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第52話 2度目の謁見


ルナがフェリスを親衛隊に加えたいという。

(……ん? ということは?)


「おい、ルナ。まさかと思うが、また国王さまに会わなきゃいけないのか?」

「えぇ、もちろんですわよ?何か問題がおありかしら?」

「「「大ありだ!!!」」」

ルナ以外の3人の声がそろった。免疫のないフェリスは顔が青ざめガクガクとしている。


「フェリス、国王さまの前でルナを守れることを証明しなくてはいけない。おそらく王宮所属の暗殺者との対人戦になると思うが……できるか?」

ゴクリ……とフェリスが唾を飲み込む。しかしその目は覚悟を決めたようにすわっていた。


「はい……。命の恩人である皆さまと一緒に居られるチャンスがあるのならば……やってみたいです」

フェリスの意思が確認できた。


デウスたちはフェリスを連れて王宮に帰ることとした。

……もちろん、地帝龍とペガサスには一旦戻ってもらって。







「入れ」

国王さまの声が響いた。いくら2度目だろうとこの声を聞くと全身から緊張が溢れてしまう。


「おもてをあげよ」

デウス、フィリア、そしてフェリスの3人が王さまの方を向く。


「デウス、フィリア。久しいな。とはいってもまだ数日か。王宮の生活はどうだ?」

「はい。国王さまのおかげで快適に暮らしております。お礼申し上げます」

「そうか、それなら良かった。引き続きフォルトゥナのことを頼んだぞ」

「はい。もちろんでございます」


それでだ……と国王さまは本題を切り出す。


「横に控えているのがフェリスという者か?」

「はい。フェリスと申します」

「フォルトゥナがお前を自分の親衛隊に加えたいとのことだが……お前にフォルトゥナを守るだけの力があるかどうか分からぬ」

「正直に申し上げまして、私も同感でございます。しかし私は、フォルトゥナさまの霊獣使いとしての能力を高めることはできるかと存じます」

フェリスの言葉を聞いて王さまがポカンとする。


「フォルトゥナが霊獣使いとな?」

「えぇ、そうですわお父さま。昨日ハンターズギルドに行った際、魔道具を通じて大いなる光天使・アイテールさまにお会いしましたの。そして霊獣使いの才を教えていただき、契約できたのですわ!」

ルナが胸をはって報告する。


「それは本当か!? ルナ! でかしたっ!!

そうか、魔法が使えなかったのは精霊術の傾向があったからなのだな。今まで気づかなくて済まなかった。良かったら、契約した霊獣を見せてくれないか??」

「ちょっとお父さま……もちろんいいけど、みんながいること忘れてませんこと?」

あ……っとこっちを向いた国王さまは咳払いをして王座に座り直す。


「フォルトゥナ、まずはお前が霊獣を召喚してみなさい」

「わかりましたわ」


ルナは精霊召喚術を唱え始めた。


「神聖なる聖域に住まう霊獣よ 今、時は来た

永遠(とわ)の盟約に従い 我が声に応えよ

(なんじ) フォルトゥナ=ウィンクルムの名のもとに顕現せよ

霊獣召喚 光の神獣 ぺガサス!!」


ルナの五芒星が光り、ペガサスが召喚された。


「お……おぉ……これはもしや……ペガサスか!? あの神話の!?」

「そうですわ。創世神さまと共に戦ったとされる、神話の霊獣ですわ」

「す…すごいじゃないかルナ!!」

国王さまは興奮している。

……少し経って興奮が落ち着いた頃。


「フェリスとやら。フォルトゥナは神獣と呼ばれるペガサスを使役出来るようだが、そんなフォルトゥナにお前は何を教えられるというのだ?」

「再度申し上げますが、フォルトゥナさまの霊獣使いとしての能力を高める技術でございます。私は地の神獣と呼ばれる地帝龍と契約しておりますので」

「……なんと!」

国王さまはまた驚いた。


「フェリス! 見せてみよ!」

「かしこまりました。……が、ここでは少々狭いので、外の広場をお借りしてもよろしいでしょうか」

「あぁ、もちろんだ。移動するぞ」

こうしてフェリスの地帝龍を見るため、一行と興奮気味の国王さまは王宮内の広場に移動した。


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