40話 急展開
訂正
37話と38話のフレアの同級生の名前を訂正しました。
カイル出はなく、カールでした。
すみません。
カイルはノーレンの婚約者の名前でした···
グリちゃんがお手紙を持って、マリア伯爵夫人の元へ帰ってから二週間が経ちました。
グリちゃんは、無事に着いたでしょうか。
「クルルー!」
あっ、ピィーちゃんが呼んでるわ!
ピィーちゃんは急に「ピィーピィー」から「クルルー」の鳴き声に変わりました。
残念ですが、可愛い鳴き声に代わりはありませんわ。
体長も70センチと、どんどん大きくなってます。
大分飛べるようになりました。まだ遠くまでは行けませんが。
私は畑仕事をしていると、バサバサと近くに鳥が降りる音が聞こえました。
見ると、グリちゃんでした。
何故グリちゃんって分かったかって?
それはお母様が作ったポーチを首から下げていたからです!
「グリちゃん久しぶり!」
私はグリちゃんに抱きつこうとしましたが、無情にも避けられ、グリちゃんはピィーちゃんの所へ一直線に向かいました。
···べ、別にいいですけどね!
お互いに存在を確認し合ってます。
私は二匹の元へ行き
「グリちゃん、ポーチ取りますわ。」
私はグリちゃんからポーチを取り家の中へ入っていった。
もちろんピィーちゃんにも一言声は掛けましたわ。
私はお母様の所へ行き、ポーチを渡しました。
ポーチはパンパンに膨れ上がってました。
お母様は中身を出し分ける。お母様にはマリア伯爵夫人、何故か国王妃様までありシャベールお兄様を含む兄妹からの合わせて7通。私は兄妹のみに書いたので5通ありました。
お母様は手紙を分けると、グリちゃんに食べ物を持って行きました。
私は自分の部屋へ行き手紙を一通一通読みました。
皆さんは元気にさせれているようで安心しました。
皆さん共通して書かれてるのが、無事で良かった。今度はちゃんと居場所を教えるようにと···。
そして気になったのはお父様のこと。やはりお母様を毎日捜している、それと同時に痩せてきて心配だと···。出来ればお父様に私達が無事でいることを知らせたいと書いてありました。
お父様···カールの言った通りですわね。お身体は大丈夫かしら···。
私は前回の手紙を書いた時に、くれぐれもお父様には内緒にしておいて欲しいとお願いをしました。今はまだ言う時ではないと思ったからです。
今回のお手紙はお父様にも書くことにしました。もうお母様も気持ちにゆとりが出来ていると思うから···。
その日の夕食後、
「フレア、後で私の部屋に着てちょうだい。」
とお母様に言われました。
ピィーちゃんは、グリちゃんがべったりくっついているので大丈夫ですわね。
グリちゃんはピィーちゃんから離れようとしません。よくピィーちゃんの毛繕いをしてあげてます。
グリちゃん、ピィーちゃんはまだ子供だからね!
私はお母様の部屋に向かいました。
コンコン
「お母様、フレアです。」
「入りなさい。」
私はお母様の部屋に入った。
お母様は私にソファーに座るように言いました。
私はソファーに座り
「お母様、どうかなさったのですか?」
「マリアからきた手紙に書いてあって、わたくし達のことを聞いてくる輩がマリアの元へ頻繁に行っているようなの。」
もしやそれはお父様?
「それにはダンもいるそうなの。ダンには特に目をつけられてて、その他の誰かに見張られている感じがあるって書いてあったわ。」
「····」
「だから手紙のやり取りは、今はしない方が良いと書いてあったわ。」
「···そうですか。」
「一応子供たちにも無事を知らせることも出来たし、今回書く手紙にはまたしばらくは手紙が出せないことを書きましょう。」
お母様はまだ知られたくないのですね。
「···分かりました。」
お父様にも書こうと思いましたが、無理そうですわね。
もう少し先になりそうです。
私はがっかりした気持ちになりながら、自分の部屋へ戻りました。
手紙が書けるまで、グリちゃんには2日間ほど滞在してもらいました。
その間はピィーちゃんのお相手をしてもらいました。
ピィーちゃんはグリちゃんに教えてもらったのか、かなり飛べるようなり、二匹でどこかへよく出掛けてました。
グリちゃんはお別れの際にピィーちゃんの毛繕いをしたりして、ピィーちゃんとのお別れを惜しみながらマリア伯爵夫人の元へと帰って行きました。
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それから数日が立ち、ヨークテイルの街へ食材とか布地とかの調達に行くことにしました。
ヨークテイルの街に行くのは、私とアーサーのみです。
お母様はドレスの注文を受けており、手が離せない状況でした。
それに今回は、ほぼ私の用事で行くことになりました。
醤油とマヨネーズを作るのに材料がヨイルには置いてないのがあり、その買い付けに行きたいからです。
ヨークテイルの街には、ピィーちゃんは連れては行けないでお留守番です。
ピィーちゃんは寂しそうに鳴き、私からなかなか離れようとしませんでしたが、何とかお母様に抱きしめられて諦めてくれました。
ピィーちゃんの為にもさっさと買い物を済ませて帰らなくては!
