レベル115-1 下手な考えとは思いますが、無い知恵絞ってるんです
(まー、落ち込んでてもしゃーない。
次行こ、次)
必要な費用算定をしてお先真っ暗になったが、どうにか気を取りなおす。
目標は大きく難しいが、ここで立ち止まってるわけにはいかない。
その次に浮かんでくる疑問である、
『では、この稼ぎを得るために、どれだけのものが必要になるのか?』
という事について考えていかねばならないのだから。
個人で言えば、装備やレベル。
必要になる技術など。
そういった事になるだろう。
もちろん一人でどうにか出来る事でない。
サトシが来るまでの苦労がそれを証明している。
最低でも二人で事に当たらねばならない。
そうなると、どうしても組織化が必要になる。
人員、機材に資材、備品、組織、規律や指針、モンスター相手の戦術、運営計画に戦略。
思いつくだけでもそういったものが浮かんでくる。
他の誰かと一緒にやっていく上で必要になるもの。
サトシをはじめとした様々な者達と共に行動するようになって見えてきた部分。
組織の土台となる根幹である。
これらが稼ぎの土台となる部分にもなるのだろう。
これまでの経緯の中で必要になってきたものだった。
おそらく、ここから更に色々なものが増えていくとも思えた。
この規模ですらこういった事を考えねばならないのだから。
もしこの先人数が増えていくなら、必要になる要素は飛躍的に増大すると思えた。
(何がなんだか分かんねえな)
そうなってみなければ分からない事もある。
それが余りにも多そうなので頭を抱えたくなった。
何から手をつければいいのか、そもそも何を考えれば良いのか。
方向性は分かってると思うのだが、それに付随する、そこに内包されてるものが今は見えてこなかった。
そういったものは、実際にやってみないと分からない事もある。
今の段階ではどうすればいいのかも分からない。
何が起こるのかも分からないのだから対策のしようもない。
(とりあえず、余裕をとっておくしかないか)
人数や資金、装備や道具にレベルなどである。
それらがあれば突発的な事態が起こっても、対応はしやすくなる。
場当たり的な応急処置になってしまうだろうが。
それでも、それがあれば時間を稼げる。
本格的な対応はそれからしても遅くはない。
少なくとも、今回の小鬼退治のような慌てぶりはなくす事が出来るだろう。
(備蓄に、余裕と……)
用意しておくものの一つはそれで良さそうだった。
今はこれくらい大雑把にしておくしかない。
そうなると、人数や資金が今以上に必要になる。
小鬼退治から考えると、レベル5以上の冒険者を二十人近く用意しておく必要がある。
今回使わなかったが、村の防備ももっと施しておくべきだっただろう。
村から離れた所に、監視のための拠点も幾つかあった方がよいかもしれない。
資金や装備に食料などは言うに及ばず。
小鬼の来襲だけで考えてもこれだけは必要になる。
だが、あの規模のモンスターの襲来に備えようとすればこれだけのものが必要になる。
それを常日頃から用意しておくとなると、やはり大変な労力となるだろう。
それを今後の人生に当てはめるとしたら?
稼ぎや蓄えというものに置き換えてみたらどうなるか?
それをもたらすために必要になるのは何か?
トオルのやってる冒険者という仕事をしながらで成せる事は?
冒険者をやっていく延長線上でやっていける事は?
少なくとも、前世よりは良い最後を迎えるために何が必要になるのか?
今の現状と、理想とする未来を結びつけるために、その途中において何を求めるのか?
続きを13:00に投稿予定




