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119_働かないで食う幸せ。

 働かざるもの食うべからずという言葉は下品であるといった方がおられましたが、なるほど確かに、そのように感じる気がいたしますね、というつかみで今日の話題に入るゴブリンです。

 前提を確認しましょう、人はなぜ生きているのですかというところからですが、これはまあ、幸せになりたい、という気持ちが根底にあるのではないかなと、結構なサンプルの観察結果から得られると思うのです。

 幸せというものは何でしょうかね、というと、衣食住が足りて、好奇心が満たされつつあるというか刺激されるというパターンでしょうか。足りないものが揃うのは幸せに近づくわけで、そのために必要な努力とか工夫とかをして行って、必要最低限の生きていくためのコストを支払うためのリソースを手に入れて、やりたいとかやってみたいとか楽しいことをしに行くのが、幸せのテンプレートではあると思います。

 働くというのは、その最低限のコストを支払うための作業に過ぎないわけで、ならばそれが楽に稼げるならば、もっというと、働かなくてもそれを手にいれることができるならば、積極的にその状況を狙っているのがよろしいかと思うわけです。

 オートメーションとか、仕事が楽になる機器とか、それはそのために生まれたわけでありまして、仕事を効率化して時間を短縮したのは、その空いた時間で新しい仕事をするためではないのですよ?という意見をちょっと発言したくなります。

 人工知能に仕事を奪われるとか、ロボットに自分の仕事を奪われるとか、そのようなことを心配するのは、本来ナンセンスでありまして、誰かが、代わりにやってくれて、その誰かに対して負い目を感じることがなければ、これはもう喜んで変わってあげるべきだとは思うのですよ。そして作られた余暇で幸せになる方法を探したり、幸せになればいいと思うのですが、どうなのでしょうかそのように思考が進まないのはどうしてでしょうか?


 生きるのに必要最低限のコストを支払う当てがなくなってしまうのが怖いというのは、まあ、分かる要素ではありますが、自分の代わりに何者かが働いているのですから、生産量は変わらないわけです、世に出回る商品は減らないで、それを購入する人々の賃金が減るわけですから、これはもう、商品は安くなるではありませんか。ならば、今までよりも働く時間を減らしても、それこそちょっとしたアルバイトやパート感覚で短期のお仕事、それも機械によるオートメーションでは対応できない、人にしかできないお仕事をするだけでも十分生活できる、ようになるでしょうね。そして、突き詰めていくと、ほぼ生産コストが只となっていくならば、生活必需品も只に近づいてくわけでして、その状況になるまでに、生き残れば、これはもう幸せまっしぐらではありませんか?

 という意見が楽観的すぎる問いうお話もありますが、それほど的外れではないとは思うわけです。全体を見ると、仕事を他の存在に任せてしまうというのは、悪い現象ではないのですよ。職人気質とか自分の仕事に誇りを持ちなさいとか、言われ慣れている、世代にはちょっと思考の展開が難しいかもしれません、仕事をすることは尊いことだという認識を持っている方も多いように思いますが、それは、周囲の圧力とか、社会を安定させるための、体制側が行った思考の操作、その結果であるのですよ。とまあ、高らかに宣言する方もいるわけですが、どうでしょうね。

 いろいろな考えがあるのですが、別にどれを採択してもいいのですよ、肝心なのは、自分にストレスがたまらないということです。心身ともに健康であるなら、仕事が趣味とか言っても全く問題ないわけです。

 問題なのは、過度にのめり込むことで、周囲に迷惑をかけることですから。迷惑をかけるのは別にいいのかもしれませんが、その結果自分に因果が帰ってくるのが問題なわけです。

 基本自分の手に負えないような厄介ごとが降ってくるのは、結構確率的にあることだと思って覚悟しておく必要がありまして、その時に頼りになるのが、自分にどれほどの余裕があるかどうか、である、と予想します。

 その時に心身ともにボロボロであったらば、これはまあ、今まさに絶体絶命、これぞ逆境というわけです。


 逆境こそ我が人生とか、吹っ切れている人もまたいそうなので、これまた一概に余裕を持っておいてくださいとか勧められないわけですが。


「専業主婦業も労働時間は長いそうですね、私は共働き希望ですが」

「ここに家事全般を行っている妖精がいるわけですが?”ご主人様”」

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