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トラウマになりかねない地獄絵図

かろうじて間に合った感じです。

ブックマークがジワジワ増えてる間はなんとか更新ペース守りたいとは思ってます。

ズラッと並んだ魔術師ギルドの連中が一斉に右手を前に突き出した。


「小僧よ、数は力だ。貴様に付き従う人間がどれだけいるか!俺にどれだけの人間が付き従っているか、思い知るが良い!」


「数は力だ、確かにそれは真理だ。だが野鼠をいくら集めれば龍に勝てるというのだ」


いよいよ彼らも我慢ならなくなったらしい。

実はほんの少しだけ、彼らが思いとどまったら良いのにと思わなくもなかった。

これから起こるであろう惨劇は、必ずしも僕も耐えられるとは思っていない。

まして、ここに居る学生にとっては悪夢のような光景だろう。

僕たちはここで起こるであろうことを知っている。

各国の王にも、学長にも事前にここまでは許可を取っている。

だが、学生達は何も知らない。


これから先、間違いなく魔術師としての能力を疑われることは無いだろう。

魔術師として充分な力を有することを見せつけるパフォーマンスとしては、これ以上は無いだろう。

反面、僕に対する恐怖感というのは拭いきれないものとなるに違いない。

それが今後、魔術学校の校長として活動していく上でネックになりはしないだろうか。


「やかましいわ!くらえ!」

「「「「「「ファイヤーボール!」」」」」」


「「「「「「ギャァアアアアアア」」」」」」


60人を越える魔術師ギルドの連中の右手は、肘のあたりで一斉に爆発を起こし、一人残らず肘から先を失い、痛みにのたうちまわっていた。


僕は急いで全員を魔術で捕縛し、ロイターを含めた僕以外のメンバーが彼らの右手を治療した。

できる限りゆっくり時間を掛けてね。


ここから先、一つ間違えるとこちらの立場が物凄く悪くなる。

慎重にいかないとね。


そう。

まずは、ロイターに治療させるのがここの鍵なのだ。

彼らの常識ではロイターが魔術を使えることなどあり得ないのだから。


「なぜ、貴様が魔術を……。それ以前になぜ貴様に腕があるのだ……」


「この腕は魔道具の義手ですよ。誰かさんに切られはしましたが、この義手のお陰で魔術師としてやっていけるというものです」


「それをよこせ!」


「何故たかがエセ魔術師如きに命令されねばならないのでしょうかね?なんなら左手も切り落としても構わないと思っていますが」


ロイターの怒りも尋常じゃない。

ただ、ここで怒りに任せて暴れてしまっては元も子もない。


「ロイター、その辺にしておこう。私も鬼じゃない。彼が更生すると言うのなら、義手の一つくらいは安価で譲ってやろうじゃないか」


「そんな!奴はタイカイさんを殺そうとしたんですよ!」


ファイヤーボール如き何発貰っても死ぬ訳はないのだが、ここは打ち合わせ済みの台詞。

何の為?

それは勿論、学生達に対して「僕は悪くないんだよ」アピールのためさ。


殺そうとした相手を助けてあげようなんて、優しい人じゃないか、僕ってば。


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