公園で
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今日は湊人と華はお散歩デート。
楽しいひとときを。
「華ー?湊人くん来たわよ〜!」
「はーい!ちょっと待ってー!今行くー!」
華の家に着いた俺は華を待っていた。
「ごめんね、遅くなって。」
「それはいいんだけど、その荷物何?」
「あ、今日天気が良いから公園でお弁当食べようと思って作ったの!」
「そうなのか。さんきゅーな。俺が持つよ」
「ありがとう。じゃあ、いってきまーす!」
華と俺は行き先を公園に決め、歩き出した。
歩きながら昨晩のテレビの話や宿題の話をした。
何でもない話が華とだと楽しい。
歩いていると俺の手が華の手に触れた。
(手、繋いでも大丈夫かな)
俺は何食わぬ顔をし、華の手を握った。
「湊人。」
(やべっ嫌だったかも…)
「ん?」
「大好きっ」
「!!」
華は俺の腕にしがみついた。
今、生まれて初めて女の子が俺の腕にしがみついている。
そして、胸が俺の腕に当たっている。
華の方を見ると華が上目遣いでこちらを見ていた。
(やばい。耐えられねぇ…)
俺は華から視線を逸らした。
「…俺も好きだよ」
そう答えるので精一杯だった。
「ふふっ。ありがとう」
「もう、大丈夫そうだな。」
「ん?何が?」
「男性恐怖症。」
「ん〜どうだろう?こんなに近くにいるのは湊人だけだから分からない。」
「そこなんだよなぁ。俺だけ大丈夫なのかもしれないし、もう治ってきてるのかもしれないし。でも他の男には近づいてほしくないし。難しいよな」
「私もあんまり湊人以外の男の人と関わりたくないな。」
「やっぱり怖い?」
「うん。優しい人もいるって分かってるけど。でも怖い」
「そうだよな」
色々話しているうちに公園に到着した。
「今日も暑いね〜。ちょっと日陰で休憩しよ?」
「そうだな」
気付けば俺は汗だくになっていた。
(俺、臭くないか?大丈夫か?!)
不安になってきた。
臭いという理由で別れたくない。
「湊人〜?どうしたの?…あ、これ使う?女の子用だけど。」
手渡されたのは汗拭きシート。
「さんきゅー。華もこういうの使うんだな」
「私の事人形が何かと思ってない?これは夏の女子には欠かせない物だからバッグの中に常備してるの」
「へぇ〜そうなんだ」
正直、華が俺と同じ人間には思えない。
どこかで糞尿するとは思えないし、汗が出るとは思えないし、すね毛等も生えているとは思えない自分がいる。
「湊人、ここ座ろう?」
俺たちは日陰にレジャーシートを敷いて座った。
「はい、お茶どうぞ」
「さんきゅー!今日、色々作ってきてくれてありがとな」
「湊人がどんな反応するか楽しみだから」
そう言って華が笑った。
俺は愛されている。
幸せだ。
「弁当、食べてもいい?」
「うん、食べよう!」
華が弁当を広げた。
「す、すげー!これ全部自分で作ったのか?!」
宝石箱や〜と言いたいぐらい綺麗だ。
「卵焼きだけお母さん。私、卵料理だけは作るのに苦手で…」
「へぇ〜そうなのか!でもこんだけ作れれば十分だよ!俺なんて野菜炒めくらいしか作れないし」
華にも出来ない物があるらしい。
それがまた可愛らしい。
「いっただっきまーす!…うま!!華、お店出せるよ!」
「ふふっ。大袈裟だよ。たくさん食べてね」
華は微笑んだ。
ーーーーー
「ふぅ。腹いっぱいだ。ごちそうさま」
「私、トイレに行ってくるね」
「一人で大丈夫か?」
「うん。すぐそこだし、湊人はここにいて?」
「分かった。」
(トイレまで近いし、大丈夫か)
華を送り出すと俺はシートの上を片付け、寝転がった。
風で木々がゆっくりと揺れている。
日陰は心地が良い。
俺は目を閉じた。
左腕が痺れてきた。
寝返りを打とう…
俺は寝返りを打ち、左腕にいる何かに抱きついた。
「…ん?」
目を開けると俺の腕の中で華が眠っている。
「え、あ、どうしよう…」
こんな状況生まれて初めてだ。
「…ん、湊人、起きた?」
華がゆっくりと起き上がった。
「あ、うん。」
俺もつられて体を起こした。
「湊人、全然起きなくて私もつい寝ちゃったよ〜。もう夕方なんだね」
「めちゃくちゃ寝たな。…俺が腕枕したのかな?」
「ん〜、私は何もしてないけど。湊人の匂い、好きだから私が寄って行っちゃったのかも。」
華が笑った。
「そ、そうなのか?俺の匂い…?」
「うん。湊人の匂い、良い匂いだし安心する」
俺は自分のいろんな場所の匂いを嗅いでみた。
…汗臭い。
でも華が好きだと言ってくれるなら、いいか。
「そろそろ帰らないと華のお母さんが心配するな」
「うん…そうだね」
華は少し物足りなそうだ。
「いつでも会えるし、連絡もできる。華に来てほしいって言われればすぐに駆けつけるよ」
俺は華の頭をポンポンとしながら言った。
「湊人、ありがとう」
華は少しだけ微笑んだ。
帰り道、華は俺の腕に強くしがみついていた。
「華、どうした?」
「離れたくないの〜!」
華が甘えている。
「華は、かわいいなあ〜」
「子供扱いしてるでしょ!」
「してるよ〜、5歳児みたいだな〜」
「もう!」
華の顔が膨れた。
そんな顔をしても可愛いと思ってしまう俺は病気なのだろうか。
華の家の前に着いた。
「…。」
「華?」
「湊人、キスしてほしいな」
「…え?」




