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転移大学生のダンジョン記~拳一つでフルボッコだドン~  作者: 如月 燐夜
二章 求める者と授かる者
36/114

ロリババアはお好みですか?

ティアに続いてまた新キャラ登場。


貴方は誰がお好み?

47階層

そこは渓谷地帯になっており大小様々な竜種が我が物顔で飛び回っている。


下はリザードマンから上は金竜などの上位種、ワイバーンや前世の中国に伝わる蛇みたいに長い所謂【龍】なども空を飛んでいるのが見えた。


ファンタジー溢れる場所で今、俺は疲れた体にむち打ちながら走り続けている。


何故かって…?地竜と地竜の争いに巻き込まれ挙げ句の果てに追い掛けられてるのだ。


何個か金竜石を確保出来たのは良かったのだがその後が問題である。


「はぁ…はぁ…おいユリアン!さっき使ってたローズなんちゃらで足止め出来ないのか?」


「やりたいが詠唱に時間が係る!詠唱の間あれを数分でも止められるか?」


なんて会話が掛かる。


殿にカインさんが着いていたが相手は十メートルを越える地竜が二体。


更にわらわらとリザードマンやレッドテイルリザードという四足歩行の二メートルほどの蜥蜴が百体ほど右から左からとどんどん現れる始末。


俺もアイシクル・バーストで広範囲に攻撃していたが多勢に無勢…正直詰んでいる…


「クソッ…ブルース、応援はまだなのか?」


妖怪○ォッチ型の小さいブルースに声を掛ける。追い掛けられる前に応援を頼んだのだが元々セレナ隊の護衛で10層にいた上、一度戻って再度行ったことがある45層まで降りてこちらに向かってきている。


『今46層を真っ直ぐ階段前に向かってるでござる!あと五分少々係りそうでござる』


「分かった、それまで何とか持ち堪える!なるべく早く来てくれ!」


『承知!』


さぁ、あと五分間。どうやって稼ごうか。


▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼



リザードマンが十体前方から掛けてくる。後ろは地竜、左右からはレッドテイルが十、二十…いっぱいだ。俺は魔力を練り最大まで高めた【アイシクル・バースト】を放つ。


ステータスを確認する。魔力が残り3か。ミニブルースからハイマジックポーションを受け取り一気に煽る。さっきから続けて打ってるからか…うっぷ…腹がタプタプだ…後続がアイシクル・バーストの氷柱を砕き進軍してくる。だがあと三分、何とか粘るぞ!


ユリアンが短縮詠唱で植物魔法を発動する。薔薇の蔦を召喚しリザードマンやレッドテイルを拘束していく。中には仲間を踏み台に飛び越えてくるがユリアンの細剣の腕は高い技量を誇っており危なげなく対処している。


魔法の威力は1/3ほどになるがそれでも土と水の複合魔法のおかげかそれなりの威力がある。


残り二分…行けるぞ!


カインさんはさっきから地竜の足止めをするため身の丈以上の鉄の塊としか言いようがない大剣を振り回している。


地竜は固い鱗を持ち中々刃が入らない為かカインさんは大剣の腹の部分で頭を殴り応戦し始めた。


ほぼ鈍器だな…とか思っていると地竜の後ろから


『あーるじどのー』


と言う声がする。


予想外に早く着いたみたいだな。ひと安心だ…ブルース、カミツレ、セレナ、ティアの四人は何故か今戦ってる地竜より大きなボロボロの地竜に乗っている。何故?


「主殿、助太刀に参ったでござる!この子は地龍・・・のちーちゃん!歯向かってきたからぼこぼこにしたら拙者に従順になったでござる!」


「・・・ん?地竜・・・だろ?とにかく助かった!応援頼む!」


後から聞いたが地竜の上位種族らしいが違いが良く分からなかった。

確かに少し鱗が透き通ってる様にも見えなくもない。

セレナ曰く一体でクロッセアを一日かからず壊滅させられるレベルらしい。


だがブルース先生にかかればそんな凶暴な地龍でもペットの犬扱いだ。



「セレナ、風魔法の防壁を張れ!ユリアンはセレナと合流して詠唱だ!ブルースはちーちゃんと一体ずつ相手にして時間を稼いでくれ!ティアはカインさんを回復してくれ!俺とカミツレで雑魚半分ずつ受け持つぞ!」


「おう!」


「承知!」


「了解!」


「終わったら肉!」


「フッ…ソラト殿の命令は神の言葉と同義!故に私は全力を尽くそう」


「セレナ長い…ん、私も頑張る…!」


いやー現場指揮に馴れてきたは良いがやることが多い…!


