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龍と書いてドラゴンと呼ぶ?:雷は昼、落ちる

さて、今回から新しい物語?というわけでもありませんが………今までとはちょっと違う物語となります。あとがきのほうでお願い事を書いておきますので、ぜひ、読んでいただけると嬉しいです。

一、

 俺は今、絶対絶望?と思われる窮地に立たされている。否、既に崖から落ち掛けである。

「しゃ〜」

「…………」

 目の前にいるのは紫電を纏う一匹の蛇…………いや、これは蛇というものではなく、一般的に言って龍というものだろう。いやぁ、かっこいいものだ………

さて、冗談はさておき何故このような状況に陥ったかというと………


 とても心地よい高校二年生の始めの授業の日………名乗り遅れたが、俺の名前は白羽輝しらはあきらである。

とりあえず、その日の授業は滞りなく進み、俺は帰宅の途についた。

部活をするべきだろうと思ってきたのだが俺は今すぐ家に帰って家事をしなくてはいけないというわけである。別に一人暮らしをしているわけでもないのだが、居候をしている身としてはその程度のことはするべきだというのが俺の意見だ。幸い、俺が厄介になっているところは俺を含めて三人しかいないので楽である。

「さて、今日はどんな物を作ればいいんだ?」

 献立に悩むどこぞの主婦のように俺は夕焼けの下そんなことを考えながら歩いていたのだった。無論、この後の予定は買い物である。

 その日の天候は晴れだった。雨など降らず、ましてや…………ましてや、雷など落ちる確率などゼロだと俺は思っていた。それに、俺が毎朝欠かさず見ているお天気お姉さんの天気予報でも雷が鳴りますとは言っていなかった。あの人は嘘を言わない人物だ。

 しかし、現実に…………雷が落ちてしまった。

「しゃぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 そして、雷と一緒に龍も落ちてきたのである。俺の目の前に………


 以上が今、俺が悩んでいることベスト3の第2位だ。ちなみに一位は今日の献立である。

「はぁ…………何故、俺は威嚇されているのだ?しかも、まだ献立が思いつかん」

 全身の毛を逆立てて相手は俺を威嚇している。対して俺は両手を上に挙げて無抵抗のポーズをとっている。しかし、この無抵抗のポーズが爬虫類?に通じるとは思えない。

「………もっとも、日本語自体が通じるかもわからんな…………」

「しゃぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!」

 とても緊迫した状況そうはおもえないがである今に俺は何をすべきだろうか?にらみ合う二人の周りの空気は当然張り詰める。誰かがおならなどしようものならばこのシリアス展開をぶち壊してしまったということを罪に神に裁かれてしまうに違いない!


ぐぅぅぅぅぅ〜


「………」

「………」

 神様、お腹の音はどうでしょうか?いえ、断じ俺ではありません。ああ、目の前の龍が

「ちょっとおなか空いちゃって………ごめん」的な顔をしているのですが?裁かれるべき存在なのでしょうか?さばいてくれると俺は障害物がなくなって嬉しいのですが?

「………あ〜その、なんだ?腹が減っているのか?」

 とりあえず、これでシリアス展開は終わってしまった………いや、あれ自体がシリアス展開だったのかはわからないが…………今は考えるときではなく、行動する時だ。

「ほら、腹が減っているのならこれで見逃してくれ。お前を見ていると、巨大な蛇に人間が飲まれる映画を思い出すからな。あれはやばかった。いやぁ、マジ怖かったな」

 俺はそういって相手に鞄を投げつけた。中にはパンが入っている。パンを食べるかわからないが、物は試しである。嗅覚が鋭いのなら、一発で見つけてくれるだろう。

「………」

 龍は言いたいことが伝わったのか知らないが、鞄を開けて中のものを物色し始める。まず、口にしたのは………

「それ、筆箱。食べたいなら食べてもいいけどのどに刺さるぞ、絶対」

「………」

 筆箱を地面に置いて次に取り出したのは………今日あった小テストの零点である。

「おいおい、何だ、そのあちゃーって顔は?理解できてんのか?そのテストはなぁ、たまたまだ。名前を書くのを忘れただけだぞ……」

「ふっ」

 非常に頭にきた。何だ、

「まぁ、零点には変わりない」って顔は?片眉上げて微笑むんじゃねぇ!

