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後輩ティータイム  作者: ゆめ
第1章 先輩くんは振り回される
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後輩ちゃんの同級生

家出る時はオシャレだと思ってもいざ友達とか友人に会う前になるとファッションに自信なくなるよね

一度コインロッカーに自分の服をしまってから再び駅前に戻る。


 休日の昼間ともあって、かなりの人だ。


 そんな中でもあおを見つけるのは簡単だった。


「おう、お待たせ。」


 こちらには気づいていないようだったので、後ろから声をかける。


「いえいえ、まだ集合時間前です………し。」


 しかしあおの声は途中で途絶えてしまった。


 顔も真っ赤に固まってしまっている。


 え、なに。今の俺そんなに違和感ある?やっぱイケメンだと思ったの気のせい⁉


「お、おい。どうした?やっぱ変か?」


 自分で言いながら少し自信が無くなってきた。


 しかし、すぐに硬直が解けたあおがグイッと顔を近づけて言う。


「そんなことないです!その…………すごくかっこいいです。」


 最後のほうは恥ずかしがって聞こえずらかったが、とりあえず悪印象ではないようだ。


 それにしてもさっきからあおの顔が真っ赤なのだが。


「おいあお、顔赤いけどだいじょ…。」


「あっあおちゃん、居た居た!」


 俺の声掛けは突然の大声でかき消された。


 あおの名前を呼んだ声出したほうを見ると、こちらに近づいてくる女子高生たち。


「あ、先輩、この子たちが言ってた人です。」


 相変わらず真っ赤な顔であおが教えてくれる。


 どうやらこの子たちがあおのクラスメイトらしい。


「こんちには、あおちゃんの彼氏さんですかって、イケメンじゃん!」


 やってきたのは三人の女の子たち。


 先頭の茶髪の子がさっきからうるさいです。


「ええと、渡部 律です。一応………あおの彼氏です。」


 設定とはいえ自分で言うのはなんか恥ずかしいな。


 あおなんて顔真っ赤だ。


「あおちゃんの友達の吉田 果歩です!あおちゃんとはバスケ部で一緒です。よろしくです。」


 まずはさっきからうるさい茶髪の子が名乗ってくれた。


 見た目と言い、声と言い、活発そうな子だ。


「私もバスケ部でクラスも一緒の山本 沙紀です。今日は急にごめんなさい。お兄さん。」

 そう言って困ったように笑う沙紀。


 見ただけで分かる。めっちゃいい子だ。


 あとめちゃくちゃ胸がでかい。ほんとに高1かよ。


 うっかり凝視していると後ろからあおにどつかれてしまった。


「ええと…この後はどうする?」


 胸をガン見していたことがバレて何ともいたたまれない気持になったので、話を切り出す。


「そうですね、カラオケなんてどうでしょう?」


 そう言いだしたのは果歩。


 男子一人女子三人のカラオケも少し気まずいような気がしたが、特に反対の意見もなかったので、そのままカラオケに向かうことに決定した。

 

「いえーい!盛り上がっていきましょーー!!」


 受付を済ませて部屋に入ると案の定、先頭バッターでマイクを持ったのは果歩だ。


 選曲は、大人気のプリ〇ュアの曲。


 俺らも曲のリズムに合わせて手拍子をする。


 最後にキメポーズで曲を終えた果歩の点数は、

「おぉ!」

 九十三点だった。


 こういうあんまりガチで歌ってない人に限ってうまいんだよなぁ。


「次律先輩どーぞ!」


 そう言ってマイクを渡してくる果歩。


 いや、いきなり九十点越えの後に歌いたくないんだが…………。


 とりあえず流行りの曲を予約する。


 曲のイントロが流れ始めたので、しぶしぶとマイクを構える。


「あっ。この点数でビリの人は、一位の人の命令を一個聞くってゲームにしましょう!」


「「「なぬっ!」」」


 果歩の発言により、カラオケはスリリングなものになりそうだ。


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