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神竜帝国のドラゴンテイマー  作者: 八茶橋らっく
4章 皇竜騎士と剣魔の魔族
54/93

54話 今後の方針

 竜の国に戻ってから数日経った頃。

 俺は普段通りにポーションを作るなり、のんびりルーナと昼寝をしたり、ロアナの修行に付き合っていたのだが……。


「やっぱり空竜たちも、俺が皇竜騎士の末裔だって話は知らなかったか……」


 推測では、ヴァーゼルが俺の一族を襲ったのが百年前。

 流石にそれ以前の話は空竜たちも知らないか。


『とは言えアイルや魔族の話も総合すれば、レイドが皇竜騎士の末裔であることは確実。……そうなれば、ヴァーゼルの方も黙っていないでしょう』


 ルーナの言う通り、今や俺も魔族たちに狙われる身にあると考えた方がいい。

 俺の扱う封印術が魔王を封じたものと同様か似た代物なら、魔王復活前に、どうにか俺を消したいと考えるのが自然だろう。


「せっかく帝国の話が片付いたのに、また難しい状況になってきたな。これはまたしばらく、竜の国に引きこもった方がいいか。……なあ、アイルはどう思う?」


 問いかけると、横で半分うたた寝していたアイルに付けられたテイムの紋様が輝く。


「うっ!? ……いくらテイム済みとは言え、妾の安眠すら脅かすとは。なんて横暴な主人か……ふあぁ」


 アイルは意識を覚醒させ、あくび交じりに言った。


「それは無論、こちらから打って出るべきであろう。こうなった以上、ヴァーゼルもそう悠長なことはしていないはず。皇竜騎士の末裔がリ・エデンを手にした以上、一刻も早く消しにくるか……もしくはレイドたちに邪魔される前にと、魔王様復活を急ぐはず」


『それはつまり、どういうことでしょう?』


 ルーナの問いかけに、アイルは胸を張って即答した。


「つまりこうだ。レイドの勢力とヴァーゼルの勢力、どちらが先に封印されし魔王様を探し出すかの競争になっているということ……って、また妾の口が勝手に!? 妾は魔族、四天王ッ!! 魔王様への裏切りはダメ絶対!?」


 アイルは両手で口を塞ごうとしているが、あれだけ強くテイムしている以上、俺の指示や問いかけに逆らうことはやはり不可能だ。


「ちょっと可哀想な気もしてきたが……いや。今は利用できるなら魔族でも力を貸してもらうべき時か」


 魔族側の動向についての考察は、同じ魔族であるアイルからの情報が大きく噛んでいるのが現状だ。

 あの時倒し切らずテイムして正解だったとしみじみ感じる。


『ではレイド。今後の方針はヴァーゼルに先んじて魔王を発見するという手筈で?』


「荒事は避けたいけど、こうなればヴァーゼルの動きも本格化するだろうしな。奴より先に封印中の魔王を見つけて、排除するなり封印を強化するなり対策を施す。その後はヴァーゼルを撃破して、俺やメラリアにミルフィたちの安全を確保する。……こういう流れになるな」


 アイル曰く、魔王の強さは文字通りに大陸全土を滅ぼすほどの力を秘めていると言う。

 さらにヴァーゼルの強さがアイル並みと見積もっても、その二人に手を組まれたらほぼ勝機はないだろう。

 しかも六眷属に他の魔族もいると仮定すれば、やはり魔王を復活させる訳にはいかない。


「全く、ただのドラゴンテイマーのはずが、とんでもない話になってきたな……」


 とは言え、魔族から奇襲を食らってそのままやられてやる道理もない。

 ミルフィやメラリアたちの件もあるし、どうにかカタを付けたいと言うのが正直な思いだった。


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