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144_息をするのも一苦労。

 呼吸をすることも多大な労力を要するのでできればしたくないのであります。という意味合いのセリフが特徴的なキャラクターが過去に存在しましたけれども、本当にそうしてしまうと生命の危機に陥る結果となるのに、それを貫くということは結構男気があるというか、一本筋が通っているのではあるまいか、と目に鱗をつけて読み解いてしまう場合もあるかもしれません。


 よく考えるとどうにもダメなことをしているやっているのでありますが、態度とか口調とかその場の雰囲気とかで、なんだかすごく立派なことをしているのではないか、と錯覚するような情景、結構見られるように、社会では観察されます。

 有名な例であれば、年が若い頃に暴力やら衝動に直結した行動ばかりしていた方々が、それなりの分別を身につけて普通に社会生活を営めるようになった時における第三者の賞賛でありましょうか。もちろんとし若い頃から、聞き分けがよくて、物静かで素直、正義感も持ち合わせて、まっとうにコツコツ努力して社会に溶け込んでいる方よりも、良いか悪いかで言えばたちの悪い方がたであるのに、普通の方よりも褒められるのは、なんとも不思議な気がいたします。

 困難な状況から立ち直ったという状況変化が、ドラマテッィックであって、お話として美しい、強弱がついた見ていて面白いものであったから取り上げられているのでしょうと、予想するわけですが、そのような人ばかりでなくて普通のちゃんとして生きている方々にも賞賛の光を浴びせてみるべきではないでしょうか。という疑問に対する答えとして、ちゃんと当てていると答えられるくらい、普通の人々の頑張りを伝える記事やら、番組やらも増えてきているように見受けられます。

 この辺りは良い世の中になってきたと、安心するべきなのかもしれません。


 同じようで、少し違うカテゴリーで、身体障害者や、精神障害者が努力して何事かを成し遂げるとかいうコンセプトで、お話を作ったり、作品を作ったりするパターンもありますね。肉体的や精神的にハンデを負っている人の現状を正しく紹介して、理解を求める姿勢は、素直に賞賛されるべきであると思う人が多いと予想します。

 そこに浪花節とか、演出過多な構成を入れてしまっているので、冷めた目で見てしまうという方も結構いるように見受けられます。ただ、この辺り、過剰なばかりに煽らなければ、わかってもらえない、視聴者もいるのではないかとも予想できるので、万人に向けたコンテンツの作成は難しいのであろうな、と想像に至るわけであります。


 想像力に欠ける方がいるかもしれないから、過剰なまでにドラマティックにわかりやすく、そのハンデを紹介してしまう、そしてそれに対するアプローチ、困難に付き合っていく生き方をこれまた、臨場感あふれる、演出とともに紹介してしまってしまうと、ある程度の想像力がある方々には、鼻につきますねと、嘘っぽく見られて離れられてしまうという危険性があるわけですが、そもそもある程度想像力がある方々は、そのようなハンデを持っていおられる方に対して、一定以上の配慮が期待できる方々であるのであるから、コンテンツの正しいターゲットは、そこまで懇切丁寧に解説しなければ、わかってもらえないのではないか?という危険性がある方々であるので、過剰な演出は正しい戦略である、という可能生もありそうです。


 ただ単に、作り手に想像力が欠如しているか、もしくは低いのであるので、詳しく感情を交えて丁寧に説明しようとして、受け取る時に痒くなるような映像や文章が形作られてしまっている、可能性もあるわけです。この場合は作り手と受け手の感性が近いのであるので、逆に素直に受け取られてしまっていい方向に向けられる可能性もあるわけです。


 根本的な問題で、ハンデを持っておられる方を見ることを不快に思っている人々が一定数存在するという可能性でしょうか。何かが欠けているものに対する不安感やら、美醜でいうと醜いとおもってしまう感情は、これは黄金比が美しいと思っているのが自然な世界では、自然なことではあるのす。そのあたり、どうにか折り合いをつけていっているのが、人の知恵やら、社会の潤滑油やらであるのでしょうね、とぼんやりと発言して、今日はおしまいです。


「欠けているからこそ美しいということもあるのですよ?」

「理性が欠けた恋に狂っている女性は美しいでしょうか?”ご主人様”」

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