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出会い


 気がついたら見知らぬ場所にいた。さっきまでベッドで寝ていたはずなのに、なぜ私はこんな森の中に。


 というかこの感じ、どこかで経験したことがあるんですけど。

 ああ、そうだ。これって異世界転生じゃない。

 しかもよく見ると、目の前にはファンタジーRPGでおなじみのステータス画面が。


名前:シルヴィア

職業:剣聖

HP:99999/99999

MP:9999/9999

スキル:

・神速斬り(Lv.10)

・絶対防御(Lv.10)

・即死回避(Lv.10)


 ん?この名前と能力値って……まさか私が昔プレイしていたゲーム『ファンタジーウィザード』の最強キャラであるシルヴィア?


 え、嘘…ホントに…?


 私が好きだったキャラじゃん。これは中々に凄いことなのでは?


 慌てて近くにあった川を覗きこんでみればシルヴィアにそっくりな姿が水面に映る。


 どうやら私は本当にゲームの最強キャラになっているみたいだ。


 とはいえ私はこの世界のことを何も知らない。まずは情報収集をしなければ。


 とりあえず人に会いたい。運よく第一村人を発見したりしないかな。


「助けてー!」


 あれ?なんか遠くから悲鳴が聞こえたような……


 もしかして誰かが危険な目に遭ってる?


 ここで助けに行けばいい人に出会えるかもしれない。それに私の力も試してみたい。



 遠くから聞こえてきた悲鳴に導かれ、私は足早にその方向へ向かった。


 森の中を抜けると視界が開け、小さな林道が現れる。


 そこには一人の少女が必死な表情で足を動かしている姿があった。その後ろから三人の盗賊らしき男たちが追いかけてくる。


「待てガキ!」


「誰か……助けて!」


 少女は涙を浮かべながら懸命に叫んでいた。その光景を見た瞬間、私の心臓がドクンと跳ね上がった。今こそ私の力を試す時だと本能が告げていた。


 私は息を整え、静かに剣を構える。スキル「神速斬り」が頭に浮かび上がり、自然と体が動いた。


 自分でも信じられないほどの速度で駆け出し、一瞬にして盗賊たちと少女の間に割り込む。


「なんだお前は!」


「おい、よく見ればめちゃくちゃいい女じゃねぇか」


「運がいいな。このあとの楽しみが増えたじゃねぇか。やっちまえ!」


 盗賊たちの合図と共に攻撃が飛んでくるが、「絶対防御」によって全て弾き返される。


 その隙に「神速斬り」を放ち、目にも留まらぬ速さで三人全員の首が胴体から離れた。


「大丈夫ですか?」


 振り返ると、少女は驚いたような表情で私を見上げていた。


「あ……ありがとうございます……あなたは?」


「ただの旅人ですよ。それより怪我はないですか?」


「はい、大丈夫です。本当にありがとうございました……!」


 彼女の名前はリアと言い、近くの村で暮らしていたのだが、帰る途中で盗賊に襲われてしまったらしい。


「それでは貴女を村まで送り届けるので、案内をお願いしてもいいですか」


「…」


「どうかしましたか?」


「か、帰りたく…ないです…」


「どうしてですか?」


「アタシにはもう、家族もいないですし……村にいてもいいことが…」


「では私と一緒に来ますか?」


「い、いいんですか!?」


「はい。貴女がそれでよければ」


「ふ、不束者ですがよろしくお願いします…!」



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