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ハイパーステラー ~星降る剣に何を宿す~  作者: 蝶胡 モノ
第1章 星降る夜に何を願う。

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8/8

高く聳えてこちらを見つめる

ハナイデでの最低限の要件を済ませ、トルミテへと向かうべく門を通り抜けるストバニ。

トルミテへと続く方向にあるのは落日の草原(らくじつのそうげん)

夕方になると落ちてきた太陽が崖に空いている大きな穴に綺麗に当てはまることから命名されたらしい。

草原なのでエネミーもちょくちょく沸いているが、最初の街の近くということで強力な個体は沸いていないようだ。一本角の兎・毛がモサモサの牛・小さくて青いスライムなど、興味もわかないし討伐メリットも大してあるように思えないので、トルミテへと向かってサクサクと足を進める。


「夕方になったら、あの穴に太陽がはまるのか。タイミング合えば見に来たいけど、それにしてもあの崖のある山高すぎないか?あっち登る方が興味あるな。」


穴の開いている崖自体が大きな山の一部となっており、この辺一帯で明らかに大きさが浮いているため異様な存在感を放っている。まるでこちらを見つめているのかのような、見下しているかのような。


落日の草原を超えてトルミテが見えてきたあたりで1匹の大きいエネミーを見つける。


エリアボス:【甲鉄亀のシロネ】Lv18と遭遇しました。


落日の草原におけるエリアボスである甲鉄亀のシロネは最初のエリアボスということもあり比較的倒しやすいエネミーではあるが、甲羅の装甲が厚すぎるため弱点をちゃんと狙わないと厄介である。


「エリアボスのくせにLv18かよ。子犬狩りとクエスト経験値で俺ももうLv19だぞ。さすがに余裕か?って言ってもボスはボスだから気ィ抜かずに行かないとな。」


戦いの火蓋を切ったのはストバニの「風成疾脚(ふうせいしっきゃく)」による強襲。


スキル「風成疾脚」:一時的に自己の身体能力を向上させるが、効果適用中は毎秒体力が少量減少する。


「魅力的だと思って取ったスキルだけど低レベル帯のプレイヤーに渡すスキルじゃねぇだろコレ……」


速度と力の上昇というのはストバニのビルド上最適格なスキルなのだが、序盤で回復手段も乏しく、体力回復効果(サステイン)を持つスキルも未だ持っていないため、短時間でケリを付けることが最優先になってしまう。ただ、それでもロマンに抗えないのがゲーマーの性であり、ストバニがそうなのも自明である。


硬い甲羅に傷を付けれるのかという興味本位で甲鉄亀のシロネの甲羅に対して双蘭の刄の初陣を飾る。


「ずっと試し斬りしたいと思ってたんだ。丁度良い相手が見つかって嬉しいぜ!」


しかしただ剣を振っただけの斬撃では目立った傷もつけられず、大きなダメージを与えることができていないようだ。ではここからは攻撃系のスキルも駆使して試し斬りの続きをしていこうと思う。


双蘭の刄の固有スキルはLvがまだ足りないので除外するとして、今現在習得した攻撃スキルは3つ。

「ブレードワーク」「ワイルドラッシュ」「レスベラム」

序盤に習得することのできるスキルである為、それぞれ汎用性の高いスキルである。


「まずはブレードワークから行くか!これくらいは耐えてくれよ甲羅引きこもり野郎!」


ブレードワークは次に繰り出す攻撃(通常攻撃、スキル共に)を強化し、一定の追加ダメージを与えるというものだ。これ単体で何かが劇的に変わるかと聞かれると答えはNOだが、こいつの神髄は他スキルとの併用だ。特に一撃必殺系のスキルとの併用が最も輝くパターンだ。


先程と同様に風成疾脚で速度を上げ、ブレードワークの追加ダメージが加算された通常斬撃を亀にお見舞いする。傷は付いたがやはり大きなダメージとは至っていない。

攻撃は勿論こちらだけが行うものではない。シロネが声を上げ口を開けると小さな火の玉をこちらに向かって吐き出してきた。


「亀って水棲生物なんだから吐くにしても普通水だろ…イカレてんのかこの引きこもり野郎(ニート)!」


軽いホーミング要素はあるが速度自体がそこまで速いわけではないので躱しきるとそのまま地面へと消える。


「アガって来たなぁ!一個一個試すのももう面倒臭ェ、ワイルドラッシュもレスベラムも一気に行く!」


敵へと駆け抜けダメージを与える「ワイルドラッシュ」

攻撃速度と移動速度を上げ、敵の近くで連打を叩き込む「レスベラム」

そしてそこにブレードワークを組み入れることで瞬間的に敵に近づき最大DPSで斬る。口で言うのは簡単だが、、レスベラムの斬撃全てにブレードワークを発動するのは至難の業である。

しかし、ゲーマーたる者は常にリミットテストをしてしまうのが性である。


全てのスキルを発動した刹那、シロネへと急速に接近するストバニ。ワイルドラッシュは速度がAGI依存であるため、数値をぶっ放しているストバニは双蘭の刃を加味したらLv19界隈では最速であろう。


「相手が悪かったな亀野郎。力はあるが遅いお前と力も速さもぶっ放してる俺。噛み合いすぎてるんだよ。大層な甲羅だが、それ1つで一丁前に守ろうとしても、それ以外の部分はどうすんだ?」


シロネの甲羅の隙間、手足、顔。ありとあらゆる"甲羅で守れない部分"に多段攻撃を仕掛け続ける。

シロネも近距離でのブレスや物理攻撃を仕掛けるが、レスベラムを起動しているストバニには掠らない。


そして、シロネはポリゴンへと四散していく。

「甲鉄亀のシロネを討伐しました。」

「Lvが上がりました。19→21」

シロネを倒したことでトルミテへと続く道が拓ける。


「対あり、引きこもり野郎。当たらねぇ攻撃に火力なんて意味ねぇんだワ。」


(ただ、レスベラムの斬撃にブレードワークを重ねられたのが7割くらいだったのが悔しい。練習して絶対全部重ねてやる。)


ともかく、ようやくトルミテへと辿り着ける。

5分ほど走って門の入り口へと辿り着く。


「そこの者、身分を証明できるものか、許可証の提示を。」


ハナイデで孫を助けたお礼としてもらった許可証を見せるとすんなりと入ることができた。ありがとう、楓さん。

ストバニLv21

武器:双蘭の刃

防具:デフォ

アクセ:無し

スキル:「風成疾脚」「ブレードワーク」「ワイルドラッシュ」「レスベラム」

HP:155

STR:64(+250)

DEX:64(+150)

AGI:64(+250)

VIT:1

INT:1

LUCK:1(+80)

HPは初期値50から基本Lvが上がるごとに+5

それ以外の項目はLvアップごとにもらえる6ptを割り振る

VIT50ごとに体力100貰える

攻撃スキルばっか‼️

双蘭の刃つよすぎ、ナーフわんちゃん

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