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25 罠?なのか

 馬車に乗って屋敷に戻ると、ミミリィさんが馬車を戻す間にメイドさんが客室に案内してくれた。

 貴族の客室ってやっぱり大きいや。昨日、一昨日と泊まっていた部屋くらいの大きさがある。ベッドもキングサイズくらいある。調度品はシンプルで武門の家の館という感じがしする。

 生活魔法:クリーンを掛け、ベッドに倒れ込む。やっぱり疲れた感じがする。


 スキルの整理をしようかな。先ず、同じ轍を踏まない様に「心眼」と「言語虚実」は有効化しておこう。「空間把握」も有効化。後は・・・まぁいいや。

 それから、アイテムボックスに食材とか貯めて置こうかな。スマホを取り出し、野菜類、出汁の素(グンマー産)、みそ(十石○そ)、醤油(さいしこみしょうゆ)、酒(料理酒だから紙パックでいいや)、水(2Lぐんまちゃん印)、米(グンマー品種ゴロピカリ)、小麦粉(絹の波)、肉類(上州牛・上州○豚・赤○鶏)当然グンマー産をチョイスだよ。みりん、片栗粉をネット通販でポチる。片栗粉は本物じゃ無くてデンプンだけどね。

 PCの方が画面が大きくていいんだけど、一応、用心のためスマホで我慢。

 下着類補充しておいた方がいいかな。スマホだとちっちゃくて見にくいから嫌なんだけどな、購入履歴から同じ物をポチっておくか。

 あ、アンナリーナ奥様を鑑定するの忘れた。サイズが分からないけど、まあいいや、サンプルの在庫なのでサイズが無い事にして、一応ミミリィさんよりワンサイズ大きいのを追加でポチる。パジャマもいくつかポチっておこう。


 そんなことをしていたら、メイドさんがお風呂の準備ができたと呼びに来た。


 これは罠か? 多分罠なんだろうな。行くと奥様が待っているのかな。うん、どうしよう。

そうだ、フェリシアちゃんと一緒に入ると言えば、誰も文句は言わない。筈。少なくとも奥様は乱入して来たりしない筈。伯爵様が乱入したときは、生きていられるかな・・・。 でも、今は此所に居なそうだから大丈夫だし、居たとしてもフェリシアちゃんはまだ早いからと拒んでくれれば、一人風呂確定。 お、ナイスアイデア。


「了解しました。ではフェリシア様に「一緒に入りましょう。と言っている。」とお伝え下さい。準備ができましたら改めて呼んで頂いてよろしいでしょうか。」


 よし、罠回避。よしよし。


 と、ほくそ笑んでいると誰かが走って来る気配がする。マップを起動させる間もなく、ドアが開き、フェリシアちゃんが満面の笑みで入ってきた。


「太郎様、さあ行きましょう。」


「え、え。」


「こんなに早く、太郎様と二人だけで一緒にお風呂に入れるなんて思いませんでした。太郎様に、端ない女だと嫌われるかと思って言い出せなかったんです。太郎様から言って頂けるなんて嬉しいです。」

 ちょっと待て、なんだこれ藪蛇か。策士策に溺れるか。


「二人だけって、ミミリィもスヴェアもまだなんですよね。」


「ミミリィさんはありますよ。バスタオルを巻いてたけど。スヴェアさんも背中を洗ってもらいましたよ。」


「じゃあ、私はバスタオルなしで。体中隈無く洗って差し上げます。私も洗って下さいね。 さぁ、行きましょう。」 と手を取られる。


「ちょ、ちょっと待ってね、着替えを出したり準備するから。フェリシアちゃんは準備はないの。」


「私のはメイドが用意してくれているので準備は要らないです。それから、フェリシアとお呼び下さい。子供ではないのでちゃん付けは止めて下さい。」


「あ、はい。ではフェリシア、屋敷の中だと、メイドさんがお風呂の中までお世話してくれるのではないの? メイドさん女性なんでしょ。」


「今日は、二人だけで入ると言って、担当メイドは断りましたから太郎様だけです。」


「あ、はい。そうですか。分かりました。」 退路、絶たれた。


「あ、そうだ。太郎様、あのパジャマってもう残っていませんか? 旅装と一緒に洗濯してもらったので、今晩の替えが無いんです。できれば、太郎様と同じものが欲しいです。」