『スキル【現場指揮】【空間把握】を覚えました。』


うぉ、またスキル覚えた。調べるのは後だ!


ここからが正念場だ!焦らず慎重に、かつ豪快にやってやるぞ!


▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼



二時間後、辺りにはドロップアイテムが散乱していた。これは所謂過剰戦力としか言えなかった。ブルース無双である。散らばったドロップアイテムをブルースが分身し回収に走り回っている。正直助かった…ブルースが来なければ負けていたかもしれない。


ただ生き残る事が出来たのだ。まずは良しとしよう。


だがやることは多い。地形を大幅に破壊してしまった為、他の魔物がやってくるかもしれないのでカミツレとセレナに魔法で防壁を張って貰い、ティアはブルースの分身と治癒魔法を掛けて回ってもらっている。


ユリアンとカインさんは地に腰を落とし疲れを回復している。


俺?俺は今一つの問題を抱えていた。


ブルースの連れてきた地龍のちーちゃん。ステータスを見るにメスでさらに俺が使役している状態になっている。何故だ?


ブルースは俺の魔獣だが、ちーちゃんを使役したのはブルースだ。だが俺が使役してる状態になっている。だが簡単に答えは見つかった。ブルースのステータスを見ると新たに【スカウト】のスキルが増えており詳しく見てみるとこう書いてあった。


【スカウト】…テイムされた魔物専用スキル。自身より弱い魔物を仲間にすることが出来る。ただし、相手が受け入れた場合のみ発動する。対象は魅力状態、能力微上昇を得る。スキル使用者に支配者が存在する場合支配権は支配者のものとなる。



まぁ、しゃあないな…とりあえずブルースのスカウトを外してもらったが暴れることなく大人しく佇んでいる。とりあえず俺の魔力を通すとちーちゃんが従う様になったため受け入れた。


『地龍をテイムしました_名付けをしますか?→YES/NO』


もちろんYESだ。


「お前の名前は今から【チトセ】だ!」


名前はちーちゃんから取ってチトセとした。漢字だと千歳だ。ステータスを見たら年齢は1000歳を越えていたしそれで良いかなと思い名付けたのだ。


チトセがみるみるうちに光り出しどんどん収縮していく。そこに十才くらいの角が生えた茶髪の幼女が立っていた。


「貴様が我が主か。ふん、貧弱なオスよのう…わらわは偉大なる地龍の王が娘、グラネリアであるぞ!」


「いや、お前の名前はチトセだ。それ以上でもそれ以下でもない。」


何を言ってるんだ、この幼女?俺がチトセっていう素晴らしい名前をつけてやったのに別の名前を名乗ってやがる。


「ま、まさか!このわらわに盛っているのか…?グッ…下等生物めが…!」


「おいおい、俺はロリコンじゃねえぞ?」


チトセの魔力が膨れ上がる。威圧のスキルだろうか?


「ちーちゃん、めっ!でござる!」


見兼ねたブルースがこちらにやってきてチトセを叱り付ける。すると悔しくも従うしかないのか狼狽えている。これが恐怖支配ってやつなのか、オラ初めて見たゾ!


「ぐぬぬ…」


初めてぐぬぬをリアルで聞いてしまった。貴重な体験だ。ブルースにぼこぼこにされたのが利いてるのか大人しくする地龍王さんの娘グラネリア改めチトセはやっと話を聞く姿勢になった。


ここでチトセにステータスを開かせ確認する。


名前 チトセ【グラネリア】

種族 五竜王種 地龍王族 固有種 末裔

年齢 1007歳

レベル 257


職業 龍王


称号 【竜を統べるもの】【覇者の風格】【大地の覇者】【迷宮に迷い混みし者】


状態:焦燥 困惑 テイム


能力

物理攻撃力 3000

物理防御力 3000

魔法攻撃力 4500

魔法防御力 5800

敏捷 2400

運 1800



魔法 土魔法LVMAX 大地魔法LV8


スキル 【物理攻撃力中強化】 【物理攻撃力大強化】 【物理防御中強化】 【物理防御大強化】【気配察知】【魔法吸収】【飛翔】【穴掘り】【狂龍化】


耐性 物理 全属性魔法 毒


主:ソラト・ユウキ




流石最強種族の龍族だな…強い、強すぎる!五竜王なんて聞いたことないが人類、いや全種族にとっての最大の敵なんだろうな。それを倒したブルースって…もう魔王なんじゃないか?強すぎるよブルースさん…。(困惑)




