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195_お金を糸目で眺める。

 こうニンマリと、積み上がっている金かやら何か貨幣を見て、葉巻を片手に眺めている、悦に浸っている、擬人化した猫のキャラクターの前に、腕だけがクローズアップされた人間の徴税官が現れて、次々に項目を羅列して行って、どんどん税としてとられて行って、最後にお情けのようにコインが一枚残る、という風刺的な現実的な映像が脳裏に浮かびました、今日のゴブリンです。


 国家に所属してあげているのは、その主体が個人である人民の安全を保障してくれる可能性が高いからでありまして、そのために安全料と言いますか、保全のための料金を支払ったりすることには何ら問題はないはずなのでありますが、どうにも、これはお高いのではありませんか、とかせっかく苦労して手に入れた財産を、半分以上特に苦労もせずに持って行くのはどうしたことだ、納得がいきませんよ?という意見が出てくるのも、また自然であるのでありましょうねとかは思うのです。


 結構多くの方々がすでに述べられている内容ではありますが、平和とか安寧とか、治安維持とか、最低限の生活を保障するとか、利便性の高い、施設を公共でとか、エネルギーとかリソースの確保に保険をかけるとか、それらは、なくなると途端に困るものではありますが、いつもそこにあることが当然であるという認識がございますので、その維持に莫大な予算とか、人的なリソースが必要でありますよ、という事実を忘れがちであります、ということを再認識する必要があるのかもしれません。


 このあたり、もう少し積極的にアピールしてみるのもよろしいのではないでしょうかとかは思うのですけれども、インフラの整備にはこれだけかかるのですよ、今のままではとても足りないのでもっと積極的に、余裕のある方は税金を支払って欲しいのでございますよ、と、こう、国民の情に訴えてみるとかどうでしょうか。

 国に関わる機関で働いている方々が優遇されているので、反感を買いますよというお話もありますが、見えていないだけで、かなりの激務である可能性が高く、また、失敗すると損害がシャレにならないレベルで発生するので、責任が重くて、精神的な負担がバカ高いのであるので、妥当な賃金であるのではありませんかとか、は予想してもいいかもしれません。

 中には、利権を貪ることを躊躇しないような方もおられるでしょうけれども、大多数の国家労働者さんは真面目である、のではないかなと、少なくとも民営労働者さんに比べて著しく怠けていることはないでしょうし、ズルをした時のペナルティは、むしろ国に関わる労働者さんには高いものになることが予想されるでしょう。なので、少々安定しているとか賃金が高めであるとか労働時間が保障されているとかいうことに対してことさら目くじらをたてることもないかと、いう方も多いような気がいたします。

 もっとも、働く人に十分な休憩と相応の対価を与えているということは、すごいことではなくてごくあたりまえのことですから、あたりまえのことをあたりまえにやっているのに、それが優遇されているという感情を抱くということは、自分の周囲が冷遇されているからであると、発想を転換された方が、現状に甘んじているという停滞した空間を、打破できるきっかけになるかもしれないわけでありまして。

 別に明確に経営者とか経営陣が悪者になるのもどうかとは思いますが、その手の、我慢しなければならないなという空気がなぜか出来上がってきてしまっている、みんながしているので私もしなければならないようになっているという現状が、やはりそもそもの問題の始まりであるのでありましょうとは、よく言われています、がどうすればいいんですかね?とかいうと、空気を読まないで発言すればいいのか、という発想もあるでしょうが、一番よろしいのはそのような空気が蔓延している現場から離れてみるのがよろしかと。


 危ないところに近づいてはいけないのです。人間一人では生きていけませんが、集団で生きていると、犠牲になる自分が見えてくるなら、早めに離れることが大事でありまして、遅すぎる、ここからもう離れることはできないと思い込んでいるのが、洗脳状態でないとは言えないと、早く気がつくのが吉かもしれません。最後まで騙されているのも幸せではあるのでしょうが、そういう方々に巻き込まれるのはまっぴらだという方は、逃げの一手を打つのが肝要かと。などと最近の風潮に即した警告をうっすらと放ちつつ、今日はおしまいです。


「逃げる時も役に立つ、求愛のダンスでしたっけ?」

「惜しいです、それと混ざっている感じですね”ご主人様”」

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