「今着ているのは、ミミリィさんとお揃いなので、違うのがいいですよね。」


「はい、第二夫人と同じ物は嫌です。」


 アイテムボックスから、残っているものと先程ポチったものを出してテーブルに並べて見る。女性用が6着で自分用が2着。

「では、この水色でどうですか、これだと僕とお揃いですよ。今晩は僕もこれを着ましょうか?」 と、提案してみる。


「ありがとうございます。お揃いで嬉しいです。」


「でも、夕食がまだだから、お風呂上がりには着られませんよ。」


「あ、そうですね。では、夕飯のあとにお風呂にしませんか?」


「はい、ではそうしましょう。」


 風呂は食後にするとメイドさんに伝えて、夕食の準備が出来たら呼んでもらうことにした。


 危ない危ない、危険回避。これで夕食時に風呂の話をして、「けしからん、許さん!」となって、よしよし一人でのんびり入浴ができる。だって、女の子と一緒にお風呂って憧れだけど、緊張して全然リラックスできないんだよ。ミミリィさんだって緊張するのに、フェリシアちゃんなんてどう考えても犯罪行為だよ。なんか余計疲れるんだよ。早く気にせずいられるようになりたいのは山々なんだけど、童貞コミュ障には無理なんだよ。






 フェリシアちゃんと二人だけになった。

 嬉しそうな恥ずかしそうな感じのフェリシアちゃんが可愛い。何か妹みたいだな。

 会話のネタがないが一般的な話から始めようか、学校のこととかを聞けば時間が稼げるかな。


「学校はどう。」


「アドルジュ高等学園の事ですね。はい、今1年生です。明日から2年生になります。3年で卒業なので太郎様との結婚はそのあと、2年後になります。」


「どんなことを習ってるの。」


「文学、数学、理学、経済、政治、外国語ですね。あと、貴族としての税制・内政・外交といった知識です。基本的な事は初等学園や中等学園で学びますので、高等学園は応用です。その後もっと学問と続けたい人は大学に進みますが、私は太郎様の妻になりますので、進学はしません。」お、言い切ったぞ。


「学校は楽しいですか。」


「はい、友達も居ますし、とても優しくして下さる先輩達がいらっしゃって楽しいです。

 ただ、卒業の日に、私の敬愛する先輩が王子様との婚約を破棄されてしまい、ちょっと騒ぎになったことが悲しいです。」


「その、先輩はどうしたの?」


「分からないのです。すぐ、叔父様の所のお使いに行くことになり、今日帰って着たばかりですから。 ちょっと心配です。」

 お、これはラノベ定番の「卒業の日に王子様と婚約破棄。公爵令嬢は領国に戻り無双する。」とか、「その先輩が神の加護持ちで神の怒りに触れてバカ王子が自滅して国が滅びる」パターンだな。”ざまぁモード”炸裂すると、ここの王家も長くはもたないかな。

 うーん、神か・・・。この場合どの神の怒りに触れるんだろうか。この世界は大精霊とかもいるのかな。イヴァンネ様だったりして、でも今は謹慎中だよね。まあ、いいか。

 

「そうだね、明日確認してみるといいね。」


「はい、私は明日から学校なので、暫く太郎様に会えなくなってしまうのが淋しいです。」


「通いではないの?」


「全寮制の学校なんです。だから一緒に居られるの今日迄なので、今晩は太郎様と一緒がいいです。」


「あ、はい。でも、まだ早くはないですか?」


「お母様が良いと言って下さいましたから、大丈夫です。」

 イヤイヤ、ダメでしょう。女子高生と同衾なんて寝られないよう。それ、ほとんど犯罪行為だから。それに、緊張して疲れが取れないって。


「お父様がお許しにならないですよ。」


「父上は、多分ダメだとは言わないと思います。」


「いや、それは無いでしょ。僕が父親だったら、そいつを殺しちゃいますよ。」


「父上は・・・」


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― 新着の感想 ―
[一言] 上膳据膳拒否する拗らせ童貞ムーブするなら女キャラなんて出さなきゃいいのに
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