 龍はそのテストを鼻で笑った後で地面に置き、先ほどの筆箱から赤ペンを取り出して何かを書き始めた。

「………大丈夫、見た目が馬鹿そうだから、中身が馬鹿でも驚かない?………ほぅ、この爬虫類め………上等じゃねぇか!せっかく人が好意でパンをあげようとしていたのに!」

 俺は龍に踊りかかった。無論、人を馬鹿にした報いを受けさせるためである。

「しゃぁぁぁぁぁぁ!!」

「うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 龍の下あごに一撃を繰り出し、相手に噛み付かれながらも二発目を腹部に食らわせ、相手から距離をとる。結構な手ごたえを感じたのはうれしいことだが………相手は完全に倒れてはいない。しかし、龍とテストの結果で戦うとは思わなかった。

「ぐるる………」

 相手は悔しそうにその場にへたり込んだ。バチバチとした電気も体から発生していない。

「………よし、今日の晩御飯は龍鍋だな」

「!」

 暴れ始めた龍を押さえつけてそのまま引っ張って家につれて帰ることにしたのだった。いや、龍のさばき方なんて知らないけどさぁ、まぁ、いいじゃん。成り行き。


「ただいま帰りました!」

「おうお帰り…………おい、それって龍じゃないか?」

 そこにいるのは鋭い眼光を持つ女性である。年齢は不詳で、俺の爺ちゃんの弟子だった人だそうだ。幼い頃から爺ちゃんの家で過ごしてきた俺は爺ちゃんが死んでしまってからはこちらの家でお世話になっている。一応、親戚関係とのことである。だから、

「おばさん」と呼んでしまうときがたまにあるのだがそのときは容赦ない鉄拳制裁が開始される。

 一言言わせてもらうのだが、この状況になっても顔がまったく変わらないのが怖い。

「今日は龍鍋をしようかと思いまして………」

「龍鍋?そんなガキの龍食っておいしいとでも思ってんのか?しっかしまぁ、やっぱりあんたはお師匠様の孫だ。その歳で龍を連れてくるとは………輝、こいつと戦ったのか?」

「ええ、戦いました」

「良かったな、こいつが大人じゃなくて………今頃、お前は落雷に当たって死んでいただろうよ………お前が今晩のおかずになっていたかもな」

 そういって俺から龍を取り上げておばさん………本名白羽光仁美琴しらはこうじんみことさんは去っていったのだった。そして、再び戻ってきて俺に告げる。

「いいかい、私がいいって言うまでこっちに来るんじゃないよ?来たら警察呼ぶからね?」

 いや、呼ぶなら保健所じゃないんでしょうか?龍を処理するにはどうしたらいいんでしょうかねぇ〜。

 そう思って突っ立っていたら美琴さんは苛立ちを隠さないでこっちを見てきている。

「ほら、何をぼさっとしているんだい!さっさと夕食の準備をしないか!」

「あ、すいません!」

 俺は慌てて彼女の言うとおりにするべく、台所へと向かったのだった。


 何も思いつかない日は味噌汁に限る。

手抜きと思われてしまうかもしれないが、こうするのは非常に楽なのだ。

言い訳も出来る!何故なら、俺が居候している先の家は日本家屋で、庭が広い上に池があり、道場だってあるのだ!それに、おばさんはあまり洋食が好きではないのか知らないのだが………この家では原則、そういったもの(洋風の食べ物)を食べてはいけないのだ。外で食べる分には文句はないらしいのだが、この家で洋食を食べた日には美琴さんの夫の泰助さんのように毎晩縄で吊るされてしまうだろう。

「美琴さん、夕食できましたよ?」

「ん〜わかった」

 やってきた美琴さんに俺は尋ねる。

「今日は泰助さんは遅いんですか?」

「うんにゃ、そろそろ帰ってくるかと…………ところで、お前は本当に分別も何にもない男だね?」

「何がです?」

 俺はそう言って手製の味噌汁に手をつける。結構いい出来だ。

「………普通、味噌汁にザリガニは入ってないだろ?何だ、これ?」

「………すいません、出来心です。海老が食べたいなぁって思って入れたんですけど、失敗しちゃって………み、美琴さんにぜひとも海老の味を楽しんでもらおうと鍋の中に入れていたザリガニ全部入れておきましたから………ぎゃぁ!はさみがささったぁ!!」

「この馬鹿が!」

 いきなり飛んできて目の近くに刺さったはさみを取って一息ついた。

「すいません、本当は龍を入れようかと思っていたんです」

「あんた、本当に龍が食べられると思っていたのかい?」

 呆れたようにそう言ってくる美琴さん。え?食べれなかったのか?

