第39話 作戦会議
それじゃあ改めて……
「これからどうしようか」
デウスが切り出した。ルナを守るためにも、少しでも早く黒幕を捕まえたい。
「うーん……」
「そうですわね……あっ!」
ルナが何かをひらめいたようだ。
「ハンターズギルドでクエストをこなしながら情報を集めるのはどうかしら?」
「ハンターズギルド?」
デウスとフィリアがぽかんとする。
ですよね……と若干の呆れ顔をしたルナが教えてくれた。
ハンターズギルドとは、元は魔獣の討伐をするために国が設立した魔獣討伐斡旋団体であるとのこと。
今では魔獣はもちろん、薬草や鉱石の採取や猛獣の駆除まで、結構何でも屋なのだという。
そして依頼はクエストという名前でハンターズギルド内の掲示板に貼り出され、ハンターと呼ばれるハンターズギルドの登録者は自分の好きなものを選び仕事を受けることが出来るのだとか。
「そしてここからが大事で……ハンターズギルドでは、たまに人間の暗殺の依頼も出るらしいのですわ」
暗殺の依頼だと……? 思ったよりこの世界は住みにくい世界なのかもしれない。
「でも暗殺の依頼を貼り出したら暗殺にならなくない?」
……でた、たまに頭のいいフィリア。感心感心。
「貴族や王族はお気に入りのハンターに指名依頼が出来るのですわ。それも直接だから他の人に知られることなく。ギルド職員でも内容を知ることは出来ませんの」
なるほどなぁ……ということは。
「僕たちにハンターになって指名依頼を受けられることが出来るようになるくらい出世しろと言うことか?」
「いいえ。デウスたちはもう貴族に顔や名前が売れているでしょうからそれは無意味ですわ。
ですからデウスたちには、ハンターになって貴族に目をつけられていそうなハンターを調査していただきたいのですわ。
揉め事にならないように、第2王女フォルトゥナの指名依頼として」
さすが次期国王だなと思った。敵を探り足を掴む。もし失敗しても指名依頼だと言えば、そして依頼者が王女だとわかれば相手は何も言えない。隙のない鮮やかな作戦だ。
「わかった。その作戦でいこう」
「うん! わかったわ!」
「頼みますよ。デウス、フィリア。私も一緒に行きますからね!」
ん……?
「はい!?!?」
もう何度王宮で叫んだことか。ここは自室? だからまだいいのかもしれないが……
「えっ? もしかして親衛隊なる者が守るべき王女を敵がいる王宮に残して調査に行くつもりでしたの? 調査中に私が殺されてもよいのですの?」
「うっ……確かに……」
「でもルナちゃん、危なくないの??」
「2人とも守ってくださるのでしょう? 怖くありませんわよ!!」
ニコッとしながら胸を張ってエッヘンとするルナ。見た目に反して肝がすわっているらしい。
「国王さまは許しているのか?」
「デウスとフィリアと一緒にいるようにと。2人がいれば外出も自由にしていいとのことですわ!!」
ルナがるんるんしている。どちらかというと自由になったから出かけたいだけな気もするが……それに付き合うのも親衛隊の仕事だろう。
「わかったよ。明日一緒に登録しにいこう」
「ルナは私たちが絶対守るからね!」
「ありがとうですわ、2人とも!」
ルナの安全を守るため、親衛隊としての仕事の方針が決まった。
「それじゃあ明日に備えてそろそろ寝るか」
「そうだね! それじゃあルナ、また明日ね!」
「えっ…?」
ルナがぽかんと口をあけている。まさか…と思ったデウスたちだった。




