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256話 デジャブと使命と説教と。

約1ヶ月ぶりの投稿です。本当にお待たせしました。待っててくれた方、本当にありがとうm(_ _)m

 イサギは紫苑とのデートを済ませるべく、商店街に向かっていた。


 デートの待ち合わせ場所として相応しいのは駅前や銅像などのシンボルの前がいいと聞いた。が、駅前での待ち合わせは相手が電車を使って来る場合に限るだろうし、この街にシンボルなるものはない。


「にしても、商店街で待ち合わせはさすがに渋すぎたか…?」


 まぁ、先輩とのデートなんてこれが最初で最後だろうし、別にいっか。こんな考え方をしてたら撫子に「これだからお兄ちゃんは女心というものが…!」などと小言を言われてしまうかもしれないな…



 がらんとした商店街を早歩きで進むとゲームセンター近くから男女が揉めている会話が聞こえた。ゲームセンターから漏れる音は大きかったが、俺の耳はその会話を聞き逃さなかった。


「おねーさん、可愛いね。今1人ならオレとお茶しない?」


「人を待っているので結構です。他を当たってください」


「まあまあ、そう言わずにさぁ。オレならその辺の奴よりもおねーさんのこと満足させられるぜ?」


「あまりしつこいと警察呼びますよ」


「こんな人の少ない商店街に警察なんて来れねぇって。電波すら届くかわかんないじゃん?それにあんまり手荒なことはしたくないんだけどなぁ」


 またこのパターンか…とデジャブを感じたが、この愚か者を止めないわけにはいかない。なぜなら俺は―


 ―疚無家当主(この街の大将)だから。


 治安維持は正義じゃない。義務だ。この街の平和を脅かすなら容赦はしない。


 それよりも何て言って止めようか…


『そこまでだ!』


 普通すぎるか…?


『お待たせ!』


 気障(きざ)っぽいな。俺らしくない。


 う〜ん、どうしたものか…あっ、そっか。別に()()()()()()()んだ!


 ※この間、0.1秒


 ドゴッ!!


 イサギは女性に言い寄る男の尻を思い切り蹴った。ただ真っ直ぐ蹴ったのではない。薙ぎ払うように蹴ったのだ。


「ぃでっ!!!」


「通行の邪魔じゃ、ボゲェ」


 ヤバい!つい声を出しちまった!しかも口が悪い!


「ひっ…す、すみませんしたぁぁぁ!!!」


 女性に言い寄っていた男は尻を抑えて逃げていってしまった。


「あっ…」


 なんか悪いことをしてしまったな。いや、悪いことをしていたのはあっちだから俺は良いことをしたはずなんだけど…


「ねぇ」


 尻を抑えて逃げる男の後ろ姿を眺めていると女性から声をかけられた。


「はい?」


「ち・こ・く!潔くんは女の子を呼び出して待たせるタイプなの?」


「遅れて参上しました!紫苑先輩!てか、紫苑先輩だったんですね!!」


「ふーん。潔くんはそうやって女の子を落としていってるんだね。よくわかったわ」


「なんの事ですか?」


「自覚がないなんて1番タチが悪いわね」


 なんでこの人はこんなに不機嫌なのだろうか。


「てか、助ける前に困ってる人の顔を確認しなかったの?」


「助けるのに必死でして…」


「その割に後ろでいろいろ考えてたみたいだけど?」


 あの0.1秒間の思考を見られていた…!?


「まぁ、いっか。それより早く行こ。せっかく瑠璃を撒くことができたんだから。追いつかれちゃうよ」


「ほっ…それは助かる…」


 てか、幼馴染の紫苑先輩も瑠璃を煙たがっているのか…ちょっと可哀想だな…








今はまだ面白さはないと思いますが少しずつ進めていこうと思います。


次の投稿日は未定です。

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