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第二話 そいつとの出会い

第二話でございます。

一話一話が短いですが、まあこんなもんだと思ってくださいね。

 本気で走ったおかげでギリギリ間に合ったようだった。

 教室に入ると自分の席の周りにたくさんの人が集まっていた。俺はその中にいた1人のクラスメートに声をかけた。

「なあ美空、なんなんだ?この人だかりは」

「あんたも不幸よねぇ。よりによってあの呉島紅璃と隣なんて」

 ちなみにこの人は火神美空。俺の近所に住んでいる。まあ、幼馴染ってやつだ。俺と同じくらいの身長で黒く長い髪を後ろで結んでいるのが特徴の普通の女の子だ。家は商店街で肉屋をやっている。あと、めちゃくちゃ賢い。

「さっき草壁にも同じこと言われたよ。呉島ってそんなにヤバい奴なのか?」

 すると美空はチョイチョイと手招きすると顔を近づけてきた。やばい、こいつかわいいかも……

「……ってこと。だから気をつけなさいよ?」

「え!?あ、うんわかったよ」

正直何を言っているかわからなかった。

そうこうしていると急に教室の戸が開いて急に教室の戸が開いて1人の少女が入ってきた。きっとあの子が呉島紅璃というのだろう。

と彼女は自分の机まで歩いてくるとたった一言、

「どいて」

 と言った。途端に集まっていたクラスメート達は蜘蛛の子を散らす様に離れていった。

 呉島紅璃。紅いショートカットと同じ色の瞳が印象的で不思議な魅力を持っている少女だった。ちなみに胸は小さかった。外見からわかるのはこれくらいかな。

 彼女は周りに誰もいなくなった自分の席で始業の準備を始めたが一瞬こちらを見て眉をひそめたがすぐにまた準備に戻った。まだ教室内はざわざわとしていたが先生が入ってくるとだんだんと静かになっていった。

教壇に立った先生はにこにこしながら、

「は~い、それじゃあ授業を始めますよ~」

と言った。

 小林鞠子先生。担当教科は数学で俺たちの担任でもある。少し気弱なところがあるがいい先生だ。

そんな先生はクラスを見回すとある位置を見て固まった。なぜならいつも空いているはずの席に呉島の姿があったからだ。

少しして急に、

「くくく呉島さん!?どどどどうしたんですか!?というか、その髪!派手すぎますよ!?校則違反ですよ!?」

とても早口でそう言った。というか、よく噛まずに言えたな先生。

すると呉島が、

「先生、うるさいです。それにこの髪の色は元からです。」

 ストレートだな呉島……

 先生は、

「うぐっ!?」

ものすごいショックを受けていた。

それでも先生は

「く、呉島さん!せ、先生への口の利き方がへんですよ!?」

 諦めない先生マジ凄いです……

「もう一度だけ言います。静かにしてください。」

「あう!?」

 先生に効果はばつぐんだ!

さすがに可哀そうだな……

「おい、もうその辺にしとけよ」

 隣の席に声をかける。すると呉島はじろりとこちらを見やり、

「誰よあんた。何様のつもり?なんであんたが私に命令するの?あんたはあたしの何なの?」

「命令って……ていうか質問多いなお前」

 すると、

「お前ってなによ!それよりちゃんと答えなさいよ!」

立ち上がりながら叫んでくる。

あーこいつめんどくせぇ……

「とにかく静かにしてくれ!お前がうるさいせいで授業が始まらないんだよ!」

俺も立ち上がりながら叫んでいた。

「またあんたって言った!いい加減にしてよね!」

「うるせえ、静かにしろ!」

「あ、あなたも静かにしてください!」

「何だよ!?」

「何よ!?」

 呉島と同時に振り向いてしまう。

 振り向いた先には……先生がおびえていた。 

俺は途端に恥ずかしくなって席に着く。隣を見ると呉島も顔を赤らめて着席していた。

(また完全にかぶったのか……)

 そのあとは何もなく自然に授業は終わり皆が普通に帰宅していった。俺も家に帰ろうと準備していると、呉島が近づいてきた。

「どうした?俺は今忙しいんだが」

「帰る準備してるのに?」

「準備してるから忙しいんだ」

「そんなことよりさ、一緒に帰らない?」

「急にどうした?何も奢らないぞ?」

「一言もそんなことは言ってないけど」

「分かったわかった。少し待ってろ」


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