表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕が綴る物語  作者: ハルハル
18/50

破章 06 シスコン


 何かの気配を感じて、僕は振り向いた。何かが変わっている。間違い探しの最後の一個が見つからないような気分だ。まぁ、いいか。

 再び僕は、何かを感じて振り向いた。気にするな。気にしたら負けだ、と僕は自分に言い聞かせた。


「…おにぃ」


 分かった。間違い探しの最後の一つが。答えは妹がだんだん、僕に近づいている。最初に見たときは、ソファから立ち上がって、こちらを見ていた。二度目のときは、キッチンの入口付近まで来ていた。分かったときには、すでに僕の腕は絡み取られていた。


「すみれ、どいて」

「後、三十秒」

「三十秒たったら、どいてくれるのか?」

「ううん」


 素直な良い子だね。

 まぁ、後は煮込むだけだから、別段問題は無いのだが。万が一、誰かにこの光景を見られたら、言い訳の一片も思いつかないだろう。


「変態シスコンがいる」

 空耳だ。きっと疲れているのだろう。ただの幻聴が聞こえるだけだ。

「おにぃ、お客さんみたいだよ」

「ごめん、すみれ。僕は耳か脳が、可笑しくなったのかも知れない。ちょっと病院に行ってくるよ」

「君、この時間はもう病院はしまっているよ」

「有木みどりぃぃ。今すぐ、不法侵入で警察に引き渡してやる」

「じゃあ、その前にこの事実をあずさに伝えようか」

「すみませんでしたぁぁ。どうか、この事だけは、誰にも話さないで下さい」

 土下座していた。僕には一切の躊躇が無かった。

「お姉ちゃん。何させてるの」

「凛、私は何もさせてない。勝手にやっているだけだ」

「えぇ?自分からやっているの?嘘でしょ?」


 凛ちゃんまで居るのか。やばい、このままだと凛ちゃんにまで変態で、シスコンで、自分から土下座するような、クズに思われてしまう。

「私は、どんなおにぃでも愛しているよ」

 有木姉妹の中で、僕のシスコン株が急上昇しているだろうなぁ。

 僕はゆっくりと立ち上がって、カレーの具合を確かめた。

「カレー、食べて行く?」

「じゃあ、甘えさせてもらおうか。シスコン」

 僕は今後、シスコンがあだ名になるようだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