46 想定できた想定外
「性奴隷はこれで全部ですか。」
「あと、1つ残ってますがこちらはご予約頂いていない物ですが、ご覧になりますか。」
「あ、お願いします。」
店主が出て行ったあと、イヴァンネ様を呼び出す。
『イヴァンネ様これから性奴隷を買うのですが、一緒に見てもらえますか。』
『いいわよ。何人買うの。』
『いま10人を見ましたのでこの子達はみんな引き取ろう思います。あと1人性奴隷がいるそうなので、その子をどうしようか考えています。』
『変態の本性を現して酒池肉林でも目指すのかしら。精力絶倫ね。って、そういうことではないのよね。』
『分かって言ってますよね。そうですよ。10人はもうアンナリーナ様が予約してあったもので僕の選択肢はないんですよ。あと1人は自分の判断なので、助言をいただければ。』
ノックの音がして、店主が女の子を連れて入ってきた。
綺麗な女の子だけど、なんか見たことがあるような感じがするので、鑑定してみた。
氏名:スサン 種族:人間 平民 17歳 女 スキル:家事lv2
スサン?
『スサンって、イヴァンネ様』
『うん、たしかにスサンね。スキルも権能のない、素のスサンね。』
『どういうこと。』
『これが創造神様が与えた罰なのかしらね。ゲスいわね創造神様は』
『これってどうなる。』
『見た感じだと神の気配は感じないからただの人間ね。普通の人間と同じよ。普通に歳を取って死ぬかしら。神としての記憶は分からないわ、夢で出るくらいかも知れないわね。
もし、ここで、あなたが買わないと娼館にでも買われて慰み者にされるだけね。神が娼館でって・・・・これは、貴方が保護するしかないわね。』
『僕がですか。恨み言を言っても本人何のことか分からないのですよね。』
『多分、「嫉妬の神」であった頃の記憶は無いわね。』
『保護するしかないですね。分かりました。』
『そうしてあげて。それから、もし私も同じ事になったらちゃんと保護してよ。』
『わかりました。』
「どうですか、これは。」
「あ、はい綺麗な方ですね。」
「では、戻して来ますので、その間に決めておいてくださいませ。」店主はスサン様を連れて戻って言った。暫くして店主が戻ると「では商談に入りましょうか。」と別室に案内される。
「さて、どうでしょうか。お気に召す物はありましたか。」
「はい、全員頂ければと思います。」
「は? 全部ですか、剛毅ですな。」
「店を始めようと考えていまして、その店員を兼ねるので数も必要なのですよ。それから、この中に先ほどの貴族が言っていたディオーナさんはいるのですか。」
「そうですか、使用人として必要なんですか。分かりました。
ディオーナですか?、おりますよ。6番目がそうです。
金額ですが、ご予約で確保していた10人で大金貨30枚ですね。追加分が大金貨5枚で大金貨35枚となります。いかがでしょうか。」
「分かりました、ですが、なぜ10人の方が安いのですか。」
「これは、ちょっと曰くがありまして、元とはいえ貴族の娘ですから、うっかり手をだすと実家から目を付けられる可能性が高いので、引き取り手がないのですよ。
素材としては一級品で、本音としては、「ご呈示した金額は1人分です。」と言いたいところですが、実家も仕方なく絶縁し奴隷として売った形となっていますので、貴族も商人も娼館も手を出せないのですよ。まあ、一部の貴族が売り出したら買うと言って来ているのですが、あまり筋が良くないので出来れば避けたい相手でして・・・。アンナリーナ様の紹介でしたらウチとしても買って頂けるとありがたいところです。」
「はぁ、そうなんですか。 わかりました。それでお願いします。ただ、ウチとしても事前準備もなく一度に11人全員の受け入れはちょっと難しいかもしれないので、今日は1番目の娘だけということでお願いできますか。
後は少しずつで良いでしょうか。そうですね、明日以降、数名ずつ受け取りということでお願い出来ればありがたいのですか。」
「その程度でしたら、お安いご用ですよ。」
「ありがとうございます。では、確認をお願いします。」バックパックから出す振りをしてアイテムボックスから大金貨35枚を出し、確認をしてもらう。