「ま、まぁ………で、でも食べようと思えば食べれますよ!」

「ふん、それなら………この状況でも食べられると思うかい?」

 彼女は

「はいっといで!」と叫んで扉のほうを睨んだ。そして、そこからは金髪で背の低い女の子が現れたのだった。勝気なその瞳は間違いなく俺を睨みつけている。あらまぁ、こんなお子様が俺の知り合いにいたざんしょか?

「………?」

「誰って顔をしているね………さっきの龍だよ」

「ああ、成る程………色々と熟してないからこれは食べれな………ぶへっ!!」

 今、俺の顔にはきっと赤いザリガニがのめりこんでいることだろう…………

「……美琴さん、この子………美琴さんの子どもですか………ぶほっ!」

「違う!さっき言ったとおり龍だ!」

「名前は?」

「名前?そりゃ、お前が決めてやるべきだろう?」

 名前を俺が?こっちを見てきているとても意志の強い目…………

「………じゃ、加奈で………」

「へぇ、名前をつけた理由は………まぁ、どうせお前のことだ、どうせくだらないことだろうけどな」

 当たりです。ちなみに

「かみなり」という文字からとりました。てへっ♪

「じゃ、今日からあんたは加奈だ」

「ふんっ!!わかったわよ!」

 俺をぎろりと睨みつけて相手はそっぽを向いた。なんともまぁ、可愛げのないがきんちょである。

「お前なんでそんなに怒ってるんだ?」

「そりゃ、いきなり殴ってこられれば誰でも怒るわよ!」

「そりゃそうだぁ………って言いたいところだが、あれは間違いなくお前が悪い。人の点数を馬鹿にするのはいけないことなんだぞ?」

 された側はマジでは凹むからな。そういうことをしている皆、やめよう!

「ふん!名前を書いてなくて零点なんて………名前を書かなかったあんたが悪いんでしょ!」

「にゃんだと、このがきめ………!こ〜こ〜せいの苦労がお前にはわからんだけだ!」

「何よ!がきがきってさっきから言ってるけど、私は絶対あんたより年上!百年は絶対に生きてるわ!」

 そういって胸をそらす加奈。………百年?それにしてはぺったんこだ。

「へっ!よく言うぜ!そんな平らな胸で背まで低い上に童顔じゃねぇか!どっからどう見てもがきだ!」

「うっさいわね!あんた、感電死決定よ!」

「やれるもんならやってみろ!」

 にらみ合いを俺たちは開始したのだが、水をさした人が一人いた。

「のがっ!!」

「いたっ!!」

 否、水ではなく、俺と加奈の顔にはザリガニが刺さっている。

「はい、そこで終了!加奈は今日からここで生活するように!輝には後で詳しくこのことについては話してあげるから………加奈、あんたは輝と同じ部屋で暮らしなさい」

「ええっ!こんな奴と一緒にいたら襲われる!」

「大丈夫、輝にはそんな甲斐性はないし、まぁ、間違いなく輝の趣味じゃないでしょうからね………それに、それどころじゃないだろうし………問題はある?輝?」

 そういって美琴さんは俺を見てくる。

「………元はといえば、俺が悪いようですからね。俺は構いませんよ。それに襲うことはまずありません。誓ってもいいです!ぺったんだし………あいたっ!!」

 ま、またザリガニのはさみが目に………目が、目がぁぁぁ!!

「一言余計!ちょっといい人だと思ったじゃない!」

「一応、いい人だ………自称いい人にはついていくなよ?危ないからな?」

「はいはい、そこまで!加奈はここの生活を熟知するように!輝はきちんと家事を教えるように!勿論、輝もきちんと仕事をするように………二人で私に対して謀反を企てたらどうなるか………覚悟しておくように!」

「「了解!!」」

 俺たち二人は敬礼をして美琴さんの恐ろしい視線を受け流したのだった、

 しかし、これだけでは俺の災難は終わらなかった。


前書きで書いていたお願い一つ目………誰か、輝や加奈の絵を描いてくれる人はいないでしょうか?書いても構わないという人がいたら教えてくださると嬉しいです。さて、二つ目………以前、書いていた竜と書いてドラゴンと呼ぶ!という小説を読んだことがあるという人もメッセージ、もしくは評価をしてくれると嬉しいです。お願い事は今日だけでは終わらないと思いますので………これからもよろしくお願いします。

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