異説鬼退治Ⅲ④
土埃をあげながらハーレーにまたがって疾走してきたのはお婆さんでした。
「桃太郎や、婆の秘蔵のビンテージみたらし団子はあるか?」
ハーレーから降りたお婆さんは、木端微塵になった玄関の前にいる珍客を無視して、桃太郎に問いかけました。
「ないよ。だって、あれ三年前のやつでしょ?」
「にゃにおう? 婆が大事に大事にとっておいたビンテージみたらし団子を捨てたのか?」
「いや、お爺さんが食べちゃったんだよ」
本当はお爺さんが町で女子高生をナンパしていたので、毒殺するために使ったのですが、もちろんそんなことは磔の刑になっても言えません。
「おにょれ、クソジジイ。後で老人ホーム送りにしてやらねばなるまい」
それ以前にビンテージにするのが間違いだと何故気付かないのでしょうか。
「それはそうと、そこなワシにそっくりの美女は誰じゃ?」
お婆さんはロボお婆さんに目を向けました。
「コード解析……危険度S、地球外生命体ト認識、コレヨリ撃退ヲ始メマス」
「ほう面白い、何だか分からぬが、ワシと世界一美女の座をかけて争うというのであれば容赦はせぬぞ?」
「質問、貴様ハ我ガおりじなるカ?」
「ぐふふ、世界逆ハーレム化計画を実現するまで死ぬわけにはいかぬ」
「再度質問、貴様ノ遺伝子ハぽんこつカ?」
「さっさと良い男を見つけたらジジイを捨てて出ていくのじゃ。もう一花咲かせようかの」
「トットト質問二答エロ、コノ駄目おりじなる」
「さて、新作の黍団子の製作にかかるかの。今度は惚れ薬を使った、自慢の逸品じゃ」
まったくかみ合っていない会話を無視して、桃太郎は虎山先生に
「このロボ引き取ってすぐに帰ってもらえません? これ以上ここにロボがいると、オリジナルらしきジジババが勝手に暴れ出しますから。というかこの辺一帯、最悪の場合、焦土になりますから」
と提案します。
が
「実験データを取る良い機会じゃ」
とのたまって、首を縦に振りません。
「しかし、先生も被弾してしまいますよ。何せ、こいつらはエイリアンなんですから」
「エイリアンか、それもよし二ヒヒ」
「コミュニケーション取るなんてデンジャラスすぎますよ、止めてください」
「科学の進歩は危険と隣り合わせじゃ」
「自ら危険の中に飛び込むのはただのバカです」
「二ヒヒ、ニトロの海に飛び込んだことがあるぞ」
「駄目だコイツ早く何とかしないと」
こっちも会話が成立していません。
そんなところに、さらに最悪の事態を招きかねない人物が戻ってきました。
ロボお爺さんが反応します。
「熱源ガ急速接近、危険度SS! 我ガらいばるト認定。コレヨリ交戦ヲ行ウ!」
ロボお爺さんは地中からはい出した人物を見下ろしていました。
こんにちは、jokerです。
もう滅茶苦茶な展開ですね、コレ。
次回の話で今回出したかったネタを出します。
真面目な次回作は来週掲載予定です。
ではまた次回お会いできることを祈りつつ……