190_削られても知れている。
給料を据え置きにしました、とか関わる人間を削除しましたとか、予算を軽減するために、とかく人数やら、人件費やらを削ると言う方策を取ろうとしている、公共の機関があるようですが、これは聞こえがよろしいと言いますか、身を切っているようでありますので、効果が高そうに見えるでありますが、実は、あまり効果がないように思えるんじゃないでしょうか、という意見が見られましたので、今日はこの辺りをとっかかりに話題を広げてみようとして、おそらく広がらないのではありませんかね?とか投げてみる、今日のゴブリンでございます。
1人月つまりは、一月の労働者に支払われる賃金を単位にちょっと考えてみますと、ちょっとした箱物を作成する予算が、それの1000倍くらいだとしましょうか。およそ1年でその建造物が作られるとして、関わる労働者が、月にのべ10人くらいだとして、120単位くらいですか。全体の予算に対して、12%が人件費となる概算ですね。その人件費を削るとして、そうですね、思い切って10%ほど削るとしましょう、すると、全体の1.2%くらい節約できることになりそうです。
それが多いと感じるかどうかは、ここの感性によりそうな数値ですが、間接税分も稼げられませんと考えると、これはあまりお得感がありません。ただ、人件費だけで見ると、10%カットですから、言葉のインパクト的には中なかかもしれません。
ここで人件費50%offとか言ってみるとどうでしょうか?全体の6%カットということですから、少しはお安くなりましたか?という感じは致しますね。人件費だけを見ると、半分になりました、すごいですね、とかいう感想が浮かんではきそうですが、うまくごまかされたような気がいたします。
労働時間は変わらなくて、報酬を半分にしてしまうということは、あまり深く想像しなくてもかなりきつい現場になるような予想はできます。そこまでしても全体から見るとわずかなお得感しか得られないのでありますから、これはもう、どうにかなってしまうのではないでしょうか、とか、信じられませんね、とかいう意見が飛んできそうではあります。
確かに安くはなっていますけども、そこは間違いではないと思いますし、理屈はわかるのですが、それはないのではありませんか?という苦言が出てきそうなロジックではありそうです。
そもそもは、その箱物を作らなければ、まるまる労働者1000ヶ月分のお金が無駄にならないで済むのですよ、という問いはなぜかどこかに行ってしまっている場合が多そうでありますね。経済を回すために、仕事を作るのでありますという意見もあるようですが、作成した後、運用もできなくて、維持費などで赤字が出ることが確定している物件を、経済を回すために作成しましょうという論理で推し進めるのでありましたら、その分のお金を直接、その事業でお金を得られる労働者に支払ったほうが、無駄がないのではありませんんでしょうか、とかいう意見もありそうであります。
労働をしたとみなして、金銭を支払う訳でありますね。みなし労働、みなし賃金。材料費とかかからない、労働にかかわらる、各種保険やら、それ周りの経費もかからない訳で、この場合、作業に関わる方々を見越して商売をしようとしている方の方にも何らかの、皆し報酬を渡したほうがよろしいかもしれませんが、その分、労働者へのみなし報酬に色をつけて散財を期待するとかでもよろしいかもしれません。
この場合だと、作った後の赤字経営も無くなりますし、予算のおよそ88%を削減できるという、素晴らしい論理だとは思うのです。感情的には、働いてもいないのに、賃金が支払われているのは何事だと、いう意見は出てきそうではありますが、経済を回すという根拠のみで行なわれている事業であるのであれば、これはも、立派な政策でありましょう。
ベーシックインカムとか言う名前が付いているようですね。少し概念は違うような気がいたしますが、経済の活性化のために、お金をばらまいてみようというやつですね、貯蓄に回されると効果が薄いので、使用期限を切ってみるとかするといいかもしれません。
すでにありました。さて、効果はいかほどのものであったのでありましょうか、あまり話題になっていない所を見ると、もっと大胆にしたほうがよろしかったのかもしれませんね。
「私なら彼をつなぎとめるために勢いよく使いますね」
「宵越しの銭は持たないとかいう方に渡すと経済が回るということでしょうか”ご主人様”」




