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異世界フラグが立ちました  作者: ちょむ
第1章 異世界フラグが立ちました。
4/44

ピンチフラグがたちました

始めまして。

ちょむと申します。

処女作ですので至らない点もありますが、何卒見捨てないでいただければ幸いです。


どうぞよしなに。

 この世には、フラグというものが存在する。それは実に多種多様であり、例を挙げるとするならば恋愛フラグ、死亡フラグ…以下省略。


 さて、それでは質問だ。


 この状況、立ってしまったフラグは何でしょうか。十五字以内で答えなさい。


****


 ドキドキと狂ったように早鐘を打つ心臓を抑えつつ、空を見上げた。雲一つ無い青空に、降り注ぐ温かな陽の光。頬を優しく風が撫でて、サワサワと草木が揺れる。


 ピクニック日和ですね、分かります。こんな日はピクニックに出掛けたらいいんですよね。分かってます。


 まぶしいくらいの太陽の光に目を細め、サンドイッチが食べたくなるなぁと馬鹿な事を思ってみたわけなのだが、やっぱりサンドイッチはマヨネーズ卵だろう。いや、ツナも捨て難いが…ハムもいいな。もうサンドイッチなら何でも好きです。



 …いや、サンドイッチ談義なんてことをしている場合ではないのだが、訳のわからない状況に私はとうとう頭がいかれてしまったようだ。



 たらり、と汗を流して、ぐるりと辺りを見回せば。


「ココハドコデスカ」



 あの…すいません。私、久保井 光 (17歳)♀。理解不能な状況に陥りました。


 ついさっきまで私は、数学の授業を受けていたはずなのだ。将来役に立つのかコレ、とルートという名の忌々しい記号とにらめっこしてたはず。さらに言ってしまえば、おかもっちゃんというあだ名で生徒に親しまれている、早口な数学科の教師、岡本先生の声を聞き流していたはずなんだ。


 決してピクニックに行こうなんて行動は起こしてなんかいない。証拠に、持ち物はサンドイッチの入ったバスケットなんかでなくて、この間買ったシャーペンと、三色ボールペン。服装は堅苦しい制服。しかも靴は学校の中で履く上履きである。


 まぁ、確かにちょっとうとうとしていたのは認めるけれども、そんなのはこの状況の説明になんかなりゃしない。


 もう一度辺りを見回し、ただの草しか無いことを確認。何だコレどういうことだコレ、と混乱する頭を抑え込み、とりあえず冷静ぶってみることにしてみた。


 …いやいや、冷静になんかなれるわけねーだろ。だってこれ、わけ分からないもの!どうしろって言うの!?三色ボールペンとシャーペンでどうしろって!?何そのむちゃぶり!怖い!


 そこまで考えたところで、はた、と気付いた。もしかしてこれは夢なのではないか、と。


 うわ、自分で導き出して言うのも何だけれど、至極まっとうな答えだなぁ。まぁ、私にしては、だけども。


 でも、それ以外に何があるというんだ。まぁ、私が多重人格で…とかもあるだろうけれども、多分違うと思う。



 では、これが夢だとして。おかもっちゃんに怒られるのは嫌だけれど、仕方がない。寝てしまったのは寝てしまったのだから、後で友達にノートを貸してもらおう。…ケチョンケチョンに言われそうだけれど、彼女は何だかんだ言って優しいから大丈夫。


 案外答えは簡単に出るものだ。なぁんだそういうことかと結論づけて、にへら、と笑って地面に座った。


 え?何?汚い?知らねぇよ夢だもん気にしちゃおしめーよ!どうせ夢は起きたら忘れてしまっていることが多いのだから、今楽しんでおかなければ損である。夢は、自分の思い通りになるわけだから…空だって飛べるのだ。多少の違和感はあるけれども。


 テンションも無意味に上がってきた。…多少の違和感はあるけれども。


 ああ、こんな夢もたまにはいいかもしれないなぁ…。ほら、こんなに清々しい空気。深呼吸をすれば、胸一杯に広がるマイナスイオン。私は自由だ!と叫びたくなってしまうではないか。なんて開放的な夢なんだコノヤロー。

キャッホォォウ!…多少の違和感はあるけれども。


 仰向けにねっころがって、空を見上げた。カサカサと頬を撫でる草。


 ウフフくすぐっ……

 ……………。


 多少の、違和感は、ある、けれども。


 ガバッと身を起こし、目を泳がせた。


 …違和感、むしろありまくりな件について。


****



「これは夢だ!これは夢!そうだろ私!」


 耳を塞ぎ、目を閉じて、身体を小さく縮こませる。目を覚ませ!と言い聞かせる私であるが、これが夢でないことなんて、一目瞭然だった。


 夢ってこんなに感覚あったっけ?こんなにはっきりしたものだったっけ?


 ううう…と唸る私の頭には、いつの日かの帰り道で聞いた、友達の言葉がグルグルと回った。


『異世界、信じる?』


 いや、そんな、まさか。


 恐る恐る手を頬に伸ばし、ぎゅう、と思い切り抓る。


  さぁ。始まりは、ありきたりな台詞と王道の行動で。


「痛い!夢じゃないのかよ!」





 問1 この状況で立ってしまったと思われるフラグを十五字以内で答えなさい。


 答 "ピンチフラグが立ちました"


私のカラカラな脳みそだけではアレなんで、何かありましたら気兼ねなくどうぞ。






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