プロローグ 『世界』
はじめまして。
『異世界の陰謀』を手に取っていただき、本当にありがとうございます。
この作品は、剣と魔法、そして数々の謎が交錯する異世界ファンタジーです。
このプロローグでは、物語の舞台となる世界について描いています。
どうか、この世界への第一歩を楽しんでいただければ幸いです。
それでは――
『異世界の陰謀』の物語をお楽しみください。
この世界とは異なる、もう一つの世界が存在する。
そこは、魔法が人々の日常に溶け込み、力こそがすべてを決める世界。
人は生まれたその瞬間から、自らの運命を歩み始める。
偉大な存在となるのか。
それとも、誰にも知られることなく生涯を終えるのか。
その運命を左右するもの――
それが『マナ』である。
マナとは、あらゆる魔法の根源となる力。
しかし、すべての者が生まれながらにマナを宿しているわけではない。
マナを持つ者は超常の力を操り、魔法を行使することができる。
だが、マナを持たずに生まれた者は、どれほど願い、どれほど努力を重ねようとも、決して魔法を使うことはできない。
古くから、マナそのものに限界は存在しないと言い伝えられている。
しかし、一人の人間が扱えるマナの量は、その者の肉体、才能、そして長年の鍛錬によって決まる。
己の限界を超えて力を引き出そうとすれば、制御を失い――
命さえ落としかねない。
太古より、この世界の魔法は六つの元素によって成り立つと伝えられてきた。
火。
水。
土。
風。
光。
闇。
人々が目覚める属性は、ほとんどが一つ。
稀に二つの属性を持つ者も存在する。
それ以上の属性を持つ者など、あり得ない――
誰もが、そう信じている。
……少なくとも、表向きは。
太古より語り継がれる伝承には、もう一つの存在が記されている。
第七の元素。
六つの元素とはまったく異なる、未知なる力。
それを**『特別元素』**と呼ぶ者もいる。
一方で、それは語り部が生み出した幻想に過ぎないと笑う者もいる。
幾千年という時が流れた今なお――
その真実を知る者は、誰一人として存在しない。
だが、この世界で生き抜くために必要なのは――
魔法だけではない。
剣にすべてを捧げる者。
魔法のみを極める者。
そして、剣術と魔法、その二つを極限まで磨き上げ、一つの力として戦う者。
人はそれぞれ、自らの信じる道を歩み続ける。
さらに、この世界には魔法とは異なる、もう一つの力が存在する。
――スキル。
スキルは生まれ持つ者もいれば、長い修練の果てに覚醒する者もいると言われている。
その力は大きく三つの階級に分類される。
スキル。
ユニークスキル。
アルティメットスキル。
その中でも、アルティメットスキルは頂点に君臨する力とされている。
一つの国の命運を左右し、
歴史を塗り替え、
時には――
世界そのものの運命さえ変えてしまう力。
この広大な世界は、四つの大陸によって構成されている。
ヴェルクリス大陸
数え切れない王国と繁栄した文明が存在する、世界最大の大陸。
フローズ大陸
極寒に閉ざされた氷の大陸。
あまりにも低い気温のため、人が生きることは極めて困難とされている。
しかし、この大陸にもまた、長い歴史と数多くの秘密が眠っている。
ダークコンチネント
世界中の誰もが恐れる禁断の大陸。
その名を耳にしただけで恐怖を抱く者も少なくない。
なぜ人々がこれほどまでに恐れるのか――
その理由を知る者は、ほとんど存在しない。
ファルコン大陸
果てしなく続く黄金の砂漠が広がる大陸。
過酷な環境の中にも、独自の歴史と文化が息づいている。
四つの大陸には、それぞれ異なる伝説がある。
それぞれ異なる歴史がある。
そして――
いまだ語られることのない、数え切れないほどの秘密が眠っている。
これは――
力がすべてを決める世界。
魔法が運命を紡ぐ世界。
そして……
運命に抗うだけの力を手にした者だけが、世界の未来を書き換えることができる。
――これは、その運命が大きく動き始める世界の物語である。
プロローグを最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。
ここまでお付き合いいただき、心より感謝申し上げます。
次回は――
第一巻 第0話『滅びし帝国』
平和と繁栄を誇った巨大な帝国。
しかし、その栄光は永遠には続きませんでした。
帝国を襲う悲劇は、やがて世界全体の運命を大きく揺るがすことになります。
ここから、本当の物語が始まります。
ぜひ、次話もお楽しみください。




