第46話 大天使アイテールとの別れ
ペガサスと契約したあと、空間の光がだんだんと弱まってきた。
「そろそろお別れね、フォルトゥナ。またいつか会えるといいわね」
「そんな……また会うのは難しいのですか?」
「そうね、私とあなたがともに会いたいと強く願わない限りはダメね。なかなか会えないと思うわ。
でも大丈夫。あなたは幸運の加護を持っているでしょう? きっと運良く会えるでしょうね!」
「そうですか……わかりました! 本当に色々とありがとうございました、アイテールさま」
ルナはお別れを惜しんだ。過去の罪と後悔の呪縛から解き放ってもらったうえに精霊召喚まで教えてもらった。感謝してもしきれない。
「そうだ、フォルトゥナ。お別れの前に幸運の加護について教えておくわね」
「何をです?」
「幸運の加護。1つの特徴は幸運に気づき噛みしめることでさらなる幸運が与えられやすくなるということ。これはさっきも説明したわね」
えぇ。とルナが返事をする。
「もう1つの特徴は、幸運の加護は元々戦闘向きな加護だということよ」
「幸運の加護が戦闘向き??」
ルナは理解が出来なかった。幸運がどう戦闘向きに有り得るのか。
「一体どういうことですか?」
「それはね、幸運の加護によって……」
ルナは一生懸命にアイテールの話を聞いた。
そして……
自分もデウスやフィリアたちと肩を並べて歩いていける。そんな気持ちになった。
「それじゃあもうお別れね。頑張りなさい。ルナ」
「ありがとうござ……えっ?ルナ?」
アイテールに愛称で呼ばれ、ルナは驚きながらも笑顔を見せた。
「……あれっ?」
いつの間にかルナは魔道具の前に座っていた。
「ちょっと! なに今の光!?」
「なぁ! びっくりしたな! 大丈夫かい、ルナ?」
「すごい光でしたねぇ……」
フィリアもデウスもウェスティーもみんな魔道具から発せられた光に驚いている。
「ねぇデウス、フィリア! いま魔道具が光ってからどのくらい時間だ経ちまして?」
「えっ? 一瞬だったよ? 一瞬ピカって!!」
「そうだな、目が眩んだがその一瞬だけだったぞ?」
ルナは確認をとり、大天使アイテールとの時間は現実では一瞬のことなのだとわかった。
(夢じゃないですわよね……?)
不安になったルナは左手を確認する。
その手のひらには円に星の模様が刻まれていた。
「よかった! 夢じゃない!!」
突然叫んだルナにデウスとフィリアはビクッとしてしまうのだった。




