ハイパーステラーへようこそ!
思わず目を細めてしまうような青い空、鼻をかすめる緑の香り。
新しくこの世界にやってきたストバニを、ハイパーステラーの世界は暖かく出迎える。
「あぁ、クッソすげぇわ。」
「すごい」などあまりにも普遍的な褒め言葉になってしまうのも無理がない。
彼が今までやってきたような数年前のフルダイブVRとはエンジンの世代が変わりゲームとしての次元が違うのだ。従来の2D・3DゲームをただVRの世界に落とし込んだだけのモノではなく、五感を極限まで再現し、限りなくリアルに近づけているのだ。といってもゲームである以上現実よりも美麗な世界として創造されていることには変わりないのだが。
「やべ、事前情報拒否ってたせいで何したらいいかガチで分からん。ってかどこだよここ。。。」
ハイパーステラーにおいてはチュートリアルというチュートリアルは存在せず、街中やフィールドに点在するフラグポイント(地点・人物)を初めて訪れることで、コンテンツ解放やコンテンツのTips、クエストの解放が行われる。しかし今回、ストバニは全力でこのゲームを楽しみ切るつもりで事前にハイパーステラーについての情報を断絶していたため、完全に路頭に迷っている。
初期リスポーン地点は、最初の街から5分程度離れた森の中の開けた場所に指定されている。その地から3方向に道が伸びており、それぞれに立てかけられて看板には、街へ続く道・森の奥地へ続く道・草原へ続く道が示されている。
Q:さて、ここでドーパミンに頭を支配されている少年・焔くんはどの道を選んだでしょうか?
A:森の奥地へ続く道。
「新世界に来ていきなり街に向かうなんて娑婆過ぎる。戦ろうぜ、未知と。」
嬉々として森の奥地へストバニが歩みを進めること数分、エネミーとの初遭遇を果たす。
ハイパーステラーにおいてストバニの記念すべき初対戦エネミーは「ソードコボルト」。
口に短剣を加えた犬だ。犬言ったらなんだか可愛く思えてしまうが、それなりにデカイし野生のためちゃんと怖い。この時の彼が知る由もないが、序盤のこの森でのレアエネミーの一種である。
「おいおい、いっちょ前に剣なんか咥えちゃってさぁ、犬系モンスター持ち味の咬みつきが腐っちゃってんじゃねぇのか!?」
先に仕掛けてきたのはソードコボルト。ストバニの喉元目掛けて斬りつけてくる。
「バカが、やりたいことも動きはじめのモーションも丸わかりなんだよ!」
斬りかけてきたソードコボルトを序盤武器として選んだ双剣で受け流し再び距離をとる。
Lv1のストバニが何故序盤とはいえレアエネミーの攻撃を見切り、受け流すことができたのか?
彼の過去のゲームからくる圧倒的経験値もあるが、そこではない。
彼のステータス振りがそれを実現しているのだ。STR(筋力)とDEX(器用さ・敏捷力)全ブッパである。
なぜこのようなステ振りのなったかというと、彼が過去にやっていたゲーム「空の箱庭」が起因している。
空の箱庭で思い知ったのが、ソロプレイの難しさ・本質である。ソロプレイでは基本的に攻撃を受けることができない。
それはなぜか?
MMOにおいてボスエネミーなどの強力な個体と戦う時はソロプレイでの攻略は考慮されていることが少ない。タンクやサポート職ありきの間隔で攻撃が繰り広げられるため、ソロプレイにおいて被弾すると回復など立て直しが難しい為、被弾をすることが限りなく許されないのだ。
ではどうするか?答えは簡単。すべての攻撃を避けるか受け流せばいい。
それを実現するためにストバニがとったステ振りが他項目に最低限のステ振りだけしたSTR・DEXなのだ。
立て続けにソードコバルトがストバニに同じ攻撃を繰り出す。
「お前の速さ、確かに目を見張るものはあるが、さっきでもう完全に見切った。その攻撃はもう俺には届かねぇよ。」
またも急所である首に向かって斬りかかってきたソードコバルトの短剣を左手の剣で受け流す。そしてそのままソードコバルトの勢いを活かす形で逆に喉元に右手の剣を突き刺す。
ハイパーステラーにおいてクリティカル判定は生物としての急所やエネミー特有の弱点部位への攻撃や、LUCK(幸運)ステータスによる判定の2種類がある。
今ストバニが放った一撃は当然のことながら喉元HITのクリティカル判定。更にソードコバルトが突っ込んできた分の慣性も乗り、ソードコバルトを一撃で討伐した。
「おれ自身のSTRは全然だが、戦い方次第で全然ダメージ乗りそうだな。いいね、楽しくなってきた!」
初遭遇・初勝利を収めたところでソードコバルトのドロップ品に気が付く。
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レアドロップ:双嵐の刃
STR+100
DEX+100
LUC+30
対となった時、その刃は風のように軽く咲き乱れるだろう。
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「!?バッカ強いですがこの武器!?ステータスも良いし双剣としての運用メインぽいし完璧なんだが!?」
だが今回ドロップしたのは一本。導き出される答えは一つ・・・
子犬狩りの時間じゃあああああああ!!!!!!!
お久しぶりです!
結構迷走しながら書いていますが、いつか自分なりのスタイルを確立出来たらな~思っております
ストバニの由来は 石→ストーン 焔→バーニング 2文字づつ取ってストバニ みたいな安直なネームらしいです




