読書の秋
「やっぱり、秋と言えば読書だと思うよ」
眼鏡のブリッジを上げながら、道女先輩が言う。
今道女先輩が読んでいる本は、太宰治の『走れメロス』だ。
「寿奈も本って読むのか?」
優先輩が質問する。
「私はラノベか漫画、同人誌が多いですけどね」
「そっか。じゃあ道女、寿奈におススメの文学作品ないかな?」
「寿奈さんにおススメの本か~。寿奈さん、スポーツが好きなんだよね?」
「え、まあはい。中学時代はサッカー部入ってましたし」
道女先輩が、それなら~と言いながらバッグを漁る。
「はいッ! サッカーモノではないけど、卒業ホームランかなッ!」
「あ、ありがとうございます・・・・・・」
道女先輩から本を受け取り、バッグにしまう。
確か中学生の時に国語で習ったことある気がする。
「というかさ道女、確か寿奈にラノベについて教えてほしかったらしいじゃん。教えてもらったら?」
「あ、うん。そうだね。寿奈さん、よろしくお願いします」
「えー? まあ分かりました」
いきなりの事で驚いたのだが、さーて教えるか!
「まずはこれですかねぇ、ソードアート・オン・・・・・・。
――――・・・・・・。
――――という感じですかね」
ふぅ。何とか話し終えた。
二人を一瞥する。しかし二人とも、意味が分からなかったように目を丸くしている。
「ど、どうしたんですかッ!?」
「す、すごい・・・・・・」
「何も言えないぞ・・・・・・」
どうやら、本当に分からなかったらしい。
読書でネタ作るのは、難しかったです。