アーサーと私は馬車を1日走らせて、やっとヨークテイルに着きました。
私は髪の毛を一つに纏めてアップにし、マントを羽織り、フードを深く被りました。
そして買い物へ行きました。
最初は食材を買いにいきました。まずは調味料、野菜、マヨネーズや醤油の素材を求め数軒お店を見て回りました。
そして、布地を買おうとお店に寄ったときでした。店の中には二人連れの男性が居ました。身なりは良さそうな物を着ていて見るからに、その辺にいる人とは違う雰囲気を醸し出していました。
店員さんに何か聞いているようでした。
「赤毛の親子を捜しているんだ。ダン公爵様の奥様でミチルダ公爵夫人様、そのご息女のフレア様と言う名前なんだが知らないか?」
え?
「まあ!かの有名な英雄のダン様かい!?その奥様とご息女様は見てないわねぇ。きっと英雄の奥様が来たらすぐに噂になると思うけどねぇ。知らないわ。」
まあ、英雄の親子が地味なんて思わないだろうし···
「行方不明なのかい?ダン公爵様が捜されているの?」
「いや、我々はムーフォンス殿下の命で捜している。」
ムーフォンス王子様!?何で!?
私は急いでアーサーを引っ張り店の外に出た。
「フレアお嬢様···」
「しっ!」
私は口に指を当てる。
何でムーフォンス王子様が私たちを捜していますの?
「アーサー、私の名前は呼ばないようにしてください。お母様に布地を買いたいけど、また日を改めましょう。」
私はそう言って、馬車を預けてある宿へ向かいました。
とりあえず、今日は大人しくした方がいいと思いますわ。
食材や素材は幸いほぼ揃いましたし。最悪、布地はアーサーに頼んで適当なのを買って来てもらうか、ヨイル村にくる商人から買うことにしましょう。
向かっている途中に、目の前にいる男性三人組が
「本当にいるのかな?」
「うーん、確かにここには居たようなんだがな。」
「ミチルダ公爵夫人って凄く胸がデカイらしいぜ!皆噂してた!」
「えっ?ダン宰相様の正妻ってあの派手な人じゃないの?」
この人達も私たちを捜してるんですの!?
ムーフォンス王子様はどれだけの人を動かしているのかしら···
「お前ら!リンクス殿下はご息女のフレア様を捜しているんだぞ!ミチルダ公爵夫人ではない!そこを間違えるな!」
はぁ?今度はリンクス王子様ですの!?
「ムーフォンス殿下よりも早く見つけないと行けないんだぞ!あそこの店に入って聞いてみよう!ほら行くぞ!」
リーダーらしき人物が二人の襟首を掴み、引きずるようにして雑貨屋さんへ入って行った。
これはヤバいですわ!
私とアーサーは顔を見合せ、お互いに頷く。
どうやら、追っ手はすぐそこまで来ているようです!
何故かお父様ではなく、ムーフォンス王子様とリンクス王子様の手の者ですが。
幸いヨークテイルでは名を名乗ったことはありませんので早々に見つからないとは思いますが、商人の方と接触されたら多分バレてしまいますわ!
私たちは、布地を買うのを諦めてすぐにヨークテイルを発つつもりでしたが、既に日が傾いていたので、早朝に帰ることにしました。
早くお母様に知らせ、対策を練らないといけません!
お父様より早く他の方に見つかってたまるか!ですわ!
はやる気持ちを抑えて夜を迎え、早朝にヨイル村を目指して出発しました。
いつもお読みくださりありがとうございます。




