ダンジョンアタック7
久々ソラト視点~!
20000PVも近い!これも皆様のお陰です!
今年中に達成したいなぁ…なんて笑
はい、更新頑張ります!
プルネリアの家を出て三時間ほどが経った。周辺を跋扈する魔物は曲者揃いだが勝てないことはない。というよりもモネが装備している魔剣が強すぎるのか…
【悪喰の暗剣】
闇の力を秘めし魔法剣。キーワードを唱えることで闇魔法の衝撃波の斬撃を飛ばす事が出来る。キーワードは【スラッシュ】売値は金貨2000枚
この特殊能力であるスラッシュが来る敵全部を切り伏せてしまうので全く俺の出番が無いのだ。
モネ曰く
「道中はモネにお任せくださいお兄ちゃん!対悪魔戦まで体力温存ですよ?」
などと張り切っている。いや、有り難いんだけどね。プルネリアの方はご機嫌に物騒な歌を口ずさみながら俺の腕を着かんで離さない。腕に当たる柔らかな二つの感触が心地よい。デカイ!確信
「るんるんるーん♪ぶっころせーぶっころせー血肉と臓腑を撒き散らせー♪ぶっころせーぶっころせー頭をかち割り脳潰せー♪んぅぅ??あ、ソラトー!見て見て!あっちにトライデントホーンが居るよー!」
ご機嫌なプルネリアが指差した方向にはカモシカの様な見た目に額から三本の角を生やした魔物が居る。鑑定は以下の通りだ。
トライデントホーンディアス
四足型魔物
レベル84
額から伸びる角で獲物を串刺しにして血肉を啜る。角の鋭度は日本刀並み。突くことに特化している。クロッセアダンジョン86階層に生息する。
とまぁ、とりあえず今俺が居る階層は86階層らしいことが分かった。道中転移石板の部屋というか、拓けた場所で試してみたのだが一階層やダンジョン前広場には転移出来ないみたいだ。
一階層ごとに歩かなくては行けないのは面倒だが魔物を鑑定して今居る階層を知れたのは僥幸だ。
「あぁ、モネ!」
「はいはーい!モネにお任せですよー!いっくよー!【スラッシュ】!!」
勢いよく飛び出た黒い衝撃波がトライデントホーンの額に伸びた黒く堅いものを両断しそのまま跳ねたトライデントホーンの首を絶ち斬った。
すると靄が現れ魔石と槍らしきものが現れる。これで七本目か。これまで二十体前後倒したが魔石と毛皮ばかりだったのでどうやらレアドロップらしい。
「はい、お兄ちゃん!」
「おう、有難う。」
ドロップ品を回収してくれたモネの頭を塞がれてない左腕で撫でてやるとこの妹気取りの少女ははにかんだ笑顔をする。
四つ下だった妹(優海)が生きていればモネと同い年か。そこを重ねて俺は彼女のわがままを許してしまってるのかも知れない。死んだのか転移したのかは分からないが妹孝行出来なかった俺の負い目もあるかな…。
そんな風に物思いに更けていたらプルネリアが袖を引っ張る。
「ソラトー!悪魔を見たのはこの辺なの…ここから少し歩いた所に洞窟が有ってプルの両親は…うぅ…ぐすっ…!」
「大丈夫。俺がプルネリアの両親の仇を取ってやるから。だから安心してここでモネと待ってろ!」
先程とは打って変わって眼に涙を溜めたプルネリアの頭を強引に撫で付けると指の関節で涙を拭ってやる。モネと待ってろと言ったのが不安だったのか突っ掛かってきた。
「お兄ちゃん!モネも置いてくの?」
こちらも泣きそうな顔をしている。しょうがないやつだな…。
「お前がプルネリアを守るんだ。その剣と盾でな…!大丈夫、すぐに帰ってくる。もし一時間かかって戻ってこなかったらプルネリアの家に戻っとけ!」
「帰って…くるよね?」
『帰って…くるよね?』
昔、俺が風邪を引いて病院に救急車で搬送されたとき優海に言われた台詞そのまんま返してきやがった。そんな事言われちゃ勝ってもどらなきゃな…!
ダメな兄ちゃんだったけどごめんな。でも俺はお前と父ちゃん母ちゃんが旅立ったあの日から一生懸命優海たちの分も長く生きてやるからな。
「あぁ、大丈夫だ。兄ちゃんを信じろ!」
あの日優海に返した言葉をそのまま口にして俺は洞窟へと歩き出した。こんなところで死ぬ気なんかこれっぽっちもねえ!!
先日活動報告の方に記載しましたが
誤字脱字の修正を徐々にこなしております。
また多少の加筆などもありますが
問題なくお楽しみ頂けますのでご安心下さい。




