179_すべてのものに食をあたえん。
足りてきているような雰囲気ではありますが、ところによっては飢餓の危機にさらされている地域もあるようです。食糧事情でありますが、星全体で考えると、どうなのでしょう、過不足ない状態であるのでありましょうか。おそらくは、どこぞの偉い学者さまがすでに計算済みではあるような気がいたしますが、足りてないというならば、もう少し食糧が高騰して、農家とか酪農家の生活が楽になっていたり、儲かる職業というラベリングがされて、その立場を目指す方々が増えそうなものでありますが、ある程度の経済的成功を収めているお国ではあまり、かのような1次産業はあまりもてはやされていないようであるような印象がございます。
人間は食べなければやっていけない生き物であることに、間違いはないはずでありまして、であるならばその食糧を供給せんとする職種には敬意を払うべきでありましょう、少なくともそのような文化は、古来より存在していたわけでありまして、税制面とか、リスクを国が主体となって肩代わりしていく方策は結構歴史が長いような気がいたします。
製作していく農作物にも寄りましょうが、その産出量は国土の生産に適した地形の総面積に比例するわけでありまして、その統治体制ごとに信用通貨を発行している形態での価値の相違やら、地域的な物価の差異なのどによって、食糧を作成するコストに差が出てきているわけでありましょう、で、過去に比べて移送にそれほどのコストが、この場合は時間的なコストも含みますが、それが減少してきた結果、安く作れる地域で作成した食糧をそこそこの値段で移送して、販売しても儲けにつながるという、つまりは、近場で苦労して作成する利が薄くなってきた結果、社会が発展して経済的に成功を収めた地域の1次産業が廃れていくという結果になっている、と予想できそうです。
つまりは、機械化、効率化、大規模化、損失の軽減、リスクの軽減の恩恵に、1次産業はあまり預かれなかったという歴史がありそうです。特に大規模化は国土の地質やら、地形やらによるものでありまして、国をホイホイと乗り換えたり、移り住んだりできなシステムである現在の状況では、如何ともしがたいものであったのでありましょう。
苦労して作成しても、利幅が認められない。労働に見合う報酬が得にくい、また、一度の失敗とか不具合でおう負債が大きすぎるのであるから、専業的な農家は少なくなってきている、という側面もございますのよ、という意見もあるようです。
利幅を稼ごうとするならば、大規模になる手が妥当であり、そのおかげで初期投資やら、維持費など固定費が莫大になりつつあり、さらには、一度の病原体の発生やら、不作でその投資したコストが0になるとなれば、これはもうどなたも二の足を踏む職種ではありまして、リスクを分散するために、他業種に手をだしたりするならば、効率の面で、ええとこれはもう面倒くさいんじゃありませんかねと、失敗のリスクを外に出して、成功しているところから仕入れるための金策をした方が、安全どは高そうでありますね、という発想になるようです、ここに国と国との付き合いが入ってくるので、また話はややこしくなるわけでありまして、食糧を十分生産できて、それを輸出できる組織がその力を背景に交渉を行うことができるようになりまして、経済だけでなくて、主義と主張やらがその交渉の目標とかなっていきますと、これはも、泥沼の様相を見せてくる、可能性があるようで、過去にもそのような厄介な状況があったようであります。
なので、経済的に成功してしまって、一次産業が衰えた、もしくは衰えつつあるとかる地域なのどは、自国の利益を守るためにある程度の食料自給率、を維持することを求めるようになるわけでありまして、そのために、その地域以外で作られた食糧の輸入を阻害して、地元の農家を守護するわけでありますが、これをすると、農業に力を入れざるをえない、ちょっと出遅れてしまった地域はたまったものではないのでありますから、不公平であると、反発するわけでありましょう、などと、ざっと見た感じ、どのあたり落とし所があるのでしょうかとちょっと、最近の情勢を横目で見つつ、いっそ世界を征服するような一強が生まれた方がスッキリするんじゃないのでしょうか、とかいう物騒な意見を、もっとやれと無責任煽りつつ、今日のゴブリンはおしまいです。
「必ず実ると確信できるのは、私の恋ぐらいのものですかね?」
「その揺るぎない信念は正直素晴らしいと思うのです”ご主人様”」




