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544_個人名を出すと盛り上がるのはショー。

 特に肩書きがなくともフルネームで読み上げられると、感嘆の声が上がったりすることがあるように観察されるわけでございまして、そもそも苗字と名前を同時に紹介されることそのものが、スペシャルなことであるようにされているのでございますかね、とか想像するわけでございます、全く知らない方に紹介するときには、フルネームではなくて肩書きを付けて紹介するわけでございますから、なるほど、レアな方が盛り上がるというのはわかるような気がいたします。


 本名がやけに長いという可能性もございまして、名前を唱えるだけですでに芸のうちであるとされる可能性もあるわけでございまして、落語と呼ばれる芸のうの有名どころで申しますと、寿限無でございましょうか、後、つるじょつるじょというものもございますが、ええと演目は何でございましてでしょうか、ざっくり調べてみますと、たらちね、というそうでございますな。


 丁寧すぎる紹介とか言葉使いでありますとかえって誤解を生むといいますかそもそも意味が通じないというネタを扱ったものでございまして、近代で言いますと、文語体の文章の意味が取れなくなってきているとかいうことでありましょうかもしくは、誤解の余地がないように表記しなければならない裁判の記録とかでございましょうか、その手の知識が皆無な方が読まれますと、全く何が書いてあるのかわからないわけでございまして、つまるところ誤解のないような表記が有効であるのは、誤解のないように読むことのできる知識を持っている方があってこそでございまして、これはもう読み方講座から始めなければならないようでございます。


 同じ言葉を放っているはずであるのに、結果として捉えなければならない意味が逆になっていることもございまして、褒めているのではなくて皮肉であると、大方真面目にとらえられてしまっていることもあるようでございます。まあ、それはそれで幸せな、優しい世界が訪れるのではなかろうかと思われるわけでございますが。


 本文章でも、基本皮肉であるのか真に褒めているのか甚だ不明瞭であるという意見も、ちらほらと見受けられるわけでございますが、基本大真面目に褒めているところが皮肉に見えておりまして、皮肉に見えるところは純粋に褒めている可能性が高い、と捉えるようにしていただくと、奇妙な感覚を楽しむことができるのではなかろうかと存じ上げる次第でございます。


 特に意味がないのではというような意見を抱いた方は慧眼であると言って差し支えないのではと予想するわけでございまして、しかしないからこそ価値があるのでありますと、言い切ってしまう方は、同志であるのでは、と肩を組んで高らかに歌い上げたくなる同胞となり得るわけでございます、やはり歌うのは寿限無でございましょうか、一応長々として名前そのもには、長生きをしてくださるようにという願いを反映したような、元ネタがあるようでございます。


 パイポパイポ♩のくだりはどのように発想されたのか、むしろ驚愕か驚嘆すべきではなかろうかとかとも想像するわけでございます、それぞれの意味合いやらの元ネタをどこに求めるのかとか一度調べてみましたらば、ちょっとした論文とか読み物が作られるのではなかろうかと思われます、題して寿限無はどこから来たのか、続刊を書くなら、そして寿限無はどこへ行くのか、とかでしょうか。


 この名前の長いキャラクターを主人公にした物語とか、書かれてみるとよろしいのではなかろうかとかも想像いたします。ちょっと改まって、フルネームで紹介する必要がある場面を何度か作るだけで紙面が埋まるわけでございます、似たようなことはすでにどなたかがやっている可能性がありそうではございますが。


 もしくは、名前がエピソードになっているとかもありそうです。こう、小説のように生いたちから、活躍の内容まで全て名前になっておりまして、10万字くらいを費やして、名前を表記して、そして、その後に、の冒険、とか書いてしまった後に、本文を、題名を参照すること、とか一言書いておしまいにするのです。世界一長い題名の物語とか、どうですか、何がですか、でおしまいです。


「世界の終わりまで名前を表記し続けなければならない存在とかどうかな?」

「子供の名前は長くない方が良いですよね」

「新しい神様でもお造りになられるのですか”旦那様” 寿限無はやりすぎですな”奥様”」

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