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現実世界と魔法少女の交流  作者: 藤崎 紫
13/20

礼拝後のブレイクタイム

礼拝後のお話です。


 午前の礼拝が終わり、カノンは身体を脱力させた。礼拝時の厳かな雰囲気とは打って変わり、礼拝に来ていた知り合いとの談笑が場を賑やかにしている。ふとカノンが隣を見るとエーデルは礼拝前に貰った冊子を読んでいて、セレスは礼拝直前に合流したユーリと話をしている。

 

 カノンは教会発行の冊子を読んでいるエーデルに声をかけた。

 「エーデルさん。冊子の内容っていつもこんな感じなのですか?」

 「そうね。内容はあまり変わらない。でも教典の引用がわかりやすくなってはいる気はするわね。」と苦笑いしながら答えてくれた。

 「なるほど。やはりそうでしたか。向こうでも礼拝には行っていたのですか?」

 「セレスに連れられてね。セレスが信徒なのよ。私は教典の内容もあまり理解していないわね。」

 

 するとセレスがユーリとの話を終えて、話に混ざってきた。

 「教典の内容は主のメッセージだから、理解するのは難しいんだよ。だから冊子の内容はわかる所だけでいいんだよ。ただ無理にわかった気にはならないで欲しいけどね。意味はないから。それはそうと、これから教会の一室でちょっとしたお茶会するんだけど、2人とも来る?」


 カノンとしてはこの提案は嬉しいものだった。教会で礼拝をする人は何かしらの興味があって来ているもので、そのお話はカノンにとって有益になるものも多いかもしれない。そう思ったのだ。

 そのためカノンは「お二人がご一緒してくださるなら、お願いします。」

 と控えめなような態度で応対した。(心はワクワクしている)


 エーデルはカノンの返事を聞いた後少し考えて、「わかったわ。参加する。」

 心よく了承してくれた。(本音はワクワク感を隠し切れてないカノンが可愛いと思ったからであるが。)


 それぞれの思惑など露知らず、言葉通りに受け取ったセレスはさっそくユーリに報告して、ユーリを先頭にして礼拝室を出た。お茶会の開かれる広間には既にテーブルにお菓子や飲み物があり、先に着いていた人達から和気藹々とした雰囲気が流れていた。


 その広間の中心では賛美歌で中心的役割を果たした方々が世間話をしていた。その中で一際目立つ白いドレスの少女、シャルも話に参加していた。しかし、視線に気づいたのかメンバーにおじきをしてこちらに向かってきた。

 

  カノンはどのように声を掛けようか迷っていた所にシャルが少し不安げに

 「今日の賛美歌いかがでしたか?カノンさんは練習で少ししか聞いただけなので、、歌が気に入って貰えるか、、心配だったのですが。」

 「シャルちゃん、素晴らしいよ。あの賛美歌、私も知ってるし歌えるけどシャルちゃん程歌えないよ。それにシャルちゃんの声を聞いていると、暖かな気持ちになって、これこそが主への捧げるに相応しい音色なんだなと感じたよ。それから・・・・。」

 「えっと、もう十分です。あ、ありがとうございました。遅ればせながら先輩方はいかがでしたか?いつもより悪かったりしていましたか?」

 

 とシャルがセレス・エーデル・ユーリに聞いている。3人は顔を見合わせ、ユーリが答えることになった。

 「いつも通り綺麗な旋律に乗った素晴らしい歌声だったよ。でも今日のは少し迫力が違ったよ。一つの言葉に込めた思いが音色になって、届いてきていた。前に牧師と話をしていたけどやはり”神の声”は伊達じゃないよね。」


 とその回答を聞いた途端、シャルの顔が真っ赤になってもはや立ってるのも限界な状態になっていた。そのことを察知してとりあえず、カノンが近くの椅子にシャルをに座らせ、セレスとエーデルがその近くから4人分椅子とテーブルを借り、ユーリがお菓子とコーヒーの入ったポットを持ってきた。それを手伝うようにレオンが自分の椅子とともに合流した。

 ちなみにレオンが私達喫茶店のお手伝いの役目の日だったので礼拝室に腰を押しつけたのもギリギリで、礼拝後すぐにこの広間をセットする手伝いもしてやっと落ち着いた所でユーリと合流したそうだ。


 合流するやいなやシャルがノックアウトになっていて場が読めない状況だったが、なんとなく把握したようでカノンの方を見た。出会って早々、シャルがカノンに心開いているのは同じお店で働いているため既知の事実。褒めすぎて倒れたのだろうと考えた。(概ね間違いではない)


 シャルを除いたメンバーだけでお茶会を始めた。といっても話題といえばやはりお店のことについてで案が出されて消えていくという話をしていた。途中でシャルも目が覚めてその後はシャルにちょっかい出しつつも本線からは出ない範囲で話が流れていった。

 そんな話をしていると2人の男女がシャルに話掛けてきた。

 「シャル、今日の歌声凄く良かったよ。」

 「シャル、そろそろ次の礼拝でのリハーサルみたいよ。早く行った方がいいんじゃない。」

 一人は男性でこれ以上ない賛辞を送っている。対してもう一人は女性で淡々と伝言を伝えるかのように喋っている。

 その言葉を聞いたシャルはこちらにおじきをしてメンバーの待つ場所に向かっていった。


 残されたカノン達に男性の方が声をかける。

 「お久し振りです。ユーリさん。シャルはどうですか?楽しく働いているでしょうか?」

 「え~え!最初はしょんぼり顔も多かったのですが、彼女が来てから少しですが言葉数も増えました。」

 「そうですか!シャルがよく話してくれるカノンという少女はこの子なのですね?」


 とユーリと話を区切った男性はカノンを見て、会釈した。

 「自己紹介がまだでしたね。私はアイズ。彼女はリーナ。シャルの親です。シャルがいつもお世話になっております。」

 「はじめまして。カノンです。シャルさんにはいつもお世話かけっぱなしで申し訳なくて。今後もよろしくお願い致します。」

 カノンはアイズ、リーナそれぞれと挨拶をした。

 このとき、リーナの目にはカノンが付けている十字架のネックレスが写っていたことを誰も知らない。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。また投稿が遅れてしまって申し訳ありませんでした。

体調不良でいつもよりも言葉が出てこなくて書けませんでした。まだ本調子ではないので最初よりかはスローになると思いますが、お付き合い戴けたら嬉しく思います。

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