかぶっていなかったが、頭の下全裸だったが


「・・・・バフォメットなのかな・・まぁいいか。大丈夫だよ、私は。それよりも貴方の名前は。」



私達(オレ)の名前はプネウマ。お前の名前は聞いているぜ、なり損ない(フェイラー)さんよ。」



マスコットは細く長い腕を振ってそう言った



可愛かった。














「確認の為に三つ質問を。」


医務室の扉を閉め前を向けば乃瑠夏がいきなり声を掛けて来た。

それに、頷く


鈴と禍根鳥そしてプネウマは今はいない。

「準備がある」といって先に行ったっきりだった

曲がり角の向こうに鈴の音と共にそそくさと消えて行った二人と一匹を見て思うことが無いわけではないが、「予言」おそらくはそれに関する準備だろうことは聞こえていた

当然だが私は予言について微塵も知らない。

どころか初耳の単語である、知る余地も無ければ「識る」余地もない


けれどいいやだからこそ・・・気付いていた。




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おそらく乃瑠夏は今それを済ませる気なのだ。

私と彼二人っきりになったこのタイミングで

少年が口を開く


「貴方は人を殺した事を覚えていない、そうですね」


「ああ」


「貴方は私達を騙していない、そうですね。」



「ああ」


「貴方には人を騙して殺してしまっても痛む心がある、そうですね。」


「ああ」

その全てに肯定を返せば乃瑠夏は身を翻した

唐突に遠ざかっていく黒髪の少年その背に歩み寄り、

手を掴む


ゆるりと振り返りその貌が露になる。

黒い髪に赤い瞳はあの子と瓜二つ。

けれど表情だけは冷たい

どうしても

どうしようもなく



「貴方には他に何か聞くことがある筈です。何か大切な何かが」



少年は語らない

ただ静かに言葉に意識を傾けるのみだ。




「それを今、聞きたい。」


「今は語るべきではありませんので。」


切って捨てるような言葉に思わず目を見開き、閉じる



「わかりました。」


この言葉を皮切りに私と彼は話さなかった。

プネウマと鈴、禍根鳥と会おうとも、

他のきっと大切だった人や大切になる人と会おうとも、

一言も。

私はそれをいずれ後悔することだろうきっと永遠に




鏡の世界(クルシア)について私はお菓子の家があるような無垢で満たされたような世界を思い描いていたわけではない。

事実としてこの世界に来た折見たのは白く幻想的な建築物や魅力的な人々、目を見張るような景色と、どこか非現実的でけれど確かに現実的なモノだったからだ。

けれどこれは違う。

完全に非現実だ。



開いた扉の先には乃瑠夏や鈴そして白髪を二つに結びの左右非対称(アシンメトリ―)な黒布の目隠しをした野太い声の少女、禍根鳥と同じ黒い外套を羽織りフードを被った人が靴を並べていた。

絨毯を挟むように何人も何人も


その上、対になるように一つの旗を両の手で掲げながらぴくりとも動かないその様は正に"異様"であり"壮観"だった。

並び立つ彼女らにはそんな言葉しか思い浮かばなかったのだ

窓際の二つの旗、七つの頂点を14の上肢骨で結んだ模様と円に結ばれた八つの星の紋様が目に入る。


「これらは少女、君を逃がさない為の備えだ。

そして我々の立場だが」



「それは乃瑠夏達から聞いているよ。「色欲」の魔女の代理。」


少女の言葉に被せるように答えた

少女の表情が訝し気なソレに変わる

目を見ずとも分かるのは自分でも意外だが今はどうでもいい。

そして旗についても今はいい


きっと少女は魔女(ウィッチ)達の階級その上称号についてさえ知っていることに疑問を覚えたのだろう。

しかも、死刑囚に等しいこの私がだ

だからこそ答える。



「腕を治してもらってる最中に聞いた。

正確には貴方達の特徴じゃあなくて立場についてだけど、吐き気を覚えなくなった今、やっと確信した。」


「・・成程」

平然とした私の口調に言葉に少女は異を挟まない

どころかすぐに言葉を返す。




「状況から考えても「嫉妬」か「暴食」だな、そして口を滑らせたのは「暴食」。」



「・・・凄い、合ってるよ・・禍根鳥。どうして・・わかったの。」



答えと共に

あにはからんや漏れた言葉は感嘆と疑念だった





「当然の推測だ

「嫉妬」は一見冷酷に見えるが存外おしゃべりだ。

しかし一番大事な場面で仕損じなどしない、男でもある。

一方「暴食」は印象的には知的かつ寡黙だがそれなりに見誤ることもある。

致命的なミスは侵さないまでもまだ”荒い”のだ

例えばかような場面でな。」




瞬間、ドゴンという音に視線を上げる



貌を上げたその先には赤があった

影の中、目に映る赤それが口腔であると直感するには時間はかからない

触れた息の生暖かさそしてソレ自体にある妙な生々しさが私をそこまで導いたのだ



頭に浮かぶのはあの光景、赤に塗れた金髪金眼の幼女を飲み込む白い竜、あの光景だ

アレが目の前にある(あの光景が目に浮かぶ)

