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後輩ティータイム  作者: ゆめ
第2章 先輩くんを惚れさせたい
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後輩ちゃんの欲

あおちゃん視点です


 噂が流れているという事は、週末の休みの時点で友人からのメールで知らされていた。

 なので、登校すれば質問攻めが待っているだろうと覚悟して登校した。


 案の定、クラスメイトが詰め寄ってくる。


「あの先輩と付き合っているの?」「どんなところが好きなの?」


 様々な質問が飛び交う中、私は、どんな気持ちでいたのだろう。


 少なくとも、嫌な気分ではなかった。


 私と先輩が付き合っているのか付き合っていないのか。

 真相を求めているクラスメイト達に対して、きっぱりと「付き合っていない」と言うべきだった。


 どうしてだろう、浮かれていたのかな。


 私は返答を、はぐらかしてしまった。


 受け手にしてみれば、照れ隠しにも見えたかもしれない。


 そんな確定でないように見えて、ほぼ確信的な返答をしてしまった。

 




 休憩時間も終わりが近づき、先輩とわずかに時間をずらして教室に戻る。


 生徒玄関を通った時、先輩の話声が聞こえた。


 私の同級生の人に、私と先輩が付き合っているのかを問われているようだ。


「付き合ってないよ」


 先輩はハッキリと告げた。


 私が言えなかった言葉を、先輩は簡単に言った。


 その瞬間、一気に現実に引き戻された気がして、自分が情けなく思えた。


「何してんだろ、私」


 夢を見ることも、できない。


 先輩のそのたったの一言が、私の先輩に対する気持ちと、先輩の私に対する違いを表しているかのようで、胸が締め付けられるようだった。




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