第十四話
〈ウォータースピア〉を撃つこと十発。
ようやくゴブリンジェネラルが倒れた。
犠牲者はなし。
兵士たちから歓声が上がる。
気づけば森から湧いて出てきていたゴブリンも絶えている。
戦いが終わったのだと、なんとなく感じた。
それから一時間もせずに父たちが戻ってきた。
細かい傷を負っている。
あのアーヴァング先生ですら無傷ではなかった。
「おい、このゴブリンジェネラルは……」
ゴブリンジェネラルの死体を見て顔をこわばらせたのは父だった。
「もちろん僕と兵士たちで片付けましたよ」
「お前が……?」
父が目を白黒させながら口をポカンと開けている。
「怪我をしていますね? 僕が治しますよ」
「あ、ああ。こちらにもかなりゴブリンが来ただろう。怪我などしていないか、ロイク?」
「はい。僕らは無傷です」
話を聞くと、どうやらゴブリンキングが生まれていたらしい。
まだ子供だったから強さは大したことがなかったが、いかんせんゴブリンが多すぎた。
周囲を囲まれ、大勢に無勢となれば、無傷とはいかない。
そのうえゴブリンジェネラルを取り逃がしてしまったようだ。
僕は〈クリエイト・ウォーター〉で傷口を丁寧に洗ってから、〈ヒール〉で傷を治していった。
その後、ゴブリンの死体を焼却したりの作業があったりもしたが、僕は先に屋敷に戻ることになった。
ゴブリンジェネラルを主に相手取ったのでヘトヘトだ。
その甲斐あってか、熟練度はたんまり溜まったので良しとするが。
かくして春の一大騒動は幕を閉じた。
熟練度も美味しかったが、魔術関連のスキルも伸びたし、僕にとっては美味しいイベントとなったのである。
ロイク・ルークエンデ(男/8歳)
【魂】
└【前世の記憶】
【肉体】
├【器用】
│ └〈剣技〉Lv4
├【敏捷】
│ ├〈回避〉Lv3
│ ├〈俊足〉Lv2
│ ├〈軽業〉Lv3 update!
│ └〈水泳〉Lv1
├【感知】
│ ├〈発見〉Lv1
│ └〈索敵〉Lv2
├【筋力】
│ ├〈格闘技〉Lv3
│ ├〈盾技〉Lv2
│ ├〈膂力〉Lv3
│ └〈瞬発力〉Lv3
└【体力】
├〈持久力〉Lv4
└〈持久走〉Lv1
【精神】
├【知力】
│ ├〈集中力〉Lv5 update!
│ ├〈記憶力〉Lv10
│ │ ├〈模倣〉Lv3
│ │ ├〈写真記憶〉Lv2
│ │ └〈記憶の図書館〉Lv2
│ │ └〈検索〉Lv1
│ ├〈錬金術〉Lv1
│ └〈指揮〉Lv2 update!
└【魔力】
├〈魔力操作〉Lv3 update!
├〈魔術制御〉Lv3 update!
├〈魔力圧縮〉Lv2 update!
├【水属性】
│ └〈水魔術〉Lv4 update!
├【光属性】
│ └〈光魔術〉Lv2
└【情報属性】
└〈情報魔術〉Lv1




