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神竜帝国のドラゴンテイマー  作者: 八茶橋らっく
2章 精霊姫と魔王軍
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41話 アイルの説明

「で、そもそもアイルたちが言う魔王ってのは何者なんだ」


 テイムする前には一切答えてくれなかったその質問を改めてすると、アイルはぷいっとそっぽを向いた。


「ふん。やはりそう簡単に答えてやる訳が……妾たちの主人にして地底の魔界を統べる、強大な魔力の持ち主なり……って口が勝手に!?」


 アイルは鎖で縛られたままあわあわしているが、これがテイムの効果だ。

 特に魔力を強く込めてテイムすれば、主人に対して隠し事をするのは不可能になる。


「アイル、これで分かったと思うけど抵抗しても無駄だ。潔く教えてくれ、その魔界とやらについても詳しく」


「うっ、ぐぐぐぐ……はぁ。分かったぞ。敗者となった以上は潔く勝者に従うのもまた定め。よかろう、いくらでも教えてやるとも」


 そう言ってアイルはまず、魔界について語り出した。


「まず魔界は、この大陸の地下深くに広がっている場所で魔族の国だ。かつて魔王様が統べていたが……妾も封印されて長かったから、今どうなっているかは不明だ」


「地下深く、なるほど。それで大陸中のどこでも魔族が見当たらない訳だ」


 魔族は魔王に仕えていた伝承上の存在だが、普段は地下深くで暮らしているのであれば見つからないのも無理はない。


「ちなみに最近、各地で魔物が活発化しているのは魔王が関係しているのか?」


「うむ、大いに関係しているとも。魔王様を縛っている封印も長年が経過し、弱まってきているのを全魔族が感じ取っている。それは魔王様により生み出されし魔物も同様で、要は魔王様の気配に当てられて昂ぶっているのだろう」


 魔物が魔王により生み出されていたのは初知りだったが、今はさておき。

 つまり魔王が発するものに魔物たちが触発されているなら、原因となっている魔王を排除してしまえばいい。

 そう考えれば簡単そうな話ではあるが。


「ちなみにその封印中の魔王、一体どこにいるんだ?」


「はて、知らぬな」


『……はい?』


 思わずルーナが上ずった声を漏らしていた。

 するとアイルが癇癪気味に声を荒らげた。


「ええい、魔王様の封印されている場所が分かっていれば妾も直接向かっておるわ! それが分からぬから妾も封印を解かれた後、部下を引き連れ各地を転々としておったのだ! ……全く、かの皇竜騎士インペリアルドラグーンも巧妙なものよな。魔王様の封印場所を一切気取られぬ工作、一体どのようなものなのやら」


「つまり皇竜騎士インペリアルドラグーンが封印した魔王は行方不明って訳か」


 かつて魔王は大陸全土を支配しかけるほどの力を持っていたと伝えられているし、封印場所が安易に特定されて魔族に封印を解かれるよりはマシだろう。

 しかし魔王が復活しかけているなら、封印されている場所を特定して再封印をかけなくては。


「ってなると、そのうち魔王の封印場所を誰かが魔族より先に探し出す必要があると。ちなみに封印が解けるまで後どれくらいとか分かるのかい?」


「ううむ、妾たち魔王軍四天王は魔王様の魔力をふんだんにもらっているから、気配で察せるとも。人間の時間で言えばおおよそ、あと五十年くらい先だな」


「そんな先なのに魔物が活発化しているのか」


 とはいえ肝心の魔王復活がそんなに先なら、すぐさま封印中の魔王を探し出す必要もないだろう。


『ではわたしの方で、他の古竜たちに頼んで魔王の封印場所を探し出してもらいます。そうすればこれ以上、レイドが苦労する必要もないでしょうから』


 ルーナがそう言ってくれるのはありがたい。

 正直に言えば、俺は荒々しく戦ったり冒険に出るよりも、竜の国でのゆったりとした暮らしの方が性に合っているからだ。


《作者からの大切なお願い》


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