現実世界 8話
あ、そ言えば。主人公は、
相手によって、礼儀正しい。
相手によって、俺様キャラ……理解おけい?
「…………ブツブツブツブツブツブツブツブツブ」
男子生徒の一人は何かを小さい声で呟いている。別にそこはおかしくはない。おかしいのはそいつから『黒い煙』が身体中から噴出していることだ。
「おいっ!皆離れろ!」
先生は危険を察知したのか生徒達を避難させる。
「冥夜……歩けるか?………」
「は、はい………っ!」
冥夜の足を見ると足首が変な方向へと曲がっていた。
くそっ!倒れた時にやったのか!!!こいつ……コロス!!!
冥夜を抱っこで移動させ、俺は男子生徒の前に構える。『黒い煙』なんて関係ない。俺はこいつを殺す。『大切な人』を……冥夜を傷付けたんだ。死んでもらわなきゃ気が済まない。
俺はさっきの様に『奴』に指を喉元へと高速で突く。
「なっ!………………………」
だが…効かなかった、この技は喉を刺激し、三秒間息を止めるという技で、まともな奴が受けてここまで平気なわけがなかった。
注意……設定見てない人へ。主人公は強い。以上です。
「…………………」
『奴』は先程とは違く黙ってこっちを見つめる。
「……」
俺は俺で相手の隙を狙っている。
くそっ、さっきの一撃で分かったが、『奴』は只者じゃない見たいだな。一回しか見てない技を見切ったか。
それにこいつ棒立ちの癖に隙がねぇ。
「………っ!!」
一瞬…一瞬で俺は床に倒れた。
「な、なにが………」
『奴』が何かをしたのかも分からない。本当の一瞬で刹那は倒れたのだ。
それは冥夜の目線でもそう感じた。例えるのなら…時間が飛んだかのように…
刹那はすぐさま立ち上がる、だがまたいつの間にか倒れている…
くそっ!なにが…………………ここは隙を見つけるまで逃げるか?……………
「……冥夜!!逃げるぞ!!!!」
「は、はい!!!!!刹那様!!!」
俺は冥夜をお姫様抱っこで持ち上げ廊下に逃げ込み外へと出ようとする。
「くそっ!!!おい!!!!!!誰だ!!!!」
外へと出る扉は外から数人に押さえつけているように固く閉じられていた
「冥夜!!!これからかなり揺れるが耐えてくれ!!」
俺は二階、三階の扉などから飛び降りようとした…が、窓が開かなく、割ることも出来なかった。
何かが変だ。だが、今はそんな事を考える暇はない。
「…………屋上からなら行けるか?……」
俺は屋上から飛び降りることを決めた。俺の足はどうなってもいい。とにかく冥夜を安全な所に隠す、校内ではダメだ。そこで俺は『奴』を殺す、冥夜に被害がいかないように…
階段を勢いよく駆け上がり、屋上の扉を開ける。
そこには『奴』がいた。
「………くそ…………………すまない冥夜、安全ではないがここで待っていてくれ……」
俺は冥夜を階段を登ったところの扉の前に降ろさせ扉を閉める………
「………………俺はお前を殺す!!!」
駄目だった…………何回も…何回も倒されて、立ち上がり………けど相手に近づくことさえかなわなかった。
そろそろ俺も脚に限界を迎えている…………………あぁ、倒れた時の衝撃で頭が………
くそっ……遂に限界か…『奴』の手が光って見える………
刹那は『奴』の手から黒い光が出ている様に見え、その光が自分の方へと迫ってきていた。
「…………………すまん…………冥夜……………まも…れ…」
俺は後悔した…………今感じている、冥夜を愛していあるという感情にもっとハッキリと気づき、早く冥夜に告げればよかった……俺が死んだら、次は冥夜だろう………………冥夜………すまん……
刹那は目を瞑った…
「…………………せ………ま………な……せつな
…ま!!…………刹那様ァ!!!!!」
目を開ける…すると目の前には冥夜が…………
「めい…や…か?………ここは天国か?いや、地獄か?」
意識が朦朧としている…その中で見えるのは周りが真っ暗で冥夜が俺を抱き締めているということ……
「いえ!!!ちがいまず!!!!まだいぎでまず!!!!」
冥夜は泣きながら答え、俺の身体を起き上がらせる。
「……これは………」
意識がハッキリとし、辺りを見渡すと、不思議なことに、さっき見た黒い光が俺達を中心にして弾いているように光が避けていた。
「分かりまぜん………んっ、んん…………分かりません…………私が刹那様を助けに行ったら………」
どうやら冥夜が俺を助けてくれたらしい…けど、どうやってだ?
しばらくすると黒い光は消え去った。『奴』は戸惑っている様子を見せている。
………ん?
『奴』は上を向いた。上に何かあるのか?
俺達は上を向いた
ここから、今までと同じ感覚でよめないと思う………思うだけだから、行かないでぇぇ……もっと読んでってぇ!!!!
はい、次からファンタジーな世界ねー。