「とりあえずここを離れよう。今はカミツレとセレナの結界があるから平気だがその魔力もあまりない。ブルース、帰り道は分かるか?」


「拙者にお任せあれ!カミツレ、殿は任せたでござる!」



「分かったー!ティア、オレから離れるなよ?お前弱いからな」


「…ん。」


「ちーちゃんは拙者と一緒に先頭を行くでござる!」



「…」


「返事は?」


「ひっ…ひゃい」


ありゃりゃ、チトセがかなり萎縮している。トラウマレベルなんじゃないか?


緊張して噛んでる。隊列はブルース、チトセ、ユリアン、カインさん、俺、セレナ、ティア、カミツレの順だ。


近距離遠距離どちらも対応出来る現状で一番の隊列。これならどう攻められようと対応することが出来るだろう。



ブルースウォッチから【感覚共有】で石板までの大体の距離が送られてくる。大体五キロくらいか。空を見ると三十メートル級のドラゴンが旋回している。急いでここを離れないと。



▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼



無事石板の前まで辿り着くとさっさと入り口へと向かった。


何度か襲撃があったがブルースの命令で飛んだチトセがパンチ一発で追い払ったので特に問題もない。


「ふはははは!この羽虫どもめがーッ!!」


この調子の乗り様である。よっぽどストレス感じてたんだろうな…ご愁傷さま…。


まぁ、勢い余って倒してしまいドロップアイテムが俺の頭に当たる事故があったがブルースが回復してくれたので問題ない。


チトセはこってりブルースに怒られてたことは見てみぬ振りだ。


「さて、一度地上に戻った訳だがここで一旦別れるか。俺とユリアン、カインさんは換金所からヴァネッサの店に向かうがブルース達はどうする?」


「むぅ…、とりあえずチトセの装備を揃えたいでござる。あと、ギルドに登録を。それに戦利品の換金もしたいでござる。」


「分かった!そっちはセレナとブルースに任せるから頼んだぞ?…一人銀貨十枚までは使っていい」


カミツレが期待の眼差しで俺を見つめてくるのに耐えかねてお金を使う許可を出した。


「わーい!肉だ肉!ブルース早く行こう!」



このはしゃぎ様である。可愛い…天使だろうか?いや、魔族じんろうだったな。


「ダメでござる。先に換金してから!」


「しゅーん…」


口でしゅーんって言って落ち込んでる。やっぱり天使だな。うん。




「それじゃ僕たちも向かおうか。」


「おう!」


「今日は稼いだし、嫁に怒られなくて済むな…よし、飲むぞ!」


カインさん苦労してんだな…多分家に居場所がないんだろーな。何処の世界でも父親の背負う宿命は同じなのかな。背中から哀愁が漂ってるよ…




換金所で得た報酬はなんと一人金貨五十枚に昇った。まぁ、死にそうになった甲斐はあったか…ブルースから後で貰ったお金は金貨二十枚だった。


一日でかなり稼いだが今後の生活の事もある。なるべく節約しなきゃ。明日からな!


その晩、俺は偉大なる人生の先輩おっさんとこの世界で初めて出来た親友と肩を組んで宴を楽しんだ。

チトセ

地龍王 角生えたロリババア

顔☆☆☆☆★

武☆☆☆★★

魔☆☆☆☆★

生意気度☆☆☆☆☆


実は没キャラでしたが友人の強いススメにより地の果てより舞い戻ったキャラです。


友人ェ…

実はチートクラスの能力を持ってますがブルースさんのが強いのです。

うん、ブルース最高ォ!


名前はど○森の鶴から取ってます。ちとせ可愛いよちとせ


ブルースウォッチは分身体ですが連絡手段のみの機能に特化しているため戦闘は出来ない設定です。無限収納と囮には出来ますが戦闘力が皆無のためこうゆう描写になりました。

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