034 街9、10 日目、雑貨、革、異国の店
街9日目、朝食後、買い物へ向かう。
雑貨屋で見た鏡とか髪留めは派手な物が多く、服は無理だけど手鏡や髪留めならこれくらい派手でも可愛くて良い。
2人が青系の物をそれぞれ選んで買ってくれた。
革のお店に行くと店内は革の良い匂いがして、生地だけではなく加工品も多く、採取時に腰に付けるのに良さそうなベルトを見つけた。
青みがかった革で縁が黒いカードケースがあり、ケースに入れてもタッチ決済出来ると聞いて、ギルドカードをこれに入れようと3つ購入。
買い物に付き合ってくれたお礼にしてはささやかだけれど、双子にプレゼントしたい。
コインケースもあるけれど、こちらの世界には巾着型か革で蓋をボタンや紐などで留めてるだけのばかりで、中身が見えにくく取り出しにくいデザインしかないので作ろう。
開くとパカッとボックスのような形になるデザインがいいかな。
外側は黒革で中は明るい水色、勿論2人にも渡したい。
服やポーチも作りたいから質感の良い、発色の綺麗な革を何種類も選び、気がつけば青系統の色が多くなってしまった。
隣接していた革靴専用の店ではショートブーツとローファーみたいな街歩き用と、低めのヒールが付いたパンプス、双子はミドル丈ブーツを購入。
宿に帰りカードケースをプレゼント。
「たいしたお礼にならないけれど、良かったら使って?」
アビゲイス「綺麗な色だ。ありがとう、嬉しいよ」
アイザック「手触りがいいし3人同じなのもいいな、大事にする、ありがとう」
「「俺達からはこれを」」
アクセサリーケースを貰ってしまった。
雑貨屋では髪留めも買ってくれたのに。
鍵付きのガラス棚に入っていて、素敵だけれどケースにしては高い価格だと思った大きめなアクセサリーケース。
蓋にはキラキラした砂粒大のカラークリスタルで青空にピンクの花が描かれていて、中のビロードは薄いピンク色でかわいくて手触りがいい。
「私もこれ、気にはなっていたの。この青空、2人の瞳の色に似て素敵よね。買ってくれていたの気が付かなかった。それにこの花、私の大好きだった桜という花に似ているの。ありがとう、凄く嬉しい」
双子は美月の視線で気に入ったのがわかったから買っただけで、ケースは何種類かあったが見た目の良し悪しや違いはわからない。
美月自身が躊躇した値段だから、その場でプレゼントしようとすると遠慮するだろうと思い、双子はアイコンタクトで話し、美月に髪留めを何個か髪に当てながら選んでいるときに、美月の注意をアビゲイスに任せ、アイザックが素早く買っていた。
アイザック「これはイペーだな、フラシルを代表する花だ」
アビゲイス「色はピンク、黄色、白、紫がある。年に一度咲くから時期になったら見に行こう」
抱きしめられるのが当たり前になり、ドキドキはするけれど、それ以上に幸せな気持ちになり、結婚したい思いが大きくなっていた。
街に来てからあっという間に10日目。
2人は私の買い物に嫌な顔せず毎回付き合ってくれているので、何かお礼ができるとよいのだけれど。
今日の買い物は楽しみにしていた異国のお店が集まっているゾーン。
珊瑚の髪飾り、貝殻がついた麦わら帽子が可愛くて買おうとすると、2人が買ってくれた。
服は派手じゃない色で刺繍には凝っている布の巻きスカートを見つけて色違いで3枚、スカーフも凝った刺繍がされていて数種類購入。
コリアンダーやクミン、カレーが作れそうなスパイスがあって、併設されていた食堂でカレーを食べたけれど、カレースープみたいでライスは細長い米で硬いナンみたいなものもある。
美味しかったけれど、私は香ばしさとコクのあるカレーが好きだから買ったスパイスを使って作ってみよう。
この国には無い果物を使ったジャムやドライフルーツなどの保存が効く食品や紅茶茶葉の種類も多くフラシルに入ってきていて、ジャムと一緒に試飲させてもらうととても美味しくて、沢山の種類を購入した。
緑茶は多少あったけれど烏龍茶みたいなのは無かったのが少し残念で、コーヒーはフラシル産の方が種類が多い。
蜂蜜はすごく高価だけれど種類が思っていたよりあったので、味の違いを比較するのも楽しそうで沢山買ってしまった。
隣国、アシア連国の店で日本米に似た米を見つけ、女店員さんの手を握ってしまうくらい喜んでしまった。
ネットショップで買えるけれど、自分の好きな食べ物がこちらにも存在しているのはすごく嬉しいもの。
フラシルの店でも米はあったのだけれど、細長い米ばかりだった。
在庫が200キロと聞き、全て買うのは他の人が買えなくなるので100キロにしたのだけれど、店員だけではなく双子も目を丸くして驚いた。
アイザック「そんなに買うのか?」
アビゲイス「まさか、これを使った飲食販売を?」
「違うよ、個人的に食べる為に。私的にはパンよりもこれが主食なの。次またいつ買えるか分からないし、インベントリなら期限や重さも気にしないでいいでしょ?」
2人の前ではネットショップで米を買う事は出来ないから、これだけ買えば多少のコピーはバレないだろうし。
醤油もどきは微妙に味が違うけれど、これはこれで美味しくて旨味が深い。
店の人に聞くと隣国は漁業に適した海に面していて、海関連の商品が多く海苔っぽいのもあり、塩もこの国の塩とは味が少し違うという。
大根のような作物からとれる砂糖があり、普通の砂糖と甘味も違い、少しクセはあるけれど栄養が多い。
重いのは運ぶのが大変なので、仕入れているものの中で重いものはそこそこ売れる米と醤油もどきだけ。
味噌っぽいものはあるけれど、こっちでは売れないので仕入れないらしい。
魚が沢山とれる国、いつか行きたいな。




