85 ネックホールダ―男爵の友との和解(その9)
寄り親の執事目線です
イジメっ子?
いえいえ愛情です
愛と悪意は一字違いだから紛らわしい?
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「いっそのこと男爵を子爵にしてみるか・・・」
伯爵様がトボけたことを言い始めた
・・・疲れ果ててとうとう頭が回りきらなくなってきたようだ
旦那様は先代から伯爵家の当主を譲られてから精一杯頑張っている
最初は「おいおい大丈夫か?」と内心ハラハラしながら見守った
・・・もちろんバカやろうとしたのを止めたのは今では良い思い出だ
最近ではようやく慣れてきたようでそつなく寄り親としての務めをはたしていた
まあ、たまにではあるが厄介な問題の解決を求められて右往左往するから、まだまだだ
普通の問題というのは当事者が異なるだけで、対策は同じだ
だから慣れてくるとそつなく対処できる
厄介なことに突発的に舞い込む問題というのは要注意だ
今までにない問題だから対策を一から考えないといけない
難しい問題だから一度は仲裁に失敗した
だから次の手くらいで仲直りさせないと寄り親としての手腕が問われる
まあそのおかげ?で考え過ぎて爵位をあげようとする始末
ほいほい上げていたら全員が公爵だぞ?
やれやれという気持ちで旦那様を止めに入った
先代の旦那様から息子を託されたわけだが、まだまだ引退できそうにない
老骨に鞭打っての御奉公がまだまだ続きそうだ
はやく温暖な領地の方の館に移って楽な仕事に就きたいものだ
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執事さんは苦労していますね
これだから御貴族様というやつは・・・




