教え方を教えるのも僕の仕事
かろうじて10分前になんとか予約投稿。
集められた4人のうちポールともう一人ジョージは魔術を撃てる生徒だ。
「まず、魔力を自力循環出来ない人に対する改善策は2つある。自力循環出来るように自力循環出来ない要因を排除するか、強制循環させるかだ」
そう言いながら、僕は自分を透明化し、魔力に色を付けた。
「自力循環出来ない要因は、大抵魔力過多だ。だったら、魔力を消費させればいい。もし、魔術を撃てる生徒なら、魔術を撃たせて魔力を少し減らしてやるんだ。まず、ポールからだが、ポールはさっきファイヤーボールを一発撃ったから、もう一発撃ってみようか」
何の躊躇もなく僕にファイヤーボールを当てる。
全く問題無いし、変に気を遣われるより気持ち良いくらいだ。
「さて、ポールは今、魔力と体力、言い換えればMPとHPがほぼ同じだ。これなら、器用な人間ならすぐ自分で循環できるようになる」
ポールを透明化して、魔力に色を付けた。
「僕の真似をする感じで、まずは自分で胸のあたりの魔力の塊を見ながら、ゆっくり呼吸しながらその塊を下に落としてみようか」
30秒程でゆっくり赤い塊が動き出した。
ゆっくりと身体を2周した所で一度止めさせた。
「もう一度、止まった状態から動かしてみて」
今度はすぐに魔力が動き出した。
少し額に汗が滲んでいる。
「うん、ポールはこれで大丈夫だね。こういう風に魔力の流れを見ながらなら、割と多くの人が魔力を循環できるようになるね。ポールは、まずは魔力を循環させる事に慣れる事。あとは体力をつけるようにね。体力が無いと循環し難くなるから」
「わかりました!」
「次はジョージの番、今度は強制循環のやり方だ。ただ、これも基本的には一緒だ。まずは魔力を消費してもらう。ジョージ、僕にファイヤーボールを2発撃ってくれ」
ジョージも、迷い無くファイヤーボールを連発で撃った。
「ちなみに、僕ら以外に魔術なんか撃ったら、普通は大怪我するからな」
今後、彼らも魔術の威力が上がるからな。
「先生方が人外だと思って安心して撃ってるだけで、その辺りは弁えてますよ」
ニヤニヤしながら言う多少生意気な少年だ。
ジョージにも透明化の魔術をかけて、魔力に色を付けた。
「じゃ、ロイター。ジョージの背中に手を当てて魔力を流し込んで、ジョージの魔力の塊を押してやろうか」
「はい」
ロイターはジョージの背中に軽く触れた。
ロイターの魔力がジョージの中に流れていく。
「MPで10を越えないように流せよ」
「勿論です」
ロイターの魔力が徐々にジョージの魔力を押し出していく。
やがて、ロイターの魔力とジョージの魔力が一体となり、ゆっくり循環し始めた。
「ジョージも、今、魔力が循環しているのを感じてるよな?」
「はい。これ、僕も意識を魔力に向けないといけないですよね?」
「そうだ。できる限り自分で動かしてみろ」
少し魔力の流れが速くなった。
「お、ジョージはすぐに出来るようになったな。ここからは、ロイターの力抜きで循環するぞ」
ロイターは手を離した。
「あ、なんか重く感じます」
「そのまま2周な」
やはりジョージも汗をかきながらなんとか2周終わらせた。




