幕間 射手の星3―六千年の時を超えて―
射手の神は外に出ると、俺たちをひとつの洞窟へとつれてこられた。
洞窟は、青白く光っている。他の星への入り口だ。
他と違うとすれば、洞窟の入り口には鎖が巻かれ、中央に鍵のような大きなものが存在を示している。
この先が蛇使いの星――オフィウクスに繋がっているんだ。
ごくりと生唾を飲み込んだ。手にお汗が滲む。
牡羊の星でオフィウクスの加護を与えられてから、どのくらい経っただろう。他の星々を回って、オフィウクスという消えた13番目の星が、恐ろしい星じゃないと知った。俺たちが住む星と同じ、蛇使いの神が納める星だ。
ずいぶんと長い間交流がなかったあの星はどうなっているんだろう。
思いを馳せて、目を閉じる。蛇使いの星に行ったら、俺は何をするべきか。
俺は蛇使いの神に聞きたい。どうして俺に加護を与えたのかを。
目を開けた。
射手の神がじっとみんなの様子を見てから口を開いた。
「アスク、前へおいで」
名を呼ばれる。俺は前に出た。
射手の神は鍵の前に俺を立たせる。
「この鍵に手を合わせなさい。十一の神の加護が、私の加護がその鍵を解き放つだろう」
茶こけた鍵に手を合わせれば、ひんやりとする。射手の神が俺の肩に手を触れた。瞬間、加護が揃った。鍵が閃光を放つ。
目が眩んで、白い視界がゆっくりと色を取り戻す。目の前には鎖も鍵もない洞窟が青く光っていた。
吸い込まれそうだ。
「さあ、行こう。六千年の時を超えて、蛇使いの星へ」
六千年もの間、閉鎖された星へ。俺たちは足を踏み入れた。
短いので、明日にも更新を予定しています。




