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目指すは深層、まずは腹ごしらえから! 〜現代知識と【拠点創造】で始める、前人未到の大迷宮スロー攻略記〜  作者: 盆ちゃん


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第210話:神の設計図を食い尽くす快進撃! 怒涛の第6〜8階層収穫祭

### 第210話:神の設計図を食い尽くす快進撃! 怒涛の第6〜8階層収穫祭

和の国ミズホの迷宮『蒼海と豊穣の神坐』第5階層で、極上の『千年極楽鼈スッポン』と『黄金の温泉卵』を完全に掌握したトウヤたち。彼らはこの時点で、神が仕組んだ「超絶ハードモード」の解法――すなわち「戦闘による破壊ではなく、環境操作と精密な刺激による最高の食材調達」という独自の攻略スタイルを完全に確立していた。

「(……なるほど。第5階層までの手応えで確信した。この迷宮、全階層が『巨大な食材セット』だ)」

第6階層への階段を降りながら、トウヤはニヤリと笑う。

「(ジン、エリス、ガレス。これからは迷わずいくぞ。俺が『匂い』と『気配』で食材の場所と調理状態を指示する。お前たちは、俺の包丁が届くまでの間、その場所が『調理場として最高の状態』になるよう環境を整えてくれ!)」

「「「了解いただきますッッ!!」」」

***

【第6〜8階層:神速の収穫作業】

探索開始からわずか数時間。迷宮内は、もはや冒険の場ではなかった。

第6階層の『霧深い茶畑エリア』では、ルミナが霧の湿度を絶妙にコントロールし、茶葉が最も芳醇な香りを放つ温度を維持。ジンがその瞬間を逃さず、極細の刃先で茶葉の芯だけを摘み取り、トウヤが【拠点創造】で作った熱々の焙煎機へ投入する。

【第6階層ボーナス:神話級・古代焙煎機&最高級・霧隠れ焙じ茶の茶葉】

続く第7階層の『地熱の果樹園エリア』では、エリスが大剣をあえて地面に突き立て、適度な振動で地中の甘味を果実へ集中させる。ガレスが盾で太陽光を反射させ、果実を最高糖度まで完熟させた瞬間、マリアの浄化魔法が果実の皮から雑味を全て消し去る。

【第7階層ボーナス:古代魔導ジューサー&完熟・神力果実の蜜】

そして、最大の難所と思われた第8階層の『回遊する銀魚の池』。

トウヤは池の周囲を無振動歩法で走り抜け、完璧な『波の紋様』を砂に描く。魚たちが一斉に中央の岩場へ集まったところを、ルミナの光の結界で逃げ道を塞ぎ、トウヤがまるで魚市場のプロのように瞬時に血抜きを施す。

「(……終わったぞ。今日はこれで全階層、完全制覇だ)」

開始からわずか一日で、3つの階層の隠し食材をすべて回収完了。

トウヤたちの動きには、もはや迷いも無駄も一切なかった。神の設計したパズルを、彼らは持ち前の連携と食欲という名のハッキング技術で「秒殺」し続けていたのだ。

***

【閑話:神界の玉座、ドキュメンタリー鑑賞会】

「……っ!! なんだそれ! 第6階層の茶葉を焙煎機に入れる時に、湿度まで制御するなんて聞いてないぞッ!!」

次元の遥か彼方、神界の神殿。

スクリーンに映るトウヤたちの流麗な動きを見て、神はポップコーンを握りしめて立ち上がった。

「……うぅ、悔しい。でも、あの焙じ茶の香りがこっちまで漂ってきそうだ……。あんなに完璧なタイミングで摘んで、焙煎までしちゃうなんて、ただの『茶摘み』じゃない……もはや『伝説の茶葉の儀式』だよ」

神はソファに深く沈み込み、まるで密着ドキュメンタリー番組を見ているかのような眼差しで、トウヤたちの姿を追っていた。

最初は「いかにこのデタラメな難易度を突破するか」を楽しんでいたはずが、今や神は「トウヤたちがどんな極上の料理を作り上げるか」という、自分自身が作ったはずの迷宮の「先」を誰よりも楽しみにするファンになっていた。

「(……ああ、やっぱり私の作った迷宮システムを、彼ら以上に美味しく遊べる人間なんて他にはいないね)」

神は、悔しさよりも誇らしさを感じながら、ふっと柔らかく微笑んだ。

「第9階層からは、難易度を一段階上げるよ。次は『氷の迷宮に浮かぶ火の結晶』が隠された、もっと頭を使うギミックさ。……頑張って解き明かしてね、最強の攻略者たち。わたしの胃袋をどれだけ満足させられるか……楽しみにしてるよ」

***

【迎賓館:一日の終わり、至高の宴】

その夜、アルカディア王国の迎賓館は、第6〜8階層で収穫された極上食材の香りで満たされていた。

**【本日の極上メニュー】**

* **『神話級・霧隠れ焙じ茶』で炊き上げた、黄金の茶粥**

* **『完熟・神力果実の蜜』を絡めた、銀魚のソテー**

* **『千年極楽鼈のコラーゲン』をさらに煮詰めた、究極の滋養雑炊**

「(……うぐっ、美味すぎる……!)」

魔王ゼノン(太一)が、焙じ茶粥を口にし、天を仰ぐ。

「(この茶粥の香り……! 第6階層のあの茶葉を、迷宮の焙煎機で即座に焼いて炊き上げたのか……! 鼻から抜ける香ばしさが、日頃のストレスを全て焼き払ってくれる……ッ!)」

「(この銀魚のソテーも……!)」

ヴィルヘルム国王が、蜜が絡んだ銀色の身を口にする。

「(外はカリッと香ばしく、中は信じられないほど甘い! 果実の蜜の甘みが、魚の脂と混ざり合って、まるで高級デザートのような味わいじゃ……!!)」

食卓には、迷宮の過酷なギミックを「最高の調味料」に変えてしまった、トウヤたちの「スロー攻略」の成果が並んでいた。

彼らの手にかかれば、どんな過酷な迷宮も、最後には必ず「世界で一番幸せな食卓」へと塗り替えられていく。

「(みんな、食えるうちに食っておけよ。明日は第9階層……神様が何かまたニヤニヤしながら、面倒くさいギミックを用意してるはずだからな)」

トウヤの言葉に、仲間たちは皆、力強く頷き、次なる美味への渇望にその瞳を燃やしていた。

「(望むところですわ!)」

「(ヒャッハー! どんな難問おつまみだって、俺たちが食い尽くしてやるぜ!!)」

明日への活力と、終わらない食道楽。

アルカディア王国の夜は、今日も彼らの笑い声と、美味なる食材の香りで更けていくのであった。


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