「はい、確かにございます。では、所有者登録を行いますが、纏めて行いますか。」
「いえ、受け取りの時にその都度させて頂きます。今日は1番目だけにして下さい。」
「分かりました。では1番目を連れてきます。」
「それからお願いなのですが、もし先ほどの貴族様の様ではなくて、同じ様に本人が知らないうちに婚約者が売られ、本当にその娘を愛している元婚約者が引き取りに来たら売ってもらって構いません。ただ、ディオーナさんは私が守りますので、絶対にあいつには売らないでください。」
「心得ました。」
「では、少々お待ち下さい。」
そのまま待っていると、店主が一番目の娘エレオノーラさんを連れてきた。やっぱり目が死んでいるが、血色などには問題がなさそうな気がする。
「では、所有者登録を行いますので、太郎様の血を少々頂けますか。」
指に針を刺し、血を取る。右腕の肩にある奴隷紋に垂らして契約をするらしい。
「現在、この物には所有者に絶対服従、所有者に危害を加えない、所有者を貶めない。所有者を拒絶しない、所有者を第一とする等の制限が掛かっております。先ほどの感情鈍磨もそうですが、必要に応じて解除することができますので、ご用がありましたら当商会にお声がけください。」
「分かりました。彼女着替えさせて宜しいでしょうか。」
「もちろん、既に太郎様の所有物ですから、いかようにもご随意にどうぞ。私は席を外しましょうかね。フフッ。」といい、店主は部屋を出て行った。
いかがわしい事を此所でするわけじゃないから笑うな。
「さて、エレオノーラさん、僕の声聞こえますか? 言っていること分かりますか?」
エレオノーラさんが魚が死んだ目で頷く。
「いまから、僕が貴方の主人です。これから僕の家に行きます。その前にその貫頭衣を着替えてもらいます。いいですか。」
エレオノーラさんが魚が死んだ目で頷く。
「後ろを向いてください、脱がしますよ。」微動だにしないエレオノーラさんの服をはぎ取る様に脱がす。キャミソールもなく貫頭衣の下はひもパンだけだったのでそれも脱がせ、生活魔法起動:クリーンを掛ける。
「後ろを向いているので、これに穿き替えてください。終わったら僕の肩を叩いてください。」と言い、バックパックからおまけでポチッといた、特売用のショーツ、Tシャツ、靴下を後ろから差し出すと、緩慢な動きで手に取ったので、後ろを向く。
待っていると肩を叩かれたので、バックパックから我が家用に揃えておいたメイド服を出して手渡す。
「後ろ向いてますから着てくださいね。」着替えている間も心眼で確認しているのは内緒。 緩慢な動きでメイド服を着ていたが、下着のときより心持ち動きが速くなったような気がした。また、肩を叩かれたので、「靴のサイズを確認するからね」と、メジャーを出して足のサイズを測り、靴も揃えた物を履かせた。
椅子に座らせ、アイテムボックスから出したブラシで髪を梳かし、顔をウェットティッシュで丁寧に拭く。
一歩下がって、全体を見てみたらやっぱり素材が違うのか、さっきのうらぶれた少女でなく、美少女に変化していた。(死んだ魚の目はそのままだけど)。メイド服のサイズも大丈夫みたい。
「エレオノーラさん。では家に帰りますよ。いいですか。」
エレオノーラさんが表情が無い中にも、すこし嬉しそうな感じをみせながら頷く。
「では、頂いてゆきます。」と店主に声をかけ、奴隷商会を後にする。
店を出た後は、エレオノーラさんにアイテムボックスからポチッておいたフード付きコートを着せフードを掛け手を繋いで歩く。
やっぱり、元公爵令嬢がメイド服って人目を憚るよね。
奴隷商にとっては、商品に過ぎないことを前提として、「人」ではなく「物」として表記してあります。他意は有りません。
また、奴隷用の下着類は、コタツの中で今日の予定を考えているときにポチりました。
奴隷用は昨晩用意したのですが、連れて来たら先ず入浴してまた同じ下着じゃかわいそかなということで、ポチりました。
決して、ミミリィが知らない使用済みキープのためとかじゃないんだからね。