()()()()()()()()


死ぬ



死ぬ、か



ああ、存外



「悪くない。」

瞼が閉じる、息が整う

声は聞こえない。

けれど皆、慌てふためいているのだろうか

あるいは・・・・・



まぁいい


死まであと少しだ

・・二人の貌が思い浮かぶ。

赤目の少年と黒髪をバサリと切った女の顔が

二人は問うた、声を揃えて


本当にそれでいいのか(それがお前の贖罪か)


_____



_________




_____________



______________________駄目だまだ死ねない





「そこまでだ。」


バチンという音に目を開く


見れば竜が跳ね飛ばされていた

髪が自然と下りる

吐きだされた血はある一点私の目の前で塵になり

床に飛び散ったソレは絨毯を溶かし石に穴を空ける

蒸気を上げる洞は明らかに舞い散った血と同じ形だった。


溶けている

石が当然のようにその状況に言葉を失っていれば



「そしてよく言った少女。これでお前を見放さずに済む。」


辺りの空気が変わる



魔素が集まっていく、魔力が練り上げられていく

ただ一人の元に

黒い左右非対称(アシンメトリ―)の目隠しをした少女に

肩の上に浮かぶバフォメットを気にも留めない二つ結びにした白髪が特徴的な少女に


「さらばだ・・・「撃ち抜け」」


構えられた指の先、

先にある

七色のブロックノイズその塊、その輝きが辺りを満たし・・消えた




黒き竜の巨体に穴が空く




一瞬遅れ、腹に響くような音が空間を震わせる。

突風が廊下を駆け抜けた、魔法で施錠された扉が勢いよく弾け飛びカーテンレールがベキリと折れ曲がりネジがそこいらに散逸した・・と思えば風になって扉の奥に消えていった

咄嗟の状況に魔力を練り上げることも出来ず足を取られかければ鈴の音と共に風が止んだ。

目を開けばそこには鈴そして乃瑠夏が片手を前に掲げながら立っていた。


結界を張っているのだと直感的に理解した。

おそらくは私を守るために


風が止む

結界の気配が掻き消える。


土埃を払っていればガラっという音と共に石礫が赤い絨毯に落ちる

真上を見上げればそこには穴があった




太陽と雲を映して

瓦礫をガラリと落として

石塊が魔女達の目の前に、



落ちた



赤い絨毯に足を踏みしめる、進む

瞼を閉じた魔女達、左には七つの頂を14の骨の手腕で繋いだ紋様、右には八つの星を繋ぐ円の紋様を掲げる魔女達その中を進む、鈴の音と共に。

その中で一人目を引くものがいた


桃色の髪に整った顔立ち、まるで兵士のような佇まいは竜の死体を気にも留めず先程の爆風にも髪一つ乱していない他の魔女と同様に映る。

けれどその少女のみ放つ空気が違っていた




特有の空気、死線を潜り抜けて来た者にのみ分かるその空気に一人の少女が反応する。

黒を基調としたセーラーを着た黒髪蒼目の少女、その瞳が桃髪の少女を映す。

気のせいだと考えたのかあるいは何かに満足したのか少女はすぐに視線を外した


一瞬の出来事だった。

蒼い瞳の少女、その黒髪が彼女の視界を遮った瞬間


少女が目を開いた

通り抜ける冷たい瞳の虜囚(少女)をぎょろっと見つめる



左右非対称(アシンメトリ―)の目隠しをした二つ結びの少女がそれを遮るように少女の目前に手を翳す


瞬刻、音が止んだ


指を折り曲げていく

一つの指を残して折りたたまれたそれの意味を桃髪の少女は理解する

最後に残った指が意味するのは沈黙

少女は指の前に足を進めると

妖しく笑む



「████████」

表情とは裏腹な機械的な口調に人間的な言葉に

自然と桃髪の少女は笑顔になっていく。

その笑みに微笑を浮かべたあと少女は足を蒼い瞳の少女に向けた

バフォメット(プネウマ)は語らない。

ただ主に着いていくのみ


まるで時間が止まったような世界の中で、色褪せた世界の中で

・・少女の笑みを思い出す

三日月のような笑み、

まるっきり()()()()()()の笑みに少し口角が上がる

その発達した八重歯を除けば、その白い(どうぐ)を除けば

きっとだれも気にはとめまい

そう少女を見つめて、目隠し越しに蒼い瞳を見つめて、

思い出す。

微笑みを絶やさず。



蒼い瞳の少女は気付かない。

その悍ましい気配が致命的なほど()()()()()()()()()()()()()()


蒼い瞳の少女は気付かない

自身に()()()()()()()()()()()()()()()ことに

()()()()()()()()()()()()()()()()()()

人が人を選ぶように自身と相反する願望を持つものでさえ信念を持つのだと少女が識るのは、

また別の話。



時計の針がまたしても動き始めた

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