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僕が綴る物語  作者: ハルハル
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破章 16 悪魔な天使の人情

 ケルベロスが山の向こうにまで飛んでいった事を確認してから僕はその場にへたり込んだ。


「死ぬかとおもったぁぁ」

「はぁ、せっかくかっこよく勝ったのに、台無しじゃないか。これだから、シスコンは」

「まだ、それ言うか!」

「いくらでも、言ってやるぞ?シスコンシスコンシスコンシスコン…」

「うわぁぁぁぁ、止めてくれぇぇぇぇ」

「さっきまで、死闘だったのに、もう夫婦喧嘩ですか。仲睦まじいですね」

「アイアス、もう動けるのか?」

「何とか」

「なるほど、血を吸いすぎて倒れたのか。つまり、君のあの身体能力はアイアスの力を借りたものなのか?」

「君は察しがよすぎるよ。その通り。この力はアイアスから借りた物だ」

「その代償は何だ」


 君の顔は真剣味に溢れていた。そうだ。代償のことがある。僕は一体なにを代償にあの力を借りれたのか。


「代償ですか。そうですね。僕も忘れてましたよ。いいです。その力を君に上げましょう。そうすれば、代償は無くて済みますから」

「おい、アイアス。それでいいのか。それだと、お前から力はなくなるんじゃないか?」

「いいんです。もともと僕には必要ありませんから。でもその代わりに、これからも翠さんを守って下さいね」


 ケルベロスも僕のほうで処理しておきます。そう言ってアイアスは霧になり始めた。


「アイアス」

「何です?翠さん」

「その、ありがとう。私の大切な人を助けてくれて」

「幸せになって下さいね」

 完全に消えてしまった。

「…、あいつって、天使だったんだ」

「そうか」

「でも、今は悪魔だって」

「そうか」

「僕はあいつに助けられたよ」

「私も助けてもらったようだな」

「僕達、感謝しないとな」

「そうだな。お人よしに感謝だ」

「「ありがとう。幸せになります」」

 



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