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Arts hunter   作者: kiruhi
少年編 ー土の街グランディー
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第三十九話 不思議な声……

『土の街グランディ』は再びアーツバスターの襲撃を受けていた。

 そもそも『土の街グランディ』は、アーツバスターたちによる同時各個撃破作戦時に、壊滅的な打撃を受けていた。

 しかし、今日(こんにち)まで持ち堪える事が出来たのは、アーツハンター支部長の壮絶な死が生き残ったアーツハンターたちを奮い立たせていた。


 しかし、別働隊のアーツバスターたちは『風の街サイクロン』を陥落し、現地で戦力を補充。

 更に残存兵と各地に散らばっていたアーツバスターも合流し、再び『土の街グランディ』に対して攻撃を開始してきたのである。


 対する『土の街グランディ』は、生き残ったアーツハンターたちでなんとか戦線を維持していた。

 だが、生き残った者たちだけでは到底アーツバスターたちの猛攻撃を防ぐ事は叶わず、その場で動けぬままアーツバスターたちが街を侵略し始めるのを、見ている事しか出来なかった。


 そんな悔しい思いをしている中、新兵を率いる戦闘隊総司令官マーシャル・フォン・フライムは、アーツバスターたちに一斉攻撃を行い、何とか戦線を巻き返す事に成功したのである。


 合流を果たしたマーシャルは、入口に臨時司令官室を設置し入念な作戦を立てていた。

 マーシャルの命令は実にわかりやすく、アーツハンターたちは己の役割を理解し動く事が出来ていた。

 その為、アーツバスターの襲撃をマーシャルは既に三回防ぐ事が出来、女として敬遠されがちな戦闘隊総司令官としての立場を他の者へ見せつけていた。


 しかし、次第に戦力は失い味方の戦力を補充出来ぬまま、ジリ貧での四度目のアーツバスターたちの襲撃……

 マーシャルは、しつこいですわ!と思いながらも、自ら前線に立つ事を覚悟していた。

 そんな時、一報が入ったのであった。

「報告します!」

 出撃の準備をしていたマーシャルに対して、一人のアーツハンターは話を続けた。

「入口より五百m地点、最前線にて竜巻を使う者が現れました」

「それは、敵ですか?」

 敵ならば、マーシャルはその者を倒さなければ……そんな事を考えていた。

 しかし報告してきたアーツハンターは、マーシャルの予想を裏切った言葉を返して来たのである。

「いえっ! 彼はアーツバスターを、攻撃しております。

 よって最前線は彼により、巻き返しを図りつつあります」

「ほぉ〜」

 そう言いながらマーシャルは考えていた。

 竜巻を扱えるアーツハンターをマーシャルは知らない。

 誰かしら?と思いながらも、今は敵としてではなく、味方となっていてくれる事に安堵し、アーツハンターにマーシャルは命令を降す事にした。

「わかりました。 では、最前線で戦う者たちに命令を……

 その者と協力しアーツバスターを撃破せよ……と」

「はっ了解いたしました!!」

 マーシャルの命令を受けた、アーツハンターは臨時司令官室を出て、最前線へと駆け抜けて行く。

 その時、ふと変わったアーツを使う少年の姿が妙に気になっていた。




 ◆◇◆◇◆



 ディアルスは、いち早くアーツバスターたちの攻撃を察知し最前線へと走り出している。

 最前線に到着をすると、直ちに【竜巻のアーツ】を発動し複数アーツバスターたちを空高く舞い上、急降下で地面に叩き落としていた。

「おぉ〜」

 とアーツハンターたちが感心する中、ディアルスは無表情で次々アーツバスターたちを倒していた。

 そして、ディアルスの元へと駆けつけようとしている俺の目の前に立ち塞がる、一人のアーツバスターが現れたのである。

 アーツバスターは、【炎のアーツ】を発動し右手に炎を纏いながら現れ、俺も応戦するべく【黒のアーツ】を発動し、小さい黒い球体を左手に無数作り出す。


 アーツバスターの攻撃は俺にはスローモーションのように見え、その軌道は俺の左肩を狙っていた。

 俺ははっきり言ってアーツバスターの攻撃を、避けようとは思っていなかった。

 先に黒い球体を、アーツバスターに当てる自信があったから……


 アーツバスターに黒い球体を放とうとしたその時だった。

 一瞬身体が硬直し、


 《本当にその人はアーツバスター?》


 突然脳裏にそんな言葉が浮かび上がってきた。


 “えっ!?”


 黒い球体がアーツバスターに触れる瞬間、俺は発動を停止させ呆然と立ちすくんでしまう。


 “この人は本当にアーツバスターなのだろうか……?


 そんな疑問を感じていると、アーツバスターの攻撃は容赦無く俺の左肩を焼いてくれた……

「ぐわっ!!」

 叫び声と共に、左肩を抑え頭を振りながら我に変えった。


 “いっ今は戦闘中だろ! なぜ考え事を!!”


 痛みは伴うが、辛うじて左肩が動くのを確認した俺は再び【黒のアーツ】を発動し、アーツバスター目掛けて攻撃を仕掛けようとする……


 《この人もしかして、『土の街グランディ』の住民なのでは……?》


「っ!!」

 再び頭の中を囁きが駆け巡る……

 突きつけた拳はアーツバスターの鼻先で停止させ、代わりに俺が顔面に反撃を食らい二m程吹き飛ばされ転がり回る羽目になった。


 殴られた鼻を押さえながら……

 “なっなんなんだ……さっきから……”


 アーツバスターはゆっくりと俺に近づいてくる。

「はぁはぁ……」


 《君にアーツバスターの見分けは出来るの?》

 《もし、アーツバスターではない人を、消し去ってしまったとしたら君はどうするの………?》


 “ええーい、うるさいな……さっきから” 


 考えないように、気にしないように頭を降り続ける。


 気にしないようにしてはいたが、その言葉は俺の思考回路を混乱させてくる……

 もう、目の前にいる男はアーツバスターなのか、それとも味方なのか……

 俺の頭の中は混乱し、状況判断は出来なくなっていた。


 “一層の事、聞いてみようか…?”


 そんな事を考えていると目の前にいるアーツバスターは、攻撃してこない俺に対して好機と思ったのか再び【炎のアーツ】を発動し、両手を上げながら頭の上でファイアボールを作り出して来た。


 “反撃しないと!!”


 身構えながら、再び【黒のアーツ】を発動する。

 だが、また同じ声で脳裏に浮かび上がってくる……


 《本当にあの人を消し去って君は、後悔しないかい?》


「!!」


 俺は憎い筈のアーツバスターを、目の前にして攻撃を仕掛ける事が出来なかった。

 立ち尽くし、何も考えられぬままアーツバスターから放たれるファイアボールをじっと見つめながら炎に包まれていった………


 そんな情けない俺を【白のアーツ】は、反応してくれた。

【白のアーツ】は、ピンチになるといつも俺を守ってくれるかのように、白の波動を発動してくれる……

 炎に焼かれないように、身体の周りを白の波動は覆い尽くしてくれている。


 俺を包み込んでいた炎は、右手一点に渦を巻きながら集められていく。

 そして、凝縮しピンポン球ぐらいの大きさの炎の球変わっていく………

「このファイアボール……大して熱くないよね……?

 砂漠の気温の方がよっぽど暑かったよ……」

 目を丸くし驚きを隠せない、アーツバスターは後ろに後退し始めた。

 俺は逃がす事なくアーツバスターに対して、

「貴方の炎お返しします……」

 そう言い胸にそっと炎を返す。


 炎は一気にアーツバスター燃やし叫び声と共に、一瞬にしてプスプスッ……と焼死体へと変えて行った。


 俺は、その焼け焦げを見ながら立ちすくんでいた……

 彼は結局アーツバスターだったのか……

 俺には、最後までわからなかった。

 でも殺らなきゃ、俺は殺られてた……


 俺に語りかけてきた声は、何故か今は聞こえてこない……

 深いため息と共に空を見上げ、俺は気を取り直してディアルスの元へ……

 最前線へと走り出していた。




 ディアルスの元へと駆けつけた俺は、精神的にかなり参っていた……

「はぁはぁ……」

 ディアルスの背中に立ち、アーツバスターの攻撃を避けながら話しかける。

「ディアルスさん……あの……俺……困った事が起きました」

「?」

「誰が味方のか……誰が敵なのか……判断出来ません……」

 思っている事を、素直に伝える。

「!」

 一瞬ディアルスは、合図を送るのに戸惑っていた。



 ディアルスと合流するまでの間、何十人ものアーツバスターと俺は出会った。

 その度に【黒のアーツ】で撃退を試みたが、発動しようとする度に同じ声で俺の脳裏に語りかけてくるのだ……


 《その人、君の敵かい?》

 《本当にアーツバスター?》

 《殺して君は後悔しない?》

 《彼はアーツバスターではないと思うよ……》


 等と何度も何度も、同じ質問を不思議な声は語りかけてきていた。

 俺にはもう耐えられなかった。

 だから、立ち塞がったアーツバスター全て倒さないで、背中を見せ敵前逃亡を繰り返していた。

 怪我を幾つも負い、致命傷な傷も貰いながら、それでも俺はディアルスの側までひたすら走り逃げ出した。

 この不思議な声から助け出して貰いたかった……



 しかし、ディアルスは何も合図を送ってくれなかった。

 ディアルスは只々、目の前で襲いかかってくるアーツバスターに対して攻撃を繰り返していた。


 ディアルスの攻撃を受け、倒れこむ無数のアーツバスターたちを見ながら……

 《ねぇ……本当にこの人たちアーツバスターなの?》

 《もしかしたらアーツバスターじゃないのでは……?》


 再び声は俺に語り出す……

 もう頭がゴチャゴチャになって発狂したくなった。


「うっうわぁぁぁぁぁぁ!!」

 堪らず大きな声をあげる。


 俺の大きな声は響き渡り、最前線は一瞬凍りつく……

 その瞬間をディアルスは見逃す事はなかった。

 大きな台風を作り出しアーツバスターたちを一気に上昇気流へと巻き込み、空高くまで上がった彼らは雷に打たれたのち急降下で地面に叩きつけられている。


「あっぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」


 “黙れ! 黙れ! 黙れーー!!”


 叫び終わらない俺に、ディアルスはチラリと見たが、再び目線を逸らしアーツバスターたちを倒す事に集中していた。

 そして、発狂しもうどうしたらいいのかわからない俺を、ディアルスのすぐ側に居た男が俺の襟元を掴み取り街の入り口へと、無理矢理引っ張って行き勢いよく壁の方へ投げつけてきた。


 壁に激突した俺は、そのままズルズルと崩れ落ちて行く……

 そして、男は俺を見下ろしながら……

「足手まといになるぐらいなら、ここで震えていろ! はっきり言って邪魔だ!!」

 と怒鳴り散らした男は、再びディアルスの元へと駆けつけて行く……


 座り混んだ俺は、その男の姿を目で追いながら戦闘が終わるまでの間、只々呆然と戦闘を見ている事しか出来なかった……




 ◆◇◆◇◆



「アーツバスターが、撤退を開始したぞぉ〜!!」

 その声と共に、入口で待機していた人たちは歓喜に溢れていた。

「やったなっ!」

「あぁ!流石司令官殿の命令系統は、素晴らしいぜ!」

「次も頑張ろうぜ!」


 等と盛り上がりを見せながら、傷ついた身体を押さえながら皆街の中へと入って行っている。

 そんな姿を見ながら、俺は壁に寄りかかり座ったままうつむき動かないでいた。


 足音が聞こえ俺の視線に、誰かの足元が見えた……

 ゆっくりと顔をあげるとそこにはディアルスは、お待たせと言わんばかりの顔をして俺を見つめていた。

「ディアルスさん………」

 言いたい事は沢山あった、相談したい事も一杯あった……

 でも、ディアルスの顔を見ると、頭の中でグルグルと回っていた言葉が一気に吹き飛ばされていた。

 一筋の涙と共に……


 ディアルスの胸の中でひたすら声のでない鳴き声を上げ、鼻水と涙でディアルスの服はグチャグチャに汚れてしまっていた。

 それでもディアルスは何も言わず、俺の頭を撫で続けてくれていた。


「お取り込み中失礼します!!」

 一人のアーツハンターが、ディアルスに話しかけてきた。

 ディアルスは、その声のする方へ振り返り、俺はディアルスの胸の中でうずくまったまま、ひたすら泣き続けていた。

「すぐ近くに臨時司令官室があります。

 一度そちらに来ていただく事は可能でしょうか?」

 ディアルスはその質問に頷き、アーツハンターはそれでは……と言いその場から立ち去って行った。



 ディアルスはすぐに行こうとはしなかった。

 俺の気持ちが落ち着くのを、ひたすら待っていてくれた。

 涙を手で拭い去り、鼻水を思いっきりすすりあげ、俺はディアルスの顔を漸く見る事が出来た。

 ディアルスは何も言わず二度俺の肩を叩き、親指で街の方を指差していた。

「はい、もう大丈夫です。

 ありがとうございます」

 その言葉を聞いたディアルスは、俺の右肩を担ぎ臨時司令官室へと一緒に歩いて行く事にした。




『土の街グランディ』は大きな一枚岩を切り抜き外壁に使用していた。

 外壁は更に硬く頑丈に補給されていた為、ちょっとやそっとの攻撃では壊す事は出来ず、敵が外壁を登り侵入しようと思えば、【岩のアーツ】で天まで登る程の高さを補給し外壁を登ってくる敵から、街中に侵入する事を防いでいた。


『土の街グランディ』も『火の街』や『水の街』と同様に貴族街や繁華街、商人街が立ち並び、民家は岩で出来た物もあった。


 そして入口近くに設置されている、臨時司令官室にディアルスと共に中へと入って行く。

 臨時司令官室には、戦闘隊総司令官マーシャル・フォン・フライムが滞在し、マーシャルはアーツハンターから報告を受けていた。

 マーシャルより先にディアルスの存在に気づいたアーツハンターは、

「あっ戦闘隊総司令官殿、先程の報告したアーツ使いは彼の事です」

 マーシャルは、顔を上げゆっくりとディアルスの顔を見て驚いていた。

「っ!!」

 何かを言いかけたのかマーシャルの口は一瞬開きかけ、俺の存在に気づき再び口を閉じその言葉を飲み込んだように見えた。

 マーシャルは俺の顔を見ながら優しく微笑んでいてくれた。

「あら、ルーク坊ゃじゃない……お久しぶりね」

「マッ……マーシャルさん……?

 どうしてここに……?」


 この時点で、先程まで取り巻いていた黒いモヤモヤは何処かへと消え去り、マーシャルとの再開に俺の心は喜びに満ち溢れていた。


「それは、こちらのセリフですわ。

 どうして、ルーク坊ゃがここに?」

「えっと…………」

 俺はマーシャルにここに来た経緯を説明し、隣に立っていたディアルスも頷きながら会話に参加していた。


「……そうだったの」

 マーシャルはその続きを言おうとした時、先に口を開いたのは報告に来ていたアーツハンターだった。

「あの……戦闘隊総司令官殿は、このお二人と顔見知りで?」

「えぇまぁ………この少年とは顔馴染みですわ。

 でもあなたとは、初対面ですわね?

 名前はなんと言うのかしら?」

 マーシャルは、ディアルスの方を見ながらそう質問したが、ディアルスは黙ったままだった。

「?」

 不思議に思ったマーシャルに対し、俺はフォローを入れた。

「あっあのマーシャルさんこの人は……『水の街ヴァル』で知り合ったディアルスさんと言います。

 話す事は不可能なんですが、【竜巻のアーツ】の使い手です」

「あら、この方が……戦闘中に報告を受けましたわ。

 謎の竜巻の使い手が、最前線で巻き返しを測っていると……

 そう……あなたでしたか。

 アーツバスター撃退の協力感謝いたしますわ、ディアルスさん」

 そう言いながら、マーシャルはディアルスに手を差し出し、ディアルスと握手を交わしていた。


 マーシャルはアーツハンターの方を振り向き、

(わたくし)はこの方たちと今後の事について話をしたいと思います。

 あなたも疲れたでしょう、もう下がって休んで下さい」

「はっ!!」

 マーシャルにそう言われたアーツハンターは、一礼したのち退席をしマーシャルは再び俺の方を、振り返り傷だらけの俺に対してヤレヤレ……という顔をしていた。


「とりあえずルーク坊ゃ、傷の手当しましょう……そこに座って……」

 言われるがまま、俺は椅子に座りマーシャルは【月光のアーツ】を発動してくれる。

 回復をしながらマーシャルは、俺の身体を確認するかのように観察していた。

「ふむふむ……はぁ〜」

 マーシャルは深いため息を尽きながら、話しかけてきた。

(わたくし)の回復途中にして失踪……

 セルビアを悲しめたまま放置し、ペリアさんの元に行く……

 その甲斐はあったようですわね……」

「……うぅ」

 マーシャルの嫌味は、グサリと突き刺さる……

「ごっごめんなさい……」

「まぁ(わたくし)に謝れましてもね……

 謝るのでしたら、今も尚あなたの事を心配しているセルビアなのでは?」

「……セルビアさんには、心配ばかりかけてしまっている事……反省しています」

「いつかは、セルビアの元に帰るおつもりで?」

「はい……その時が来たら必ず……」

「そう……今は帰る時ではなく、ここに留まるおつもりですか?」

「えっえぇ……マーシャルさんがご迷惑でなければ……」

 マーシャルの質問は、なにか意味深な言葉に聞こえてくる。

 そんな中、

(わたくし)はルーク坊ゃを、一人前の男として扱ってもいいかしら?」

「えっ?」

「ルーク、そしてディアルスさん」

 俺の身体を回復していた【月光のアーツ】の発動を辞めたマーシャルは、いつになく真面目な顔に変わっていた。

「貴方たちにお願いがあります」

「はっはい……」


(わたくし)は、今度の戦い先制攻撃を仕掛け、アーツバスターを一時撤退させるのでは無く、壊滅させようと考えています。

 つきましては、貴方たちにその先方を担って頂きたいのですが、協力して頂けますか?」

 突然のマーシャルの申し出は、ルーク坊ゃからルークへと変わっていき、今まで見た事もない眼差しで俺を見つめていた。

 それは、俺を言葉の通り一人の男として認めた上で、アーツハンター幹部戦闘隊総司令官として話をしてきたのであった。

 俺はディアルスの顔を見ると、お前が判断しろ……と合図を送ってきてくれている。

 何も迷う事はなかった。

 アーツバスターを倒すのは、そもそも俺の最終目標でもある。

 その一部を今叶える事が出来る……

 俺は拳を握り締め、マーシャルの目を逸らさず迷う事無く答えた。


「俺たちの力が役に立つのでしたら、是非……」










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