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女神 1~10章(全面推敲版)  作者: のどか
第10章 赤侵略者を討つな!
370/380

侵略者を討つな! 122

 隊長の話が続いてます。

「オレはテレストリアルガードの隊長だ。警察じゃないんだ。現行犯でもない限り、逮捕することはできないんだよ」

 するとユラン岡崎は何かを考え、そして地面に這わされているすみれ隊員を見ました。

「じゃ、そのを放してくれないか?」

 隊長。

「そんなことしたら、あんた、このに殴り殺されるぞ! 見ての通り、このの肉体は改造されてるんだ。2・3発殴られただけでも死ぬぞ!」

「ふ、そのつもりだ・・・ いや、痛いのは嫌だな。殺されるんなら一思いに・・・」

 ユラン岡崎は寒川隊員を見ました。

「ユタカ!」

 寒川隊員は芸名で言われ、びっくり。ユラン岡崎の発言が続きます。

「君の光線銃をすみれに渡してくれないか?」

 戸惑う寒川隊員。

「ええ~?・・・」

 隊長は何かを考えると、寒川隊員に、

「寒川、渡してやれ」

 寒川隊員は唖然。

「た、隊長まで?・・・」

 隊長は再び、

「渡してやるんだ」

「で、でも・・・」

 隊長はダメを押すように、

「渡せよ。その人のたっての願いだぞ!」

 寒川隊員は唇を噛みました。と、寒川隊員は視別の線を感じ、はっとしました。その視線は女神隊員のものでした。女神隊員はうなずきました。それを見て寒川隊員もうなずきました。

 隊長は寒川隊員と女神隊員の眼を見ました。合図です。寒川隊員と女神隊員はうなずきました。そして・・・

 3人は静かにすみれ隊員から身体を離しました。

 立ち上がるすみれ隊員。寒川隊員はそのすみれ隊員にレーザーガンを差し出しました。その銃を受け取ると、すみれ隊員はユラン岡崎を見ました。殺意に満ちた眼です。

「うぉーっ!」

 すみれ隊員は吼えました。


 ここはテレストリアルガード基地日向隊員の私室。日向隊員はベッドに腰かけてます。かなりの心配顔になってます。

「今現場はどうなってるんだろう? 女神さんは事態を収拾してくれたかなあ?・・・ 海老名さんだったらこんなとき、いったいどうするんだろう?・・・

 現場を見たいなあ。何かいい方法はないのかなあ?・・・」

 とつぶやいた瞬間、日向隊員の目の前に異様な光景が現れました。

 大柄の男性(ユラン岡崎)にレーザーガンを構えるすみれ隊員。さらに隊長・寒川隊員・女神隊員も見えます。これらがまるで3次元映像のように部屋の中央に現れたのです。日向隊員は唖然。

「な、なんなの、これ?」

 これは海老名隊員の超能力の1つ、リモートビューイングです。日向隊員にもこの超能力が受け継がれていたのです。

 すみれ隊員の殺意に満ちた眼。日向隊員はそれを見て、

「ああ、すみれさんが人を殺そうとしている? なんとかしないと・・・」

 けど、遠隔地にいる日向隊員に手段があるはずがありません。日向隊員はほぞを噛むしかありません。

「くっ・・・」

 と、日向隊員の脳裏で1つの曲が自動的に始まりました。アコースティックギターだけで演奏された曲。それは日向隊員がよく知ってる尾崎豊の曲でした。日向隊員は何気にその曲を口ずさみ始めました。


 ゴルフ場の芝生の上、覚悟を決めたユラン岡崎。一歩一歩彼に近づいていくすみれ隊員。その手にはレーザーガンが握られています。隊長と女神隊員はそれをただ見守ってるだけ。

 寒川隊員はなんとかしようと考えてますが、今更なにもできません